ふってわいた…今度は何?
さて、我が家にはダイエット以外にも「ふってわいた」ものがございます。きょうはその中のひとつ、語学学習についてレポートしましょう。
三人三様のきっかけ
新たに何かを学ぼうという時には、必ずきっかけというものがある。
我が家では今小学生を除く3人が
何らかの形で語学学習をはじめているが、
きっかけは三人三様だ。
まず、夫が学びはじめたのは中国語。
ビジネス上の必要が出てきたからだが、
なにしろ高校生の頃古文や漢文が全く苦手で
同級生達に「コテン ハ ゴテン」とからかわれていた
エピソードの持ち主だ。
果たしてよいスタートが切れたのだろうか。
息子がはじめたのは英語。
ウルティマオンラインというゲームに参加するうちに
英米人に話しかけられ、無様なやりとりしかできなかったことに
ショックを受けたのがきっかけ。
英語自体はすでに中学時代に3年間やってきたわけだが、
さっぱり身についていないだけに、前途は多難である。
私がはじめたのも英語。
きっかけは「赤べこ」に書いた通りであるが、
まさか本当にはじめることになるとは思いもしなかった。
続ける自信はイマイチ。
したがって立てた目標も
「外国人に道案内ができること」
と、いたってつつましいのだが。
その1 中国へ行くってどういうことよ?
昨年の11月のことである。
「笑っていいとも」をみながら納豆ご飯をかきこんでいたところ、
スルスルと入ってきたファックスが一枚。
この時間に入るファックスは
午後の予定を狂わせることが多いので気が重い。
が
今回に限っては気を重くするより前に慌てふためいた。
なにしろ、中国に行くことになったから、
パスポートの手配をしてくれ、というのである。
いったいなにがどうなれば自分の夫が中国に行くことになるのか、
すぐには理解できなかった。
いや、それは正確ではない。
何年か前から、そんなことにもなるかもしれない、
という仮定の話なら聞いていた。
国内の製造業の空洞化がここまで進んでいる以上、
可能性は十分あったのだ。
しかし、そのための資金は?人脈は?
ということになると、さっぱり道がつけられていないはずだった。
「中国へ行くってどういうことよ?」
当然私は問い詰めた。
「ひとりじゃない、お客さんと一緒だ」
「チケットの手配もホテルの手配も全部お客さんがやってくれる」
「取引先になるかもしれない相手と会うために行くんだ」
「これは大切な第一歩になる。どうしても行かなきゃならない」
…………………
夫の語気の強さにはちょっとひるんだが、
そのまま引き下がってしまうような私でもない。
だいたい、猫も杓子も中国ビジネスに傾く昨今
私達のようなものがその巨大な時代の流れの中で
うまく泳げるはずがない。
あるのはリスクだけであり
成功なんて絵に描いた餅なのではないか。
ん?
なんだか、家を出たがっている息子と
引き止めようとする母親の会話みたい…。
だめだなぁ。>自分
さて、それからの彼はずいぶんがんばっていた。
パスポートをとることはいうに及ばず
トランクや海外で使える携帯電話のレンタル、
果ては名刺の刷新にいたるまで
完全に海外出張モードになって手配していた。
語学学習だって例外ではない。
休日となれば中国語のCDをみっちりと聞き
車のハンドルには暗記するつもりのフレーズを貼り付けている。
こりゃ、本気だね。
私は観念したよ。
同時に感心もしてしまった。
彼は中国でのビジネスの話を
ちっとも苦にしていないのだ。
大変なことばかりのはずなのに
「ほんとに楽しみにしているんだ」と
笑って見せてくれたりもする。
親から引き継いだ仕事をこなすばかりの15年。
はっきり言って面白くないことばかりだったろう。
だけど、
これは、彼が初めてつかんだ
自分の裁量で乗り切ればいい山場
なのかもしれないなぁ。
彼は今3度めの海外出張を控えてわやくちゃに忙しい。
2回目からは単独での渡航なので、中国人スタッフのいる
旅行会社をさがしたり、通訳や運転手の手配をしたり
持っていくお土産の品目に心を砕いたりで
雑事に追われることも多かった。
もちろん、一番肝心なビジネスの話も着々と準備中。
うまく行っても行かなくても
この先はもう中国との関わりなしではやっていけないのだ。
そんな彼の語学学習の中心はETVの中国語講座だ。
語学教室に通うことも考えたが、
英会話のように講師がいつも控えている、
