満員御礼の市ヶ谷記念ホール。黒船レミーダダーンと永原ちづるの試合が組まれた。
試合開始から13分過ぎ、ダダーンはちづるをロープに振ると、戻って来たちづるの上半身を抑え風車式に肩に担ぐ。
カナディアンバックブリーカーかと思いきや、足を抑えられそのまま絶体絶命のアルゼンチンバックブリーカーへ。
ダダーンの必殺風車式アルゼンチン・バックブリーカー・・・通称レジーラック。海外マットでもこの技で背筋を伸ばされたレスラーは数知れず。
ちづるもダダーンの試合をビデオで見てこの技は警戒していたが、本人に食らうのは今日のリングが初めて。
やはりと言うかダダーンのフィニッシュムーブに会場は沸いている、みんな携帯でパシパシ撮っている。フラッシュの雨あられ。
ちづる「(ふふんっファン達よ。私が華麗に耐え切る姿をそのカメラに収めるがいいわ!)」。
しかし、ちづるが覚悟していた通りに、拷問台で強制的にブリッジをさせられていく感覚に、
ちづる「(・・確かに、これは効く・・・想像以上に。
でも、数ある相手をジャーマンで投げ続けてきた私の強靱な腰が簡単にギブアップするわけがなーーい!!!)」。
レフェリーに対して手を振り「ノー!」の意思表示を示すちづる。
セコンド富沢「やっぱり・・・耐えるつもりだよ・・・」
すると、それを見たダダーンはちづるを軋ませつつリングを一周した後に「よっしゃあ、覚悟はいいな?」というとリング中央へ移動する。
ダダーンは最後のトドメはリング中央でジワジワと来るタイプなのもちづるは知っていた。
ダダーンはリング中央へ一歩一歩移動する。
ちづる「(いよいよ来るか、ガチ締めが。・・・ドキドキドキ・・・汗汗汗・・。)」
リング中央で仁王立ちになり大きく一呼吸するダダーン。
ちづる「(・・・ドキドキドキ。)」
新女のセコンド達もリング下からちづるを見守る。リング四方からフラッシュを浴びるちづる。
「ブリッジワークは望む所だよっ!」とちづる。「来る!」とちづるの脳裏に浮かんだ瞬間、ちづるのアゴと足にかけられたダダーンの両腕に全力がのしかかり、物凄いブリッジになったまま重圧が乗せられる。「(おおおおお・・・、こ、こいつはさすがに効くぜえええええ・・・ぐはっ・・・。半端じゃない・・・)」。全身が圧迫とともに軋み出すとさすがのちづるも声が出なくなる。すると「ヘイ!ギブアップ!」とダダーン。「まだまだ・・・だよっ!」とちづるが叫ぶと、ダダーンはちづるの背中の強靱さを感じたのか、ダダーン自らがうずくまる様にして「フン!」と更に角度のある人間橋をちづるで作る。アゴは伸ばされ背筋と股関節がメキメキと音を立てる。そのままゆっくりと上下に揺すり始めた。

セコンドについていた、
富沢は「だ、大丈夫かアレ・・・ちづるの人間橋が・・・まるでマフラーみたいに・・。」とビビる。
金井は「大丈夫だよ、人間橋マスターのちづるなら絶対に耐えれるよ。ちづるの目が燃えてるよ。」。
富沢は「いや、壊れるよ・・・。ちづるの目が超イッてるよ。」。
金井は「あんなに高くて美しく華麗な人間橋はちづるにしか出来ない芸術だよ。」。
富沢は「いや、あれはダダーンの怪力でちづるのリミッターを無視して人間橋させられてんだよ。」。
ダダーン「あんたのお仲間さんリング下でコントやっとるで・・・。さて拷問続行。」

ダダーン「ギブアップ!!?」。
ちづる「あおお・・・っ、ノーッ・・・。」。
ダダーン「素直にギブアップせんと、二度とジャーマンうてない腰になってもしらんよ?ヘイ!ギブアップ!」。
ちづる「・・っ、ノーッ・・・。」。
ダダーン「さすが、鍛えてるね、折りがいがある。望み通り真っ二つやな。」。ロックした首と脚が深く抑えられる。「あぁ・・・」とちづるは冷汗。
「じゃ、覚悟はいいな?」とダダーンの目付きが変わる。レフェリーは「永原、まだ耐えるか?ギブアップするか?」と伺う。物凄いブリッジでちづる全身痙攣中。もう声も出ない。レフェリーの動きも激しくなってくる。全身が更に軋むちづる。背筋越しにダダーンが全力で締めてるのが伝わってくる。リング下で見てた祐希子はグッタリしたちづるを見て「もうダメか・・・見事な公開処刑だ・・・。」と呟く。ちづるの全身に汗が光る。脱出を諦めたちづるは抵抗するのも諦めた様に手足も地に向かって垂れ下がりグッタリ。ダダーンの両肩に張り付いたままピクリとも動かない。するとダダーンは一旦力を抜くと、更にもう一段階の力を乗せて絞り、それを繰り返す。背骨が折れそうになり、「ギブ!ギブ!ギブアップだよっ!」と本能で絶叫するちづる。
ダダーン「なんや、まだ耐えれるやろ?」。
ちづる「ギ、ギブー!!」。
ダダーン「自慢のブリッジワークでも耐えられなくなったか?」。
ちづる「ギブアップー!!」。
○レミーダダーン(15分35秒 レジー・ラック)永原ちづる●
試合後、
富沢「ギブアップの瞬間、目がイッてたけど・・・」
金井「ちづるは人間橋マスターなのに・・・」
ちづる「あんなもん、耐えれるかーーー!!!」