ダンヒル 1965年 シェル シェイプ142 4号

ダンヒルで同じ年式、シェイプ、サイズ、フィニッシュを2本そろえるのは至難である。
実はこのうちの一本こそ、現在所有する中で最もウマいパイプなのだ。吸う前には心臓がドキドキし、喫煙中は拝みたくなるほどウマい、本当の宝物である。だからアメリカのパイプ屋で同じものが出た時は即座に購入を決めた。だが本当に同様に美味いのか? 最初のはまぐれ当たりなのか?到着するまでは心配だった。だが来て吸ってみるとほとんど同じ味で安心した。

65年〜68年頃まではダンヒル・シェルの最も美味い時期ではないか?その美味さも木の質からというより、キュアリングによって出した味のように思う。パテント・ナンバー以前のシェルも美味いがその質が違うのだ。古いものは煙が軽いが、この年代のものは煙の味が深いのだ。目隠しテストをしてもその差はわかる。おそらく良い木の無くなってきて喫味が落ちてきた60年代初頭以後、その対策にキュアリングに手間をかけたのではないか?この他にも60年代中・後期のシェルは数本持っているが、どれも素晴らしい。(その味はサシエニに少し似ている。サシエニはいずれ一挙紹介予定) このパイプを美味くしているのはダブリンと呼ばれるテーパー状のシェイプにもある。最後に近づくにつれ、燃える葉の量が少なくなるからで、辛くならずに最後までおいしく吸えるのだ。