とつ風「熊野古道散策記」 Koyama Totsu


SUN 4.出来事(3)--熊野古道 -湯の峰&本宮-

・湯の峰温泉
近露からバスで約1時間、湯の峰温泉に到着する。\1,000也。やはり参拝前には身を清めないととか何とか言いながら公衆温泉に行く。入浴料\200、昼間なのですいている。ゆたー。快適である。長く浸かって体がふやけた。お風呂上りには冷たいジュースで、水分補給。有名な?「つぼ湯」は道沿いの川の中にあるので、はっきりいって外から入浴姿が丸見えである。私は近眼だからいいが昼間からカップルでご入浴はやめてほしい。温泉卵用の網入り生卵が売られていて触手が動いたが、一人で6個も食べるわけにゆかないし、ゆで卵している時間もないので、断念する。

・湯の峰王子
家やお宿の間を抜ける古道から横に延びた路をぐるぐると上って行くと「湯の峰王子」がある。こじんまりと立派な社である。そこからは温泉街の屋根がたくさん見える。

・大日越え
熊野古道大日越え。ガイドブックにはハイキングコースとなっているが立派な熊野古道の一部である。熊野大社本宮へと続いている山越えの道で約2.2km。中辺路よりもなお平らかな良い路が鬱そうとした森の中を延びている。だんだんと日が傾いてきて、午前中とはまた一風変わった気分で、歩みを進める。土曜日だというのに相変わらず人はおらず、案の定ときどき蜘蛛の糸が道を横切っているし、時間が時間なので、薮蚊も出没する。山越えだけに前半上り、後半下りである。

・16:24
前方が明るくなってきて、そして真っ白になる。なんと、視界いっぱい熊野川の白い川原である。これこそここでしか見られない風景だろう。白い川原と、その中にある鬱蒼とした旧熊野本宮の森が夕日に染まる。絶景である。これだけでもここまで歩いてきた価値がある。道路まで降りると川原は見えなくなってしまった。

・本宮
こればっかりだが、バスの時間が迫ってきた。今日は新宮まで行くつもりで、宿も押さえてあるし、バスもこれが最終なのだ。せっせと歩いて本宮前まで来るともう16:45。目の前には長ーい階段が延びる。上るだけでたっぷり7.8分はかかりそうだ。本宮は以前家族で来たことがあるので、今回はお外からお参りということにする。何の為の熊野詣…という疑問が残るが、バスは、16:54発なのである。個人的には旧熊野大社本宮の森のほうがお気に入りである。バス停で待っていると少し先の曲がり角に数人の男女がいる。見覚えのあるスパッツ姿である。そう、熊野古道ランナーズ!?私がバスを利用して湯ノ峰に行き、悠長に温泉を楽しんでいる間に着々と走ってきた彼らは、ついに一日で、本宮まで着いてしまったのである。

・バスの道中
バスは熊野川沿いに進む。夕焼けに清流は最高である。泳ぎたいなぁ。と思って眺めていると、バス停からいっこうにバスが出ない。怪訝そうに運転士さんを見ると「姉ちゃん待ったてな。もうすぐ一人来るから。」という。1分ほどすると一人の爺さんが乗ってきた。バス発車。爺さんはしきりと運転士さんに話しかける。運転士さんは気がなさそうに答えているが、やがて「おじいちゃん運転危ないから話しかけんといて。」という。バスに乗っているのは、後は私だけなので、こっちに矛先が向いた。「皇太子を案内した話」と「美智子妃殿下の話」を三回づつ聞いた。新宮の町に入った所で爺さん下車。町並みはなかなか都会である。18:03JR新宮駅に到着。\1,500也。運転士さんはバスの下り際に「お疲れ様」と言った・・・。本日のお宿ステイションホテル新宮へ行く。

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