| ロベール・ドアノー写真展 |
| 2001年 11月11日 大丸ミュージアムKOBE 「ロベール・ドアノーは、パリ郊外のジョンティイに生まれ、生涯パリを一歩も出ることなく庶民の日常生活を撮りつづけた、20世紀を代表する写真家です。」 「何必館、京都現代美術館のコレクションから120点の作品を選び、『子供達』『恋人』『酒場』『街路』『芸術家』の5つのテーマで構成」 |
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| 写真展とはそれほど行ったことは無いのですが、この同時代の写真というのはモノクロ写真で奇をてらわずに自然な風景を撮ったものが多く、ロバート・キャパを初め何人か好きな写真家もいますので興味を惹かれて出かけてきました。 『子供達』、いつの時代も子供達の元気な姿はいいもんです。路地で馬乗りになって遊んだり、走り回ったり、可愛い表情を見せてくれる。街の子供はスッキリとブレザーなどを着込んでハンチングかぶりおめかししてたり、子供ながらにさすがにパリしてます。スラム街での写真もありましたが、こういった虐げられた子供達の姿は多くの写真家が被写体としてます。大人のみっともない姿は見るに耐えないけど、子供のけなげな姿は情をそそられ訴えてくるものがあります。 『恋人』、オシャレですねえ。街中でもはばからずにキスシーン、路地でのダンス。服装なんか今みても全然シャレてます。新郎新婦を先頭に街を歩く一団とか、幸せなカップルの姿が多く、なんだか二人のためだけに空間が作られたようなシーンです。ここらのはモノクロだから余計にシンプルにハイセンスに見える。そういえば、写真ではカップルの被写体は多いけど、絵画ではほとんど見られません…。 『酒場』、1900年代初頭は、画家・写真家と多くの芸術家が酒場をテーマに取り上げてます。そこにはドラマチックな人間模様が溢れんばかりに観られるからでしょうか。狭い酒場にたむろする労働者たち。ゴツゴツと厳しい労働を物語る手、顔には深く刻み込まれた皺。娼婦や、ダンサーは金持ちそうな男たちとの姿も。物憂げな表情、いろ〜んな物語がその背景にはあるんでしょうねえ。 『街路』、オシャレな街路もいいですけど、ユニークな被写体も多かった。2枚の「斜めの視線」は笑えます。1枚目は中年の夫婦がショーウィンドウの絵を見てるんですが、ダンナの方が斜めの目で横の裸婦画を見てる。そして2枚目、その裸婦画に気づいた嫁さんの顔、目玉が飛び出すかと思う目とポカーンと空いた口。おそらくその後は凄い顔で憤慨したことでしょう。その風景が浮かんでくる。思わず吹き出してしまいました。その他も思わず微笑んでしまうユニークなものが並んでました。 『芸術家』、これもこの時代の写真家が結構被写体にしています。キャパしかり、土門拳しかり。芸術家っていうのはその存在が絵になるのでしょうか。ピカソの表情。結構年とってるのに、若く美しい愛人を従え、眼光は鋭く生気ただよう。他の芸術家のもまあ確かに個性溢れていました。しかし、自分の部屋に写真飾るとしてもここら辺のはどうかなあ〜と…。 全体的に、すっきりとセンスよく、ユーモアに溢れていました。またモノクロっていうのが柔らかくもトゲトゲしくもハイセンスにも、いつも観る目とはちょっと違った感じにも観えるようです。絵画は熟考して構図を練りますけど、写真はほんの一瞬。出来上がってみないとどんなか分からない。偶然もあるし、二度と同じ表情はできない。そんな一瞬一瞬が面白く、貴重で、はかなくもあったり、多くの物語を語ってもくれます。ちょっとの間、タイムスリップしてパリの街角を歩いてきた印象でした。 |
| Created : 24 Nov 2001 | ||