というシステムにはまだなっていないし、
とにかく今は通う時間自体がとれない。
私にできることはといえば
欠かさずに番組を収録しておくことだけ。
半年後、この話がどんな方向へ転んでいったか
続きがここで書けるといいなぁ。
その2 NOVAす話
この4月から高校生になったはいいが
毎日をこなすので精一杯な息子。
6年間続けてきたフルートをやめるなど
先行きがどちらを向いているのか
わからないことはなはだしい。
要はやる気だ。わかっている。
だから塾にも入れなかったし
フルートの先生にも謝罪をしたさ。
しかし、今度はちゃんとやれよ。
自分でやってみたいと言い出したんだからな。
確かに一度は入校をあきらめかけた。
あまりにも費用がかりすぎるし
彼の「やってみたい」は信用しきれなかった。
こういうときは
まずは市販のテキストで、いうのが常識的なスタートだろうが
彼は勉強というものにアレルギーがある。
「ひとりの先生に多くの生徒」という
教室の構図自体が
得意ではないのだ。
かといって自主勉強ならできるかと言えば
それがまた苦痛らしい。
実は彼の勉強机には
小さな穴が無数にある。
彼が勉強から逃れるために
シャープペンシルの先で開けてきたものだ。
それだけならまだいいが
椅子などは中のスポンジを少しずつかき出して
とうとうこわしてしまったこともある。
彼が椅子や机ではなく
自らの体を傷つけるようになる前に
私達はあきらめるしかなかったんだ。
「人並みでいこうよ」と声をかけることを。
今彼は週に4回のレッスンを受けていて
ようやく一番下のクラスから這い出した。
当面の課題はといえば
「とにかくボキャブラリーを増やす」
ことなのだそうで
彼はまたしても
机の前に戻らなくてはならなくなっている。
さぁて、この先どうするのだろうか。
お手並み拝見。
その3 脱・赤べこ
好調な語学学習のスタートを切った息子のことがうらやましい。
英語が話せたらなぁと思うことくらい私にだってある。
しかし、今更はっきりとした目標もなしに大枚ははたけない。
なにしろ、もう立派な中高年だ。
主婦の分からも大きく外れる。
そうだろう?
そうに決まっている。
:
:
「そんなことないんじゃない?」
:
:
そう言ってくれたのは他ならぬ夫だった
彼の言うことには屈託がない。
「やりたいと思ったときが始め時なんだよ」
などと言いながら
語学教室へ通うことを勧めてくれる
すっげー、嬉しかった。
「今更」とか「主婦の分」とかいうものに
とらわれていたのは自分だったんだね
と
気づきもしたね。
ともあれ今は
息子のレッスン費用でいっぱいいっぱい
だけどいつか通えることを夢見ながら
今できることから始めよう
ということで
テレビの英語会話のテキストを購入した。
ま、またETVの講座だ。
お世話になります。
始めてまだ2ヶ月だけれど
かなりハマってるなぁ、と思う。
特に
CDウォークマンを購入してからというものは
出かける先々で必ずテキストを聴くようになった
自分でもびっくりだ。
今まで出かける先々でやることといえば
読書と相場が決まっていて
かばんの中には いつもいつも
重苦しい本ばかりが入っていたというのに
なんという変わりようだろう。
習慣なんてこんなにあっさりと
変えられるものなんだ。
目標は、「脱・赤べこ宣言」。
ちょっと大風呂敷すぎる、かな。
「語学学習の楽しみって一体なんだろう?」
ある日、そう問いかけたら
息子「そりゃ、通じる楽しみだよ」
主人「新しい解法を得る楽しみ」
私 「パズルが1個はまる楽しみ」
ほほぅ。
理想的なのは息子の答えかただろう。
理屈抜きってことだから、わかりやすいのだ。
彼に比べて、後のふたりは観念的。
やはりテキストから入っているせいだろう。
なかでも一番先が思いやられるのは私だ。
大枠としての外国語のロジックを意識しつつ
わかるところから取り組んでいく感のある主人と違って
私のはあまりにも茫洋としている
偶然性に頼りすぎていて
全体を捉えようとする意識に欠ける所があるのだ
まいったなぁ。
小さい頃からずっとそうなんだよ、私は。
努力してそういうところを直してきたつもりなのに
新しいことを始めようとすると
やっぱりふり出しからやるしかない。
なんだかちっとも進歩していない自分をみせつけられるみたいで
ちょっとせつないな。
02.05.31 07.28