KB&B ボーラム 1910年代(?)

煙道の内側( Bore )がアルミ( Alluminium )で補強されてゐるから Borlum なの
であらう。6本組ディスプレイ・ケース入り、うち4本が新品であった。こういう
セットものは基本的に遠慮してきたが、好みのシェイプが3本ほどあること、またイ
タリアン・ブライヤーであること、さらに新品となればあらがい難く、少々の出費は
やむを得ないと思ひ、落札したのである。

箱の絵のやうにアルミチューブが入ってゐるのは何故か1本しかなかったが、その
一本はアルミ臭いので、むしろ良かった。オリフィックボタンのものも何本かあるか
ら、かなり古いセットだらう。1910年代後半前後かと思ふ。値段も書かれてゐる
が、この時代の$1パイプとはどんなグレードであったか?

アルミを入れてあるのは吸い口を噛み壊すのの防止のやうだが、この時代の実用
パイプの吸はれかたを物語っており、Unbreakable Bit と大書きされてゐるのは、
いささか無粋ではある。この実用品臭さはこのあとのKB&B、すなはちケイウーデ
ィーにも継承されてゐると思ふ。

ケースをよく見ると Oldest Pipe House in America との文字、カウフマンはアメリ
カ最古のパイプメーカーなのだらうか? 

イタリアン・ブライヤーの味は申し分なく、アメリカンパイプの黄金期と言えるだら
う。何度も書くやうだが、こんな木質の材料がふんだんにあったアメリカでは、キュ
アリングの必要も格別感じなかったのだらう、と想像する。

そこで疑問が生じる。カウフマンにおいてはフレンチ(アルジェリアン)とイタリアン
とでは、どちらのブライヤーをもって上物としてゐたのか? 個人的にはイタリアン
だと思ふが、判断の為には史料発掘の必要性を痛感する。


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