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日野の家 |
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■屋根からのデザイン 転勤族だったクライアントの住宅に対する要望は「ライフスタイルに合わせた間取りと、瓦屋根の落ち着いた住宅」と至ってシンプルなものだった。瓦は耐久性のある素材だが、初期コストが嵩むことから最近はあまり使われなくなっている材料である。瓦で葺くのであれば瓦の屋根を外観デザインの要として設計したい。日本家屋の外観は屋根で決まると言っても過言でないからだ。旗竿敷地の中で間取りのと関係を紐解いていくと、T字形の大屋根+下屋という外観が決まっていった。瓦屋根には深い軒が似合う。軒は夏の太陽を遮り、雨水が壁に当るのを防いでくれる。瓦葺きの屋根は結果として日本の気候風土に適したデザインに繋がると言えよう。 T字形の平面系の中心台所を配置し、その対面に家族の集まる食堂を設けた。食堂には2階の階段ホールに繋がる大きな吹き抜けがあり、どこにいても人の気配の感じる空間となっている。内装は真壁(構造の柱と梁を表しにした壁)に月桃紙貼りとし、板の間にも障子を入れて和風のデザインでまとめた。玄関のガラス引戸(ペアガラスとなっている)を戸袋に引き込み網戸にすると、玄関から食堂そして吹き抜けを伝って2階まで風が通り抜ける。網戸には堅牢なステンレス網を使い、ガラス引戸同様に鎌錠を設けて防犯力を高めた。シンプルながらも心地よい和風の家ができあがった。 |
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