ダンヒル Shell Briar #252  1955年

カタチが好きで状態も良く、値段も納得が行ったから e-Bay ではなく、アメリカのパイプ屋から購入。


ほとんど新品と言っても良いような状態であり、すぐにタバコを詰めて吸ってみた。

しかし60年前後のシェルにありがちなキュアリング不足の感がある。美味いことは美味いのだが、シェル特有の深みがなくスカスカで、ダンヒルを吸っている気持ちになれない。

ちょっと前に紹介したアルバートソンとサイズ・シェイプがそっくりだが、味のほうもそっくりなのである。(これはこのダンヒルをけなしていると言うよりは、アルバートソンを誉めている、と取って頂きたい)

およそダンヒルにおいては、「ダンヒルを吸っている気分」こそが最大の魅力であろう。

シェイプもカッコ良く、大好きなフィッシュテイル・ビットでもあるが、出て来る煙が「ダンヒルの味」でなくてはその気分にはなれない。全てがそろって初めて合格であり、一点でも欠けていれば自分にとってそれはダンヒルではない。ダンヒルでないダンヒルとなればパイプとして許せないのだ。

味に特徴のある他のメーカーで、その味がしないにも拘わらず、美味いパイプというのがある。美味ければそれはそれで許せるのが普通だろう。しかし、ダンヒルではそうは行かない。確立した高級ブランドでは求められるものがかくもシビアであろうとは……..。

数えたことはないが、これまでおそらく60本ほどのダンヒルを買い、自分のパイプとして吸ってきている。現在手元に残っているのは10数本である。そのうちの数本は、どれも死んでも手離せない自分にとっては最高のパイプである。だが水準がそこまで上がってしまうと、新しくダンヒルを買うことが怖くなってくる。外れることが多くなっているのだ。

今回もハズレを引いたことになる。むろん予想はしたことだが、散財の金額を思うと頭が痛い。

パテントナンバーが打たれなくなるのはこの55年からである。打たなくなった理由はオイルキュアリングをサボるようにしたからか? などと勘ぐりたくなる味のパイプであった。


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