|
2002/01/11
とまあこんな感じで午前中は終わり、昼食の時間になった。
昼食はチャオプラヤーと言うビュッフェ形式のレストランである。
ビュッフェと言うのは好きなものが好きなだけ食べられる分ありがたい。
暑さのせいかどうも食欲が無いのが痛いが。
ここは普通に入ったら6US$らしい。
当然ここで食事をするのは僕だけで、ポーさんも運転手も待機である。
6US$って多分現地の人にとってみればかなり高価に違いないのだろう。
僕らにとってはそれほどでもないのだけれども。
昔中国に行った時、上海から広州までの電車を一等寝台車で乗った。
本来は二等寝台が希望だったのだが、一等寝台しか無かったのだ。
中国人でもお金持ちしか乗る事の出来ない一等寝台車の乗客専用入り口で、
僕は中国人の乗客に、
「え? お前みたいな若造が一等寝台なんかに乗るのか?」
とすごくびっくりされたことがある。
それも当然で、当時二十歳の僕が一等寝台に乗るなんてあちらの国の常識から照らし合わせたらおかしい。
よほど金持ちとか権力者の子弟でないと乗れないのだろう。
その時僕はジャパンマネーの強さに誇りを感じるというよりもすごく後ろめたさを感じた。
本来なら僕のような学生(当時)がいられるところではないのだ。
それを忘れてはならないし、奢ってはいけない。
だから思う。現地の人にとって僕らはどのように存在しているのだろうか。
彼らは、僕らを金づるにしか見ていない、なんてことは思わない。
でも現実に僕は6$ものレストランで食事を取る。ガイドは外で待つ。
この図式は仕方が無いのかもしれないが、僕よりも年長の人に対してすごく申し訳ない気がしてならない。
下手すりゃ学生にしか見えない僕が、ガイドを一人で雇って遺跡を回っているのだ。おかしいと言えおかしい。
一応それだけの収入は日本で得ているとは言え、そんな自分に多少引け目を感じてしまったのだった。
食事は美味しかった。やっぱりアジアご飯はぶっかけご飯。これに限るね。
そして一度ホテルまで戻る。
午後は15時から行動開始。それまでしばらく寝る。熱帯の国の昼寝は楽しい。
夕刻からはまずアンコール・ワットに行くのだ。
僕は今回の旅を「アンコール・ワット紀行」と銘打っているけれども、
実際に、アンコール・ワットというのは一寺院の名前であるに過ぎない。
分かりやすくするために「アンコール・ワット」に統一しているが、
アンコール遺跡群と言うのが正しいのかもしれない。
ともあれこれから行くのはその「アンコール・ワット」本体で、
世間一般でよく言われているアンコール・ワットである。
アンコール・ワットを初めて知ったのは小学生の頃のことだ。
当時僕は、どこの出版社が出したかは忘れたが、世界ノンフィクションシリーズに夢中で、
その中にアンコール・ワットがあったのである。
確か初めて読んだのが「ツタンカーメンの秘密」だったような気がする。
まあともあれ、ジャングルの中に石で造られた壮大な寺院が見つかったという話は、
小学生の僕にもわくわくするような話だった。

遠くに見えるのがアンコールワットだ。人々はアンコール・ワットのすぐ近くで生活する。夕食時にはご飯を炊く煙がもうもうと立ちこめているのだ。 |
|
そのアンコール・ワットに、今僕は来ている。
両親や妹もやって来た。そして僕もここまで来た。
世界の果てまで行った時とはまた違った想いがある。
ずっと来たかったこの地に、僕はやって来たんだ。

アンコールワット全景。ここがベストショットのポイント。 |
|
だからこそじっくりと味わいたい・・・
なんて思ったものの、やっぱりポーさんは早足で進んでしまったのであった。
いや、スケジュール通り行かなきゃ駄目なのは分かるけど、
もっとゆっくりしてよ〜と思ってしまったのは言うまでもない。

アンコールワット内部。壁面には華麗な彫刻がなされている。 |
|
ただ、遺跡に至る道にはすごさに圧倒される。悠久の時の流れをくぐりぬけてこの遺跡は聳え立っている。
かつてジャングルの中にあった遺跡は、今は整備されて僕の前に姿を見せている。
自然とは別の、人の造りしものとしての存在感がそこにあるのだ。
だから見事というほかはない。
彫刻のひとつひとつをゆっくりと眺めていたかった。
時間の関係で端折ってしまったのが残念だった。
描写は少ないのだけど、これは写真を見てもらった方が早いと思う。
残念ながら、コトバじゃ表現し切れない。
僕にそこまでの表現力は無い。たぶん写真でもそのすごさを100%を描写し切ることは出来ない。
けれども、出来得る限りのことは書きたいと思う。自分のコトバで、素直にね。
アンコール・ワットはそうしてかなりハイペースで回ってしまった。まあ仕方ない。
また明日夕陽を眺めにくる事にしようと誓う。
明日は何と言っても一日フリーなのだ。好きに回らせてもらおう。
何処に行っても人が多いのは避けられないんだろうけど。
そしてプノン・バケンから夕日を眺める。
標高70mの山って言うよりも小高い岡のような所。
アンコールでの夕陽鑑賞コースとしては一番ポピュラーな場所だ。
70mとは言え結構急な坂を登らなければならない場所で、
(他の遺跡も割とそうなんだけど)お年寄りには少々キツいかもしれない。
象に乗って山頂付近まで登る事も出来る。ちなみに3人乗りで15$。
高いか安いかは人それぞれだろう。
さすがに一番高い所は自力で上がらなければならないみたい。
この辺金毘羅さんと似ていてちょっと面白い。
最後の最後は自分の力で行けって言うことか・・・。

