| 2002年1月 |
|
1月11日(金) ■没後60年 竹内栖鳳展 日本橋高島屋 2001年12月29日−2002年1月14日 獅子を描いた大きな屏風絵が2つある。日本画で獅子を描いたものといえば、今まで「唐獅子」を見ることが多かった。ライオンを写実的に描いた栖鳳の獅子が新鮮に見える。竹内栖鳳(1864−1942)は、明治33年(1900年)に渡欧したときに、ロンドンやアントワープの動物園で、ライオンを写生したという。『大獅子図』(1902年)は、頭を上げて横たわる獅子が1頭、描かれている。顔の表情や毛並みの描写が微細で、目は生きているものの目だ。 『白鷺』(1919年)。金地の風炉先屏風に1羽のシラサギが描かれている。屏風の右のほうに、右を向いて立っている。やや、おしりをこちらに向けたポーズ。尻尾のほうにある薄い網状の羽の一部が、細い線で描かれている。足元に墨で薄く長く引かれた数本の水紋が、水中に立っていることをあらわす。シンプルで綺麗な絵だなと思う。長女の嫁入り道具として持たせた茶道具の中の一つだという。 中国を描いたものが何枚かある。中国でも特に蘇州は栖鳳お気に入りの町で、何回か滞在した。運河のある蘇州は、中国の絵になる風景を持つ町の一つなのではないかと思う。『風薫双塔寺』(1926年)に描かれている、白い土壁で瓦屋根の、木製扉の入口がついた平屋建ての家や、『城外風薫』(1930年)に描かれている、水路をまたぐ太鼓橋のような石づくりの橋、水路を行く荷船など、10年ほど前に私が蘇州を訪れたときの記憶と重なる。 京都に霞中庵 竹内栖鳳記念館というところがあって、年に何回か栖鳳の特別展や企画展を開催している。何年か前に京都を訪れたときに行こうとして調べてみたら、一般入館料3000円(当時。現在は2000円)。庭園の見学を含めた料金にしても高いと思って、二の足を踏んでしまったのだった。今回、高島屋での出展数は約70点。いつか見たいと思っていた栖鳳の絵をたくさん見ることができて、よかったなり。
|