Typhoon Hunter 2000
エアロゾンデを用いた南西諸島における台風観測実験
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目次

1.はじめに

2.共同研究実施機関

3.目的
    (1) 数値モデルによる台風予測精度の向上
    (2) 台風の力学構造の解明
    (3) 台風域内のエアロゾンデ観測技術の確立

4.研究上の位置付け

5.観測地点

6.観測期間

7.観測内容
    (1) 観測本部
  (2) エアロゾンデ観測
  (3) 可搬型ドップラーレーダー観測
  (4) GPSゾンデ観測
  (5) 気象庁海洋観測船による観測

8.データ

9.いろいろ

10.観測日誌

11.リンク
 
 
 

1.はじめに

  5000人以上の方が亡くなった伊勢湾台風から40年が経過した。その間、台風を観測・解析し、台風の進路を予報する方法は進歩してきたが、その一方で、高潮など大きな被害をもたらした昨年の台風18号の場合など、まだまだ技術的に改善の余地が大きいこともわかってきた。これは、一つには台風の観測が、高層ゾンデや気象レーダーといった地上に固定された観測点か、もしくは気象衛星や地球観測衛星といった空間もしくは時間分解能に難のある測器に依っているためである。もし、台風を広範囲にわたって直接観測できれば、その観測から得られる知見や、そのデータを数値予報モデルに直接組み込むことで、より精度の高い台風予報が可能となる。

  上記の点に鑑み、以下のような3つの目的をもって、台風の観測実験を2000年の秋にかけて一ヶ月間実施する。台風域内での直接観測には、長時間悪条件の中で「能動的」な観測が可能な無人気象観測航空機・エアロゾンデを用いる。観測領域は、沖縄県の宮古島周辺海域とし、GPSゾンデによる高層観測やドップラーレーダー観測といった特別観測も同時に行う。また、気象庁の海洋観測船、長風丸・春風丸も、観測期間後半に参加し、海上気象・高層気象観測を実施する。
 


 

エアロゾンデ

観測領域

2.共同研究実施機関

    運輸施設整備事業団

    気象庁気象研究所
        台風研究部第二研究室 中澤哲夫(研究代表者)
                                          榊原 均・田中恵信・別所康太郎
                                         祝 从文(運輸技術研究員)
                        第一研究室 釜堀弘隆・益子 渉
        予報研究部第一研究室 加藤輝之

  名古屋大学大気水圏科学研究所
        共同研究観測プロジェクトセンター 中村健治・樋口篤志・民田晴也

    日本気象協会
        古川武彦・白石貴英・玉井孝昭

  気象庁
        海上気象課・長崎海洋気象台長風丸・神戸海洋気象台春風丸
 

3.目的

    (1) 数値モデルによる台風予測精度の向上
        エアロゾンデを用いて台風の観測を実施する。得られたデータは現業観測や特別観測、衛星観測データと合わせてデータ同化し、数値モデルのための初期値を作成する。これによりエアロゾンデ観測が、台風の予測精度にどの程度影響を持つか調査する。

    (2) 台風の力学構造の解明
        GPSゾンデによる特別観測から台風の力学構造を明らかにする。また、エアロゾンデ観測により、広い領域での大気境界層の力学構造を解明する。さらに熱帯降雨観測衛星搭載の降雨レーダーにより、台風の大域構造を把握する。

    (3) 台風域内のエアロゾンデ観測技術の確立
        本計画を通して、台風域内におけるエアロゾンデ飛行計画の設定、航空管制、飛行監視・制御、データ取得・伝送、離着陸制御、フェイルセーフ等について、国内仕様を満たした実用に耐えうる信頼性の高い技術の確立を目指す。
 

4.研究上の位置付け
        この観測は、運輸施設整備事業団の平成11年度運輸分野における基礎的研究推進制度「無人小型気象観測機を用いた台風・集中豪雨雪予測のための基礎的研究」の一環として行われる。
 

5.観測地点
    (1) エアロゾンデ観測
           沖縄県宮古郡伊良部町字佐和田1739番地 下地島空港
          (北緯24 °44 ’東経125 °)

    (2) 可搬型ドップラーレーダー観測
           同 宮古郡上野村新里235−253 宮古島広域消防組合出張所に設置
          (北緯24 °44 ’東経125 °21 ’)

    (3) 高層観測
           同上

    (4) 気象庁海洋観測船による観測
           長風丸 南西諸島南海上 (北緯23 °00 ’東経128 °30 ’)
           春風丸 四国南海上    (北緯29 °00 ’東経133 °00 ’)
 

6.観測期間
    2000年9 月4 日〜10 月6 日
 

7.観測内容

    (1) 観測本部
        下地島空港内に現地観測本部を設置する。ここでは、次のことを行う。
        ・エアロゾンデ、ドップラーレーダー、GPS ゾンデの観測計画を立てる。
        ・宮古地方気象台から気象情報を収集する。
        ・気象研究所との連絡を行う。

    (2) エアロゾンデ観測
        下地島空港内にエアロゾンデ観測サイトを置く。エアロゾンデ飛行計画にのっとってエアロゾンデを離着陸させる。遠隔操縦も下地島空港内で実施する。航空担当者と十分な連携をとってエアロゾンデの飛行の調整を行う。
        エアロゾンデの詳しい説明はここ→

    (3) 可搬型ドップラーレーダー観測
        現象に応じた観測モードを選択して観測を行う。できるだけ同一モードでの連続観測を行う。観測は、宮古島広域消防組合上野村出張所で実施する。

    (4) 高層観測
        現象に応じてGPS ゾンデを飛揚する。GPS ゾンデの飛揚及びデータの受信は宮古島広域消防組合上野村出張所で行う。

    (5) 気象庁海洋観測船による観測
        ・高層観測
            通常時1 日4 回。台風接近時1 日8 回。
        ・海上気象観測
            毎時連続観測。
 

8.データ
    写真・観測データなどなどはこちら(2000.9.22 エアロゾンデデータ追加)
 

9.いろいろ
    いろいろなファイル(観測メンバーのみ)
 

10.観測日誌
 

11.リンク
    観測参加機関等のリンク
 

連絡先   気象庁気象研究所台風研究部第二研究室 別所康太郎