ツーリングレポート

日本列島お気楽ツーリング日記
−東北編2−

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2001年6月17日(日)〜6月22日(金)

すがすがしい朝。気象情報が見たいのに、
青森駅前のBHのテレビは、なぜかNHKのチャンネルがない。
しかたなく全米オープンのゴルフ中継を見ていたら、
9時近くになってしまった。

92■6月17日(日)晴れ

「そろそろ行かねば・・・」
お気楽ツーリングも北海道を終え、いよいよ復路に突入。
日本海側を南下してゆく前に、先ずは竜飛岬に向かって北上する。

陸奥湾沿いに国道280号線を進むが、
連なる集落の中を通るため海は見えない。
蓬田村から蟹田町に入るころにやっと海が見え始め、
下北半島が間近に迫る。

このまま海岸線を進んでも変化がないので、蟹田市街から国道を離れ、
山間部を抜ける県道12号線へスイッチする。
海沿いを行くより近道になるが、峠を一つ越えるので、
時間的には変わらないかもしれない。

水田が広がる広い谷をJR津軽線に沿って走る。
津軽線と津軽海峡線が枝分かれしたところで右折、
峠に向かって緩やかに上ってゆく。
「あらま」
あっけなく小国峠を越え、今別町に入り、
JR駅を兼ねた道の駅「いまべつ」でしばらく休憩する。

三厩(みんやま)村から風情ある小さな漁村をつないで走る。
天気は上々、北海道の松前半島もよく見える。
「ぎょえー」
最後は、ゆく手を塞ぐような海崖の急坂を、竜飛岬に上がってゆく。
後で気付いたが、ここにしかない"階段国道"を見忘れてしまった。

岬の周辺は殺伐とした雰囲気。
背後で東北電力の風車が音もなく回っている。
日曜日とあって、訪れる人は跡を絶たないが、
モニュメントから流れてくる石川さゆりの歌のように、
レストハウスや道の駅は、冬景色していた。

竜飛岬から、通称「竜泊ライン」に進むが、ここからが正念場。
勾配10%の激坂をヒタヒタ上って行く。
やがて標高470mの眺瞰台に着くと、眺めは最高
松前半島から七里長浜まで見渡す大パノラマに、
ここまで上ってきた苦労も報われる。

展望台から豪快なヘアピンカーブを下り落ちると、
これまた雰囲気のいい海岸線か続き、
辛かった峠越えの余韻を楽しむことができる。
少々過激だが、「竜泊ライン」はお薦めである。

さて、今日の予定は十三湖の中島キャンプ場。
道の駅「こどまり」に併設したキャンプ場もいい所だったが、
手持ちの食料がなくてパスする。
小泊のAコープで調達して十三湖に向かうが、既に受付時間終了。
結局、十三湖マリーナ横のスペースにテントを張る。
(走行距離109km)

93■6月18日(月)晴れのち曇り

十三湖はしじみが名物らしく、
夜明けと共にしじみ取りに人がやって来た。
湖を後にして県道12号線を南に向かう。
周囲に広がる水田風景。
北海道の牧草風景もいいけれど、
「やはり日本は田圃が似合うな」とつくづく思う。

岩木山を真っ正面に見ながら津軽平野を突っ切り、
やがて国道101号線に出れば鯵ヶ沢町。
これより海岸線をひたすら走ることになる。

空を見上げると、太陽に傘がかかっている。
明日、明後日は雨の予報。
ひょっとして動けなくなるかもしれないので、寝床を気にしながら走る。
心おきなくテントが張れるキャンプ場は、途中、行合岬に1カ所だけ。
場所が良ければ今日はそこで切り上げよう。

行合岬のテントサイトは長い階段を降りた海っぷちにあった。
「やめた・・・」
次なる当てもなく先に進む。
今日は3人の同業者らしきとすれ違った。
「これから北海道かな?うらやましい」

青森県から秋田県へ。
県境を越えてすぐの、道の駅「八森」に着く。
「ラッキー」
テントを張るのにおあつらえ向きの東屋があった。
駐車場にはキャンピングカーが一台。
東京から来ている老夫婦で、奥さんの里が香川県ということで
「あらまあ〜、徳島なのお」
ってことになり、夕食の差し入れまで頂く。

その後、静岡からのご夫婦も加わり、
日が暮れるのも忘れて旅の話で盛り上がった。
(走行距離116km)

94■6月19日(火)雨

蚊と格闘して何匹殺したことか。おかげで寝不足である。
東屋の屋根の下で、シトシト降る雨を眺める。
レインウェアを着る前に、便意をもよおすのを待つが変化なし、
渋々雨の中へ出てゆく。

背後は白神山地。どっぷりと雨雲で覆われ、
それらしい重厚な雰囲気が漂っている。
国道101号線は国道とは思えないほど状態が悪く、
路肩のない狭い道を恐る恐る走る。
雨は次第に強くなり、自転車にはかなり酷な状況となる。
能代市にジャスコがあったので、すかさず飛び込み、
ぐったり休んで、ここでウ○コする。

能代からは八郎潟を通って、秋田市に向かうつもりだったが、
そのまま国道7号線で直行することにした。
一桁国道になっても道路状態は変わらない。
「もっといい道つけろよ秋田県!」
雨でイライラ、文句をブツブツ言いながら走る。

