003 DRIVER'S
HIGH 2001/09/18
CHAPTER 3 Namafjall
世界の終わりのブルース
| そして僕らはナウマヒヤトルに向かう。 ナウマヒヤトルはアイスランドにおける有数の地熱地帯だ。道すがら、蒸気が噴き出している所が幾つも見える。青みがかった乳白色をした水溜まりから、湯気が立っている。近づいて触ってみると、生温かった。この色は後に行くブルーラグーンと同じ色だった。明らかに温泉が湧きだしているのだ。ここに来て初めて、この国は火の国であることを思い知らされることとなった。 |
![]() ナウマヒヤトルに向かう途中で見つけた温泉。湯気が立ちこめている。すぐにでも入りたいぐらいだった。遠くの方ではまた湯気が立ちこめているのが分かる。こんなの、アイスランドでは全然珍しくもない光景なのだ。下の方もナウマヒヤトルに向かう途中。岩山の麓から温泉が噴き出している。 ![]() |

| そして僕らは遂にナウマヒヤトルに到着する。天候のせいか、それともシーズンを外れているせいか、観光地にも関わらず人影はまばらだった。僕らのほかにとまっている車はたかだか2・3台だった。ここにには車を使って来るしかない。本当にさいはてに来てしまった。こんなにすごい場所なのに、観光客もいない。人の気配が無いというのはある意味感動的である。 この地は月面というより、赤茶けた大地の火星を思わせた。生物の気配は勿論無い。硫黄の匂いが強烈に漂い、そして草一本生えていない。そんな場所だった。そして地下からぶくぶくと溶岩を吹き上げている姿がありありと分かる。 そう、ここには何も無い。静かに蒸気が立ちこめ、そして溶岩が噴き出しているだけだ。人もいない。次の日に行く間欠泉は、観光客が群がっていたが、ここではそんな喧騒に巻き込まれることもない。僕らは自然の偉大さと力強さに向き合い、そして圧倒されまくった。雨さえ降っていなければ、この荒涼たる地でぼんやりと過ごして一日を送ってしまっていたのかもしれないぐらいに。 アイスランドは素晴らしい。本当に素晴らしい。ナウマヒヤトