◆ 彩々日記 ◆
2001.JULY(下旬)
■ 07/16 Mon 月を待つここ数日、月の出を見ようと、東の空を深夜にながめている。幸いなことに、うちのベランダから東側の空を広くながめることができる。
1日目、前日の月が見えていた位置から適当に月の出の時刻の見当をつけて、深夜に空を見ると、既に月は上ってしまっていた。2日目、国立天文台のサイトで月の出の時刻を調べる。23時56分だ。うーむ、でも空は少しくもっている。しばらく空をながめていたけど、月は姿を現さない。日にちが変わって、翌日の0時50分ごろ再び空を見ると、ややオレンジ色っぽい月が浮かんでいた。
そして3日目の今日、7月16日の月の出は0時28分。月が出る位置は少しずつ北側にずれている。もしかしたら、近くの高い建物の向こう側に月が出るかもしれない。微妙なところだ。0時50分、まだ月は出てこない。うーむ…。雲が少しあるみたいだけど、雲のせいで見えないのだろうか。1時30分。む、建物の向こう側から月が現われる。月齢24。三日月を裏返した形の月だ。月の出は見逃したけど、きれいな月を見ることができたからいいや。今度、我が家のベランダで、夜、地平線近くに出る月を見ることができるのは、いつになるのかしらん。
■ 07/17 Tue からふる展覧会安田火災東郷青児美術館で開催中の「メルツバッハー・コレクション展 色彩の歓び」をみにいく……
【後日追記】
ここに書いてあった展覧会雑感日記は、「みたもんめも」2001/07のページに移しました。(最初と最後のほうに少しだけ追加文あり。)
■ 07/18 Wed 耳をすまして聴く音図書館まで、いつものように上水路沿いの道を歩いて往復する。土手にぼうぼう生えていた草がきれいに刈り取られている。オオマツヨイグサも刈られてしまった。いつも昼間に見るオオマツヨイグサは、しぼんだ花びらをつけていた。夕方に花が咲くのを見ることは果たせなかった。開花時に花びら同士がこすれる音がする、というのも確認したかったんだけどな。耳をすますと、農家の広い敷地内の林の奥から、かすかにセミの声? 少し強い風に揺れる木の葉のざわつきかもしれない。
■ 07/22 Sun 眺めて楽しめる本(その1 『別冊太陽 青山二郎の眼』)ここ数日、公私ともにちょっとせわしない日々を過ごしている。このようなときにはじっくり本を読む気にはなれないけれども、気分転換に、その辺にある本をちょっと眺めたりしている。
「眺める」というからには写真や絵が多い本になる。そのようにして楽しむことのできる本の一冊に、1年ほど前に古書店で見つけた『別冊太陽 青山二郎の眼』(平凡社 1994年10月発行)がある。青山氏が集めた骨董品や、彼が装幀した本の写真が数多く載っている。藍色や渋柿色を基調としたモチーフの繰り返しによって作られる模様。そういうデザインが施された青山氏による装幀が好きで、眺めている。
初めて青山氏の名前を目にしたのは、白洲正子さんの本を読んでいたときだった。白洲正子さんは青山二郎氏によって文章を鍛えられた、というようなことが書いてあったのだと思う。そういえば、白洲正子さんには『いまなぜ青山二郎なのか』(新潮社)という著書もあった。まだ未読。最近新潮社から出版された『白洲正子全集』にきっと入るのだろう。この全集(全14巻)は読みたい&欲しいんだけど、全集って、1冊だけでも何でこんなに高いの? というほど高い。むー。それこそしっかりした装幀なのだろう。それはそれで嬉しいけれど、装幀を眺めて楽しむ本ではないし。
■ 07/24 Tue 眺めて楽しめる本(その2 白洲正子『花日記』)一昨日の日記に、眺めて楽しい本のことを書いた。眺めて楽しめる本は、もちろんそこに書いてある文章もよいことが多いのだけれども、そのようなもう1冊の本が、白洲正子の『花日記』(世界文化社 1998年初版第一刷発行)だ。愛用の器に著者みずからが生けた木の花、草の花の写真と、それに添えられた随筆からなる本。撮影場所は、茅葺き農家の白洲正子邸。
白洲正子さんは、自分の生け花は、強いて言えば無手勝流で、どこの流派にも属したことはなく、ただただ花が好きで、来客の折に、おもてなしの気持ちもあって生けたりしているだけだと、この本の初めのほうに書かれている。花が好きで、眺めたり、触れているうちに元気まで出てくるから不思議である、とも。そのような白洲さんによって生けられた花は、器や背景に写っている白洲邸の様子とあいまって、すてきで、なんだか写真を見ているだけでも、こちらも元気がわいてくるような気がしちゃうのだ。
生け花の写真は、春から夏、秋、冬の花を生けたものと、季節の移り変わりにそって構成されている。夏の花は30数種が生けられていて、中でもアサガオには多くのページが割かれている。白洲さんはアサガオの花がお好きだったのかしらん。夏の花と言えば、わたしはアサガオやヒマワリがまず目に浮かぶ。青や紫のアサガオの花は涼しげでもあるし、好きな夏の花だ。そういえば、わが家のお向かいの建物の庭(6月24日の彩々日記参照)では、やっとヒマワリの花がひとつ咲いた。背丈は、2階のベランダに届きそうなくらいに大きく育っている。
【追記】
9月2日の朝日新聞記事によると、白洲正子さんが後半生を過ごした東京都町田市の自宅(=茅葺き農家)で、「白洲正子展」が開催されるようです。
【追記】(10月11日)
武相荘(旧 白洲邸)のホームページができました。
「白洲正子展」の詳細もあります。→(http://www.buaiso.com/)
(情報提供 えにしさん。感謝)
■ 07/27 Fri 方向オンチのぼやききょうは、海の上を通り過ぎる台風6号の影響で、関東地方には北寄りの風が吹き込んでいるとかで、朝からわりと涼しい。よし、暑くならないうちに外出の用を済ませてしまおうと、午前中に最寄りの駅まで出かける。
わが家は幹線通り沿いにあるのだけれども、その幹線道路と、最寄り駅のある線路は、平行して走っている。線路と幹線道路の間は住宅街で、このあたりの道は碁盤の目のようになっている。家から駅に行くまで、その道をいつも、どんな花が咲いているのかなあときょろきょろしながら歩いていく。きょう歩いた道で見つけたのは、鮮やかなピンクの花をつけたキョウチクトウ。葉っぱが竹の葉のように細長い。樹皮がなめらかなサルスベリは、爽やかな薄いピンクの花が開き始めたところだ。つる性のノウゼンカズラは、パパイアの果肉のような少し淡いオレンジ色の花をぶらぶらさせている。
こんな感じで、いろんな草花や木に咲く花を見ながら、住宅街の碁盤の目状態の道を、この前はあの道だったから、今日はこっちの道を通ってみようと、いろんな経路をたどって駅まで歩いていくのだけれども、ただでさえ方向オンチの私は、一度見つけた花を再び後日、見たいと思っても、いったいどこの道にあったのやら、わからなくなることがしばしばある。2カ月ほど前に花をつけていたザクロの、実の成長ぶりを見たいんだけどなあ…。おーい、ザクロの木、どこにいるのだー。とほほ。
♪みたもんめもに『時代の証人画家 ビュフェ追悼展』をアップ。
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