雨足は強まる一方。
今夜の寝床を気にしながら、
夕刻で車が混み始めた秋田市街に入って行く。
「あ〜風呂に入りてえ」
寝床探しが面倒臭くなり、駅近くのBHに逃げ込む。
(走行距離94km)

95■6月20日(水)曇り

秋田県に赤の棒グラフが集中している。
朝のテレビが、昨夜の降雨量の多さを伝えているが、
熟睡していたから夕べの雨など、つゆ知らない。
梅雨もいよいよ本番になり、
「雨の日はテントを張らない主義」もそうは続かんだろう。

荷物も自転車もグショグショ。バッグの中まで浸水している。
気になっていたブレーキシューの減りも一気に進み、
ブレーキレバーはスカスカ状態になっている。
宿を出てすぐ、スポーツ車を扱っているサイクルショップを見つけた。
ブレーキシューの予備は1組しか持っていない。
「もう一個買っておくか・・・」

さて、秋田市街を出て国道7号線を南下。相変わらず道は狭い。
雨は上がったものの、南に行くほど天気の回復は遅いかもしれない。
今日は適当に走って、適当に終えよう。

25kmほど走って、そろそろ休憩したいなと思っていたところに、
ツーリングマップルに記載落ちの、道の駅「岩城」があった。
温泉併設で夜9時まで使える無料休憩室があり、すぐ隣にローソンもある。
「いい所やないの」
分かっていたなら昨日、宿に泊まらずここまで来ていればよかった。

休んでいると長距離トラックの兄ちゃんに声を掛けられる。
知り合いがカメラマンで、ツーリングマップル北海道を担当しているという。
「誤情報を載せないよう、今度会ったら言っとくわ」
風呂上がりの火照った顔が笑っていた。

本荘市辺りから道は広くなり、やっと快適に走れるようになる。
温泉付きの道の駅「象潟」で今日は終了。
浴槽から日本海の夕日を眺めて、例によってのんびり閉館まで粘る。
(走行距離68km)

96■6月21日(木)晴れ

道の駅内の多目的広場と称された芝生スペースは、
グラウンドゴルフ場に化していて、
邪魔になるかな?と思いつつ、片隅にテントを張っていた。
案の定、朝早くからぞくぞく人が来て撤収。
ベンチに座ってプレーの様子を見ながら朝食する。

6時半に出発。
鳥海山の勇姿を見れるハズだが、すっぽり雲の中。
日本海に垂れ込めている雲は、
秋田市辺りでは切れていて青空が見える。
そのうちこっちも晴れてくるだろう。

走り始めて1時間ちょっとで山形県に入り、
遊佐町の西浜キャンプ場に行ってみる。
まだ9時前。
いくらも走っていないが、鳥海山を見ずに素通りもしたくない。
「今日はここでのんびりするか・・・」
このキャンプ場は、道の駅「鳥海」の施設の一部で、
隣に公衆温泉、近くにコンビニがあって便利。
少々高い利用料600円を渋々払い、
さっき畳んだばかりのテントを広げる。

濡れたままだったレインウェアを干して、
自転車を洗い、ブレーキシューを交換してメンテする。
コインランドリー(100円で安い)があったので洗濯もする。

そんなこんなで家事仕事をしている間に、みるみる青空が広がってきた。
少し離れた所で小学生が林間学校している以外は、誰もいない貸し切り状態。
600円の元を取るように一日を過ごす。
(走行距離24km)

97■6月22日(金)晴れ

晩飯の"赤いきつね"をテントの中でひっくり返してしまい、
夕べは大パニックになってしもた。(いつかはヤルと思っていたが)
身支度に時間がかかり、もう10時前。
昨日、だらだら過ごしていたので動き出すのが億劫になる。

スムーズな流れで酒田市を通過、最上川を渡る。
防風林の中に点在するモーテルを横目に進み、やがて湯野浜温泉郷に入る。
ひとまずサンクスで休憩。
海に近いせいか、店内は海水浴グッズでいっぱい。
梅雨の晴れ間の日差しも眩しく、もうすっかり夏している。

温泉街を抜けると爽快なシーサイドロードが始まる。
由良漁港で国道7号線に合流し、
日本海特有の黒瓦の漁村をつないで走る。
温海町辺りから羽越本線と併走。
所々で旧線跡が見られ、
旧トンネルがそのまま歩行者用の側道トンネルに使われていたりする。

ほどなく道の駅「あつみ」に到着する。
こんな寂しい所に不似合いだが、隣りにはサンクスがある。
秋田からこっち、道の駅+コンビニはこれで5つ目。
日本海側の道の駅はこのパターンが好きなのだろうか。
裏手には東屋もあるし、思わず寝床にしたくなるが、まだ14時半。
とりあえず食料を買い込んで、
予定している次の道の駅「笹川流れ」に向かう。

海と線路に挟まれた「日本海夕日ライン」と呼ばれる、
国道345号線を快走していく。
空は晴れ渡り、夕日も期待できそうだ。
県境を越え新潟県に入り、4時過ぎに道の駅に着く。
JR桑川駅を兼ねた「夕日会館」がメインの建物で、
浜辺には跨道橋で出られるようになっている。
ここにはコンビニはなく、さっき買っておいて正解だった。

トイレがある近くの浜辺(海水浴場)に下りてテントを張り、
「浜辺といえば・・・」
と、焚き火の準備をして沈む夕日を待つ。
(走行距離100km)

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