KB&B 分解パイプ 1910年頃(?)

カウフマンの変り種を紹介しよう。全部で4個のパートに分かれるパイプで
ある。

Kirsten、Ronson と言ったねじ込み式・別体型ボウルの元祖と思われる。
だがボウルが二分割となれば前代未聞であろう。マウスピースとステムは
赤みを帯びたプラスティック製でアンバー(琥珀)ではない。上下にネジを持
つボウル下部の接続部分は硬質ゴム(ヴァルカナイト)である。ボウルはブラ
イヤー製で、この時代のカウフマンであるから最高品質であることは最初の
一服でわかった。金バンドには 18K GOLDPLATE の刻印があるから高級パ
イプであったろう。

ボウル自体は高品質だが建て付けに難がある。ボウルトップを親指で塞いで
吸い口から吸うとエアが漏れるのだ。(新品の時はもう少しタイトだったはず)

そもそもこのパイプを作った理由はなんだろうか?掃除がしやすい、とうのも
大きかったろうが、やはり「遊び心」が最大の理由と思う。カウフマンは優れ
た実用パイプのメーカーという色が濃いが、初期においてはこんな楽しいパイ
プを作っていたとは発見であった。

パーティー用のアイテム、話題性に富み、座の中心を占められるパイプだ。

残念ながら実用性は低い。ボウルの底にジュース溜めがあるからクールに
なると思ったらさにあらず。この部分プラスティック製であるからたまった液体
は木製ボウルのように吸収されない。したがって吸い味が良いのは最初だけ
で、あとは湿っぽい煙になる。

カーステン(ドイツ移民であるからキルシュテンが正しい)もロンソンもこの欠
点を研究・克服したものと思われる。だとすればカウフマンはここでもパイプ
の歴史に貢献したことになる。アメリカの「発明狂時代」を思わせて興味深い。



このパイプはアーリー・アメリカンパイプのコレクター、マイヤー・マイヤー氏
(ネット上のネーム)にお借りしました。ありがとうございました。


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