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■蘇った近代和風住宅
左右対称な大屋根を持つこの住宅は山小屋風でありながらもどことなく品のある外観で、見る人を魅了する力があった。施主もその魅力に取り付かれた一人で、空き家になっていたこの住宅の再生を決意した。
外観を見る限りは損傷も少なく気にならない程度であったが、内部に入ると、状況は一転した。何年も使われていなかったこともあり、一階の床の大半が腐っていた。
今回の再生工事では、建物を住めるように直す事が目下の大きな課題となった。昭和初期の雰囲気を残しながら耐震補強と設備を一新する工事は手間暇のかかる大変な作業だったが、この建物をなんとかしたいという施主の強い想いと建物の持つ魅力に包まれて、工事を担当した職人もいい仕事をしてくれた。
半年に及ぶ工事の末、見事に再生された。
北鎌倉の家は鎌倉周辺の昭和初期の別荘建築文化の流れを汲む上質な近代和風建築として、国の登録有形文化財建造物に登録する手続きを進めている。
電車の設計図が貼られた襖の下地。旧国鉄の建築家が設計したということがここからも読みとれる。当時は使えるものは捨てないで再利用するということが当たり前に行われていた。今回の再生工事でも、「再利用」することをテーマの一つとし、建具や便器などの衛生器機は新たらしい部品と組み合わせることで、使いやすく再生された。
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