ダンヒル Bruyere  1957年

以前紹介した小ぶりなピーターソンにスムースパイプの吸い方、すなわち意識的に
ちびちび吸う方法を教わって、今までシェル一辺倒だったダンヒルにおいても、スム
ース仕上げのパイプを再評価したくなって買った一本。本当に久々のダンヒルであ
る。

やはりダンヒルはスムースも美味かった、という他はない。自分の今までのブルイ
エル評は完全に間違っていた、未熟であった、と痛感した。極上のアルジェリアン
にこれまた絶妙なキュアリングをかけた上品な味。煙はシェルよりホットになりがち
だが、そうならないように抑制しながらちびちび吸う。この吸い方が出来ればタバコ
葉の味の輪郭が浮かびあがる。シェルはマイルドになる反面、悪く言えば煙のカド
が取れてしまって味がぼやけることがわかった。

久々にダンヒルを吸うと、マウスピースの咥え部分も実に良く出来ていると思う。

火を着ける前に「これからダンヒルを吸うんだな」と胸がときめいてくるのだ。

シェイプ・ナンバー54、グループ2の小さいパイプ、大きなパイプが好まれるアメリ
カでは人気がなく、格安で落札した。安かった理由はもうひとつ、出品者が間違っ
て67年と表示していたのだ。シェルで何本か57年を持っているがENGLANDのD
のとなりの7にアンダーバーが入っていない。しかし7の字はDより小さい。不思議
なことに57年の7にはアンダーバーが入っていないことが多いようで、今回もそう
だった。

だがこのパイプは、そのとなりにアンダーバーの入った小さな8が打たれている。
つまり57年製造、58年販売であり、今まで味だけで判断していた「小さな7は67
年ではなく57年」が正しかったことが証明されたのである。

Bruyere を探してeBay を眺めているとダンヒルでは圧倒的に Shell のほうが多い
ことに気がついた。そのうえ小型パイプ好きな私の好みに合いそうなものは極めて
少ない。

気長に良いものが出るのを待つほかはない。また  Bruyere よりレアな Root も
古いものを再評価してみたいものだ。

ブルイエル、ルート、シェルなど、シリーズによって全く異なっていながら、どれも
最高の味を演出せしめた点、ダンヒルの凄さをまたしても身に染みて味わうことと
なった。

このページの初めのほうで紹介した戦前の Bruyere DR を手離してしまったことを
大変後悔している。


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