フランク MOTOR 1910年代(?)

ポケットパイプである。モーターと言うからクルマのドライヴ用であろう。風をさえ
ぎるフタがついている。通常、ポケットパイプ(ヴェスト・パイプ)は扁平ボウルで
あることが多いが、これはフルサイズの丸型ボウルであるところがユニークだ。

たたんだ時も使用時もカッコ良いパイプだ。収納時、マウスピースがフタが開か
ない位置に来るのにもうならされる。

上等な生アルジェリアンの味。木質が良いからマウスピースが90度に曲がって
、スムースな煙の流通を妨げることがさほど苦にならない。咥えている姿を鏡に
写すと、ゴーグルにハンチングと言った、当時のモーターマニヤのいでたちで吸
いたくなる。実際に当時、このパイプの持ち主がオープン仕様のT型フォードなど
を運転していたのかもしれない、などと考えれば興奮もしてくる。

直角に曲がったマウスピースなど、パイプ・エンジニアリングからすれば許される
ものではない。しかし特殊な用途のために禁を犯せば、パイプの可能性は大きく
広がる、と思った。現代でもこんな冒険をするパイプ作家がいても良いのではな
いか?

とにかく可愛いパイプであり、鑑賞に良し、吸っても悪くなく、実際にドライヴ中
に使ってみようと思う。


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