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みたもん

2001/09


09/27 Thu
ポンピドーセンター所蔵  『デュフィ展』
安田火災東郷青児美術館 2001/09/08−10/28

全国を巡回中の『デュフィ展』。見るのは3月の宇都宮美術館に次いで二度目になる。以下に雑感いろいろ。

『カルタジローネ』(1922−1923年)
デュフィがイタリアを旅行したときに魅せられた町の一つ、カルタジローネの風景を描いた絵。ほぼ画面いっぱいに、建物群が茶系の色で描かれている。デュフィの絵としては珍しい色調なのかもしれない。落ち着いた色で、でも明るさを感じるこの色合いもよいなと思う。白、黒、グレーで描かれている空にも暗さは感じない。

『海の見える窓』(1920−1922年頃)
画面の大部分を黒が占めている。海の色も黒い。蝶々や、ヨットらしきものが、その黒の中でかろうじて姿を浮かび上がらせるように描かれている。画面に大きく広がるデュフィの“黒”は、晩年の『黒い貨物船』シリーズに多く見られて、その解釈の仕方はいろいろあるらしい。

もしかしたらどこかでこういう記事を読んだのだったか…。デュフィの“黒”は、やはり眩しいほどの光を描いたものなのではないかと私には思える。
たとえば、すごく明るい場所から薄暗い場所に視線を移したときに、明るさを感じる目の機能がうまく働かないせいなのだか何だか、一瞬、目の前が真っ暗になってモノがよく見えなくなることがある。その真っ暗な中に残る、さんさんと光を浴びた風景の残像をデュフィは描いたのかもしれないと思う。デュフィは、モノを見たときに網膜に残る印象を描こうとしていたようにも思えるし。(参照「赤い服を着た少女」のエピソード


前回気づかなかったけど今回気づいた小さなこと2つ。
「黒い貨物船」シリーズの、灯台のある突堤のそばに描かれた、やけに白く光る小さな一筆。これも波を表しているのだろうか。数枚の絵に共通して描かれている。『画家のアトリエ』(1947年)の中にある制作途中の絵にも、太い輪郭線で描かれている。
『キオスクと虹』(1935年頃)という小さな絵の右下隅っこに書かれたちーーさなデュフィのサイン(たぶん)。麦か何かの切り株のぽちぽちにわざと紛れこませて書いた茶目っ気のあるデュフィをそこに見つけたような気がしてしまう。

【関連ホームページ】
ESPACE Raoul Dufy……A.Wadaさんのページ。コンテンツの充実ぶり、デュフィへの愛情、ともに深いものがあります。
安田火災東郷青児美術館

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