オールド・イングランド (by Sasieni)  1950〜60年代(?)

サシエニのセカンドものは上級グレードと同じ味だが、マウスピースの
造りが雑で材質も落ちるようである。

ここに紹介する2本の Old England はスムース・フィニッシュだがラス
ティックも存在する。しかしこの2本、どうしてもスムースを吸ってみたか
ったのである。サシエニにおいてはスムースとラスティックとで異なるキ
ュアリングだったのだろうか? という点、確認したかったのである。ス
ムース・パイプでオイルキュアされたものを、あまり吸ったことが無いこ
とに気付き、勉強用に程度の悪いものを安く落としたのだ。

吸ってみると、ラスティックと同じオイルキュアリングの味がする。異なる
のはフィニッシュによる味の違いだけ、と見た。

では表面処理によって味はどう違うのか? 結論から言うとラスティック
のほうが美味いように思う。どうもスムースだとキュアリングの味が立ち
過ぎて人工的になりすぎる。少しコモイの場合に近い。ラスティックのほ
うが柔らかで、なんとなくオイルキュアリングの柔らかさが、ラスティック
の柔らかさと混じって各々の特徴が出て複雑な味になる。

スムースのほうは単調に過ぎるのだ。

最近思うのはどうもサシエニはオーバーキュアリングではないのか?
ということ。好みの問題だが、確かにこれは少々くどい。生木の味を殺
し過ぎている。どれを吸っても同じような「サシエニ・テイスト」なのだ。
したがって何本も吸ってくると飽きはしないが、それ以上集める気は失
せてくる。

スムースを吸ってみてますますその思いを強くした。そしてサシエニは
ラスティックやブラストもののほうが、スムースより人気があったことも
よくわかったのである。

さて以上確認したところで、実は本題はここからだ。

上で紹介した57年の Dunhill  Bruyere 以来、ブルイエルのキュアリ
ングはシェルとは違うのではないか? という疑問が湧いていた。あの
淡白で水彩画のような上品な味は、シェルからサンドブラストを差し引
いた以上の違いがある、と睨んだのだ。

ダンヒルではスムース(ブルイエル)とブラスト(シェル)は別世界の味、
いっぽうサシエニにおいてはスムースもブラストも極めて似た味、つま
り Bruyere とShellは表面処理の違いだけではない、と結論せざるを
得ないのである。

つまり………

ダンヒル出身のサシエニはオイルキュアリングのテクニックは盗み得た
が、ダンヒルを超えることは出来なかったのだ。それはふたつの点にお
いてである。ひとつはキュアリングの加減がダンヒルのほうが絶妙であ
ること。 いまひとつはダンヒルでは複数のキュアリングを使い分けてい
たことだ。ふたつとも理由は、ダンヒルのほうが良い木を使っていたから、
と考えられる。

ダンヒルに迫るためにサシエニのスムースを吸ってみた。一本だけでは
わからないので二本吸ったうえでの結論、ますますダンヒルの怖さを思
い知った。


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