総合実戦護身術「功朗法」
2001年 12/24・25 クリスマス講習会



横山総師範





九星会代表 TanTan受講レポート

昨年、暮も押し迫ったクリスマス、明石市を本拠地に実戦護身術をご指導されている横山先生が、名古屋講習会を行われた。
かく言う小生は、横山先生の2001年夏の大阪講習会に参加させて頂き、光栄にも初級インストラクターの資格を認可して頂いているので、功朗法名古屋講習会のお世話役を今回お引き受けして動いた分、参加者等沢山集まって欲しいと思っていた。
12/24日当日の講習会は、夕方からの開始。
小生は、早目に会場である露橋スポーツセンターに到着して、ロビーにて待機をする。こうして、早めに到着された参加者の方々と、早々に挨拶を交わしていく。(この時、ネットでも名前の出ているだいくん・小覇王さん・脱力クン・崩拳太郎くんも到着)
しばらくして御大、横山先生が今回アシスタントをされる御子息を伴って颯爽と登場された。
「あれ〜!?」
以前から横山先生と面識のある者は、先生のいでたちがいつもと違う事に早々に気がついた。
今回帽子を被って外套服を着た姿が、英国のシャーロック・ホームズのように中々ダンディーなのだが(一部では、番カラとの噂もあり)、頭部が・・・・・そう、それまでトレードマークのようだった長髪が、ばっさり!
「一体何が先生の身に起こったのか?」これは大きな謎であった〜!!(笑)

さて、会場である剣道場に徐々に入って集まってきた受講者と一緒に入り、各自準備を始める。
小生も練習着に着替えると、伊豆のオフ会で会った脱力クンを捕まえた。
彼は大学生になると共に、北海道から愛知県に出てきて日本少林寺拳法を小覇王くんから学んでいる若者だ。
小生は、その成長ぶりを見たかったので、可哀相だが捕まえたわけである。(笑)
小生が脱力クンへ幾つか関節技の手ほどきをして、掛けたり掛けられたりをしていると、横山先生の準備が完了。(44くん登場)
横山先生が前に立ち、全員揃っての準備運動が始まった。
先生の指導される功朗法の準備運動は、あくまで自然な動きが強調されたものである。
小生の指導している中国拳法のような、功夫という独特の体能を要求されるわけではなく、腕を振ったり振り向いたりなどの、ごくごく自然な動きの連続である。
この無理の無い動きこそが、素人にでも効果の高い護身術を短期間に修得させることのできる秘密だと小生は思っている。
そしてその部分が、小生に横山先生の功朗法が興味深く映る点でもある。


対人での指導風景(中央横山先生)


横山先生の指導は、基本から次第に実際への応用も示されながら進んでいく。
今回は、功朗法の蹴り技の練習も行なわれた。
その蹴り技は、以前雑誌「秘伝」で取り上げられたフランスの格闘技「サバット」の、身体を反らして行なう蹴り技に少し似ている。
中国拳法でいえば、身体を反らしながらの斧刃脚といったところであろうか?
これは常に相手が刃物を持っている事を仮定する功朗法では、当然の体捌きであろう。
その動きが更に変化して、急所(金的)への独特の蹴り技まで練習をする。
この蹴りも、修得は難しいものではない。ただその発想が、やはり現代武術における盲点的なものであり、空手などの膝ブロックを上手く躱して蹴りが入ってしまうというもの。中々のマジック・キックである。
本来他武術の技術を、いちいち自分のところの技術に置き換えてしまうのは、一種の落とし穴のためしたくないのだが、それではわざわざ中国拳法家である小生がレポートしている意味が無いので、あえて置き換えているとお考えいただきたい。
さてこのマジック・キックは、小生的には中国拳法の螳螂拳閉門脚を思い出してしまった。
相手のガードは当たり前で、更にその上からいかに効かせてしまうかという所が巧妙である。
また、刃物を持つ相手に対しては、決して腕の内側を見せてガードしたりしてはいけないとの、注意が出る。これは、腕における急所が内側に集中しているため、刃物で切られるとダメージが大きくなるからということ。こういった点は、素手の競技を中心に普段練習していると、中々出ない発想である。
この時横山先生は、御自分の腕の内側を示されて
「ほら! どこにも傷が無いでしょ〜!!」と示された。
みんなが「ほー!」と納得したところで、先生はやおら腕の反対側(つまり外側)見せられて、「その代わり私の腕の外側は、このように傷だらけですよ!」と、にやりと笑われた。

まったくこの先生は・・・・・(苦笑)

講習はこの後、功朗法の受講経験者と未経験者に別れて行われた。
小生は一応、初級インストラクターなので経験者の組にて、ネットでおなじみの44くんと組んでの練習を続けた。
内容の方は、歩法を使わない体捌きによるナイフの避け方。
片手で掴れた状態で、ナイフの刃を当てられた状態からの脱出など、最近は横山先生を取り上げた雑誌でも紹介されている技術である。
小生は以前、横山先生主宰による「クラブ・マガ」の講習会をヤニロブ代表から受けたのであるが、横山先生は本来大柄な外人に向きの技術を改良されており、今回はそういった差違なども示されてご教示された。
その後は、拳銃に対する護身術も示された。
ここで興味深かったのは、実銃というものは、容易に発砲できないという点である。
つまり実銃は、我々がよく目にする映画のようにぱん!ぱん!撃てるものではなく、「身体の正面に構える」「狙う」「発砲する」の三つのアクションを必要するとのことなのである。
これは非常に早く移動する相手に対しては、とても狙いを定める事が難しく、また強引に発砲すると自分自身の手首などを怪我してしまうのだそうだ。
こういった具体的なアドバイスは、外国で長年拳銃に対しての研究をされてこられた横山先生ならではだとおもたった。
ちなみに、日本においては実銃に遭遇する機会が少ないが、対空気銃という設定はありうるわけである。
この点も、横山先生は御自身が実際にテストされた結果に基づいて具体的なアドバイスをされた。


横山総師範による対拳銃の指導風景


総 括

前々から小生がとなえていることではあるが、武術&武道は護身術としての根本を見失ってはいけないということである。
公の試合などで、自分の実力を試すのもいいであろうが、それは個人の問題である。武術の体系としては、あくまで外敵から自分の身を守ることを最低限有している必要がある。
これに関しては、あまりにも当たり前の事として、世の武術指導者は省みなさすぎるのではないだろうか?
発勁や合気も大切であるが、長年の修練を必要する技術の前に、男女を問わず目の前の刃物を持つ暴漢を如何に制すか?を具体的考える・・・・・この単純明快な疑問に、横山総師範の指導される功朗法は明快な答えを持っているといえるであろう。



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