インカーマン 1920年代(?)

 Inkerman はレアなパイプでe-Bay でも年に一回くらいしか出ない英国
のメーカー。 Gold と刻印されているから上級モデルと思われる。
 スリムなビリヤードで私の好みのシェイプ、なにやら欲情して衝動買いした一本。
だがゴールド・スポットに見えるマウスピースのマークは真鍮製だった。

 吸ってみると木がとびきり上等とみえて美味いパイプである。 アルジェリア・ブ
ライヤーと思われる味だ。全体的に草臥れていたので柘製作所にレストアを依頼、最
近返ってきたので紹介する。

 ボウル裏面に STANDEASY の刻印、おそらく Sitter(テーブル
に置いても倒れないシェイプ)であることをアピールしているのだろう。
しかし安定が悪く、すぐに倒れてしまうのは御愛嬌。

 滅多に聞かないメーカーであり、苦労して調べてみた。 三角形の中にSWの刻印
がある。 おそらく20世紀初頭、ロンドンにあった S.Weingott &Son
の製品であろうと推察する。 これもドイツ系の名前であるから Comoy’s や
GBD,Loewe などのようにヨーロッパから移ってきたメーカーなのだろう。

グレインもきれいで、ダンヒルDRのA(一番低いグレード)くらいには匹敵する。
 味のほうも戦前DRと良い勝負、初期英国の隠れた名品と言ってよい。