この熱帯雨林なかにアンコール・ワットは埋もれていたのだ。欧米系の旅行者はこうやって自由行動することが多いみたいね。やっぱり基本でしょう。 |
|
決して広くは無い山頂には多くの観光客が群がっている。さすがに観光シーズンだ。
夕陽が沈むまでの数十分を、まったりとした気分で過ごす。
ここからはアンコール遺跡がよく見渡せた。さすがに聖地と呼ばれる場所だけのことはあるかもしれない。
沈む夕陽をビール片手に眺めると楽しかったかもしれないが、
さすがに観光客相手の商売はボられるので、ジュースを飲みながら眺める。
これでも十分に素晴らしかった。
|

沈みゆく夕陽とともに。こうしてカンボジア一日目は終る。 |
一日目はこれで終了。ホテルに送ってもらって一日目が終わる。
帰り道の途中、「土産物屋に行きますか?」とか言われる。
・・・来たよ。実は土産物屋に行こうとか言われるのが一番困る。
基本的にお金が無くて何も買えないからなのだ。
まあとりあえず、行くだけ行ってみるか、と案内してもらう。
まあいいさ、買わなければいいんだから。
ところがどっこい、案内されたところは、確かに一階は土産物屋だったが、二階はスーパーだった。
スーパーマーケット好きな僕としては大変うれしい。
現地の文字で書かれたお菓子とかを眺めているだけでわくわくしてくるのだ。
さすがにタイとかから輸入物が多い。
クメール文字とタイの文字の区別なんて全然つかないんだけどね。
ラーメンとかお菓子を買って帰ったんだけど、後で調べたらお菓子はUAE製だった。
これにはびっくり。なかなか美味しかったけど。
スーパーマーケットで重要なのは現地の物価の目安を計ることにある。
缶コーラの値段を比較するだけで日本との物価の違いが大まかに分かるのだ。
遺跡で買ったミネラルウォーターは1ドルしたのにスーパーで買ったら0.3ドル。ふざけてる。
ということで3本ぐらいまとめ買いした。これで高いミネラルウォーターを買う必要も無い。
ってポーさんに言ったら大笑いされた。金持ちJapaneseの割にはセコイかな?
だけど不適正な価格で買うのもシャクだしね。賢い旅行者と呼んでもらおうではないか。
と言う感じでホテルに帰る。
晩御飯は・・・どうしようか。ということでオールド・マーケットを歩く。
食べるところは沢山あるけど、どれがいいのかは正直分からない。
これはもう当たりはずれの問題になってくる。
一度美味しい店に当たったら、そこに通ったらいいんだもんね。
でオールドマーケットを往復してみて、スープドラゴンなる店に入る。
入った理由?
それは混んでたから!
「混んでいる店は美味しい」と言うのは韓国に行ったときのカンダナオユキの言葉であるが、まさしくその通りだと思う。
それはどこに行っても大体当てはまるであろう。と言うことで入る。
ビールを注文し、おすすめの料理を頼んだ。魚フライにに甘いソースでからめて野菜と炒めたものだ。
味はね・・・まずくはなかったんだけど、ソースが甘すぎたかも。
さすがに全部は食べられなくって、残してしまった。
暑いからかどうも食欲が減退しているみたい。
でもビールは美味しかった。暑い国で飲むビールは美味しいね。感動。
そして隣では日本人観光客らしき人たちが鍋を食べている。!!!
美味しそう。明日は鍋にしてみようっと。
で部屋に帰ってから、いろんなところに手紙を書いた。
部屋では日本の衛星放送を見ることも出来たし、環境的には日本とあまり変わらない感じだ。
手紙を書いてお風呂に入るともう10時半。
明日は5時に起きてサンライズを見に行くので早く寝なければならないな〜と思いつつもなかなか寝られない。
環境の違いってのは大きいのかも。普段の旅行はユースとかに泊まってるからなあ。
中級とは言えちゃんとしたホテルに泊まるのは久しぶりだった。ゆえに落ち着かないのかもしれない。
|