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1999年9月15日 大丸ミュージアム梅田
今日は、本当は京都市美術館へ行く予定でしたが、台風16号の影響ですごい風雨のため京都行きはちょっと躊躇しました。で、予定変更、外を歩かなくてもいい梅田の大丸百貨店へ行くことに。この美術展は時間があったら行こうかなくらいに思ってたので、まあいいきっかけになりました。
オルレアンはフランスはパリの南西部、ロワール河畔に位置する古都。かの聖女ジャンヌ・ダルクが活躍したところで、「オルレアンの少女」として親しまれています。
本展は、18世紀のロココ絵画から、20世紀初頭のエコール・ド・パリまでのフランス美術の流れを追った内容でした。
まずはロココ絵画。宮廷文化をしのばせる作品の数々。しかしここらへんの絵には何度観てもいまいち馴染めないというのか、そう感銘を受けることも無いし、いいなあとも思わない。肖像画にしても、裕福そうなきらびやかな衣装に包まれ、栄養たっぷりの丸々の顔立ち。優雅さはあっても暖かみがあまり感じられない。同じような描き方で、宗教画に歴史的事象を取り上げた作品類も、同感でした。
上述のように、ジャンヌ・ダルクに縁のあるオルレアンと云うことで、ジャンヌ・ダルクを描いた作品も数点あり、それぞれ違った時代に違った画家によって描かれた内容が楽しめました。新古典主義の後のロマン主義、レアリスムあたりのは私好みの、まあ日本人好みでもありましょうが、作品でした。風景画を中心に、バルビゾン派を感じさせる作品の数々。大きな自然の中に、小さく描かれる人々の姿。自然の中にあってなんてちっぽけな人間なんだろうかと感じさせられます。ここらへんは近くから遠くから眺め楽しみました。
コローの作品が出ているとあったのでどんなのかと思ってたら、まあなんとも小品が一点。それは寂しすぎるぞ〜とちょっとガッカリ…。ドービニー、クールベと云った、バルビゾン派の展覧会には必ずと云っていいほど出てくる作家の作品も数点。他の展覧会とかでは、他画家のビッグネームにおされて影が薄くなってしまってましたが、いろんな展覧会で観る回数を重ねるうちに、なかなかいいもんだなあと今回は改めて実感しました。特にクールベの「波」がグッド。ドロドロと暗い雲に覆われた海岸、底知れぬ重々しく暗い海、打ち寄せる激しい波、波に翻弄され心もとなくはるか沖合いを漂う小さな船。明るさは全くない絵ですが、なんとも力強い絵でした。クールベの海を描いた作品は、今までもいくつか観ましたが、今回は初めてじっくりと観たように思います。
レアリスムの作品では、庶民とかの現実の生活を描いた、社会性をも感じさせてくれる内容。炭坑夫のゴツゴツとした肖像は、ロココの肖像よりも力強く、人間味に溢れよかった。
今回の展覧会は、目玉になるような注目作品はなく、作品数も少ない感じでしたが、結構よかったかなあと。ちょっとよって気軽に観られる感じってとこでしょうか。
それに、大丸ミュージアムはソファーをいくつか置いてくれるので、1周観終わった後でもソファーに座ってゆっくりと観られるのが嬉しい。大きな美術館とか博物館とかが、逆に絵を見られるとこにはイスなり置いてないのが多いので、常々不満に思っています。日本人はどうも美術展とかって、いそいそと観て周る。それに、大きいところだと出展数も多いし、最後の辺りになるともう疲れてしまって、それこそいそいそとなってしまう。観るだけでなく、もうちょっとじっくと味わえる環境を作ってほしいものです。 |