| 2002年 |
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1月4日(金) ■石 割 山(いしわりやま) 毎年わが家で恒例になりつつあるお正月の山歩き。今年は山中湖の北東部にある石割山へ行く。ここ数年続いて、富士山近辺の山へ行っている。一昨年のお正月に行った田貫湖の西側にある長者ケ岳では、大沢崩れを中央に抱くダイナミックな富士山を見ることができた。去年は精進湖の北側にある三方分山(さんぽうぶんさん)に行った。麓にある精進諏訪神社には、樹齢1200年と伝えられている大きなスギの木があった。 今年は石割山。朝、6時ごろに車で家を出る。外はまだ暗い。西に向かって走る車の真正面に、星が一つ見える。7時ごろ、オレンジがかった朝日を浴びて、奥多摩の山々の陰影がくっきり浮かび上がる。7時15分、車についている温度計によると、外気温はマイナス3度。「へ」の字を180度回転させた形の列を作って、鳥が飛んでいるのを見る。
7時45分、河口湖のインターチェンジを出る。山中湖へ続く有料道路が、凍結のためか不通になっていたので、下の道を東南の方向に向かって走る。真正面にある太陽がめちゃくちゃ眩しくて、信号や、交差点の道路表示が見づらい。正月で空気がきれいなせいもあるのか、ここの太陽は、いつも見ている都心の太陽よりも数倍強い光を発しているのではないかと思ってしまう。ほどなく山中湖畔を周回する道路に出る。湖はところどころ凍っている。湖面に、数十cmの高さに湯気がたっている。釣り人を乗せた船が多く出ている。8時15分、平野の集落を抜けたところにある、石割神社参道入口前の駐車場に着く。 8時45分、山歩き開始。目の前の鳥居をくぐるとすぐ、参道の石の階段。一直線に、先が見えなくなるほど長く続く。上を見ながら、ここで終わりかあと思ってたところまで登ると、さらに90度右に曲がって長い階段が続く。ひーこらひーこら、登る。暑くなり、セーターを1枚脱ぎ、帽子、手袋、マフラーをとる。(完全防寒態勢でのぞんでいたのだ)階段は全部で400段ほどあるらしい。今度こそ本当に登り切ったところから、林道を経由して、山道に入る。 天気は晴天。ゴツゴツした太くて立派な枝ぶりの大木は、ミズナラだろうか。見上げると、その枝の向こうの空が濃いブルーなのも、太陽が眩しいせいかもしれないと思う。静かだ。 8合目ほどのところにある石割神社で初詣。小さな社のすぐ脇には、この神社のご神体だという、高さ15mほどの大きな岩が立っている。太いしめ縄をつけている。縦に真っ二つに割れていて、幅60cm、長さ15mの割れ目を3回通ると、よいことがあるという。1回目、リュックを背負ったまま通ろうとして失敗。さすがにそのままでは通れない。リュックを下ろして、手に持って通る。2回目からはリュックを社の前に置いて、通る。 空を見ると、隙間からちょうど太陽が見えて、日の光が割れ目の奥まで射し込んでいた。 神社から15分ほど歩いて、標高1413mの頂上に到着。見晴らしがよい。左側の真下に、山中湖が、胃を逆さまにしたような形で横たわる。その右には、石割山から大平山へ連なる山並み。これらの上に、裾野の広い富士山がどかんと乗っている。吉田口から続く登山道だろうか。山腹の雪の上にジグザクの道も見える。着いてすぐ、10時ごろには、遠くに甲斐駒ヶ岳や北岳などの南アルプスの山も見えたけど、そのうち薄い雲の中に入ってしまった。箱根や奥多摩の山々も見えて、申しぶんない空模様。1羽の大きな黒い鳥が滑空している。トンビだろうか。 温度計を日陰に置いても、10度より低くならない。陽射しは暖かいけれども、風はとても冷たく、体感温度はもっと低い。ここで昼食。 下りは、登ってきた道とは別の道を通り、平尾山を経由して駐車場に戻る。下り始めのザレた急坂に少し手こずる。直径数ミリから1cmほどの土の塊だか石だかがゴロゴロしていて、滑る。足の裏をしっかり地面につけて踏ん張ればいいというのだけれども、私には少し難しい。途中、高さ4、5mほどの、赤い実をつけた木をたくさん見かける。形はマユミの実と似ている。でも、パカッと割れた種皮が、マユミは赤いけれども、この木の実のは白くて、4つに裂けている。木の名前はわからない。草原の尾根道、風のない鞍部はぽかぽかしていて気持ちがよい。平尾山の頂上も、周りに高い木がなくて、よい眺めだ。 ここからの下りはやや急で、雪も溶けずにいくらか残っている。アイゼンの爪跡もある。凍った雪ではないので、アイゼンを付けずに下る。12時半、駐車場に戻る。 駐車場のすぐ上にあるあずまやで小休止。風がないと、ほんとに陽射しが暖かくて気持ちがよい。光沢のある濃い赤の実をつけた小枝を拾う。枝にトゲがある。ノイバラの実かもしれない。風が遠くからこちらにやってくる音が聞こえる。すぐ近くの山中湖平野温泉「石割の湯」で、ひと風呂浴びて帰る。
【参考資料】『山と高原地図 18 富士・富士五湖』昭文社(1996年版)
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