| ルネ・ラリック 展 |
| 2001年 5月 4日 大丸ミュージアム梅田 Rene Lalique ガラス芸術アール・デコの華 「宝飾デザイナーとしてすでに高い名声を得ていたルネ・ラリック(フランス、1860〜1945)がガラスを手掛けるようになったのは1908年、48歳の時でした。以来、アール・デコ時代の申し子のように、斬新な発想でガラス素材をあらゆる分野に拡張し、3000種にも及ぶデザインを生みだします。無表情の素材に草花や鳥、人物などの豊かな表現を取り入れ、『ガラスに生命を吹き込んだ作家』として独特の美の世界を作り上げ、1925年の現代装飾美術産業美術国際博覧会(通称:アール・デコ)ではガラス作家として不動の地位をかためました。本展では彼の永遠の創作テーマである自然の生命の輝き・風・光などをモチーフにした花瓶約100点を中心に、立像、香水瓶、装身具など260余点を一堂に展覧いたします」 (チケット案内より) ガラス工芸については、今まで私はあまり親しんだことがなかったので、今回はいろいろと新鮮な気持ちで鑑賞させてもらいました。ルネ・ラリックの花瓶、器、等260点あまりを展示。今回は招待券をいただいたので、どんなものかと観にいきました。 |
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花瓶は、全体の形としては、すごい斬新なものというのは少なかったですけど、その装飾、模様、取っ手、などが凝っています。特に模様は、草木・昆虫・鳥・魚、等の動植物が描かれているのが多く、タイヘン細かいデザインもありました。また、ブツブツの突起がついたのも多く、その楽しいデザインが面白かったです。色としては、アール・ヌーヴォとかいうとカラフルな色合いを思い浮かべてしまいましたが、単色のものがほとんどで、同じ形で赤、青、緑と作られていたりして、上からあたるライトの加減によって、台座に映る色合いが美しい。小さな白い立像は、オパルセント・ガラスという特殊な素地を使用しているということで、このガラスは厚みと光線により色の具合が、透明から白、オレンジ、青と微妙に変化していて実に美しかったです。ガラスというと、薄っぺらでデリケートですぐに壊れてしまいそうな印象ですが、今回の作品は分厚い作品も多くずっしりとしていて、ちょっとやそっとでは壊れ無さそうな感じでした。ガラスの花瓶とか云うと、筒の先に取り付けて空気を吹き込みながら膨らましていく作り方しか思い浮かびませんけど、このルネ・ラリックの作品というのは製法がいろいろとあって、型に流し込んでプレスするというプレス式等によって、その分厚いガラスを実現しているんですね。薄くて繊細なガラスもいいですが、分厚くどっしりと存在感ある花瓶や器もいいもんでした。 面白かったデザインでは、ヘビがとぐろをまいているデザインの花瓶がなかなか。おもわず見入ってしまいました。あとは、気に入ったのは、蝶の絵柄の花瓶で、ちょっと分厚めの花瓶に四方に取っ手のように、蝶が羽を広げるように、その取っ手には小さく、細かくたくさんの蝶が刻み込まれていて、それが可愛らしくもあり、繊細で美しくもあり見事。見ていてなんだか幸せに感じてしまう花瓶で、これはホシイ〜って思っちゃいました。 また、もともと宝飾デザイナーから出てきた人だけあって、ガラスのペンダントに、香水の瓶とかもありました。香水瓶なんかは、中身の香水よりも、瓶の方が高いんじゃあないでしょうか…。立像もまたいくつかあり、その光の加減による微妙な色合い、繊細なデザインで、幻想的な空間をかもし出していました。昔の高級車のボンネットの先端に取り付ける置物もなかなか面白いデザインで楽しい。ちょこんとすわった蛙の形のが愛らしかったです。 しかし、まあどの花瓶も安易に花を飾ろうものなら、花瓶に負けてシケたものになりそう…。こういったガラス工芸は、確かに使ってこそ価値があるんでしょうが、割れるともったいないし、静かに飾って眺めたいものです。 全体的に思っていたよりも全然良い内容で、繊細で美しいデザイン、色、そして簡単に割れてしまうというガラスのはかなさも内包して、なんだか独特の雰囲気が感じられました。陶芸とかと違って、ガラスはどこか冷たくそっけない印象も感じてしまうところですが、ルネ・ラリックの作品はなんだか手にとってその形を感触を確かめたい衝動にもかられたりしてしまった。ガラスのいろんな形が見られて楽しかったです。 |
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| Created : 17 May 2001 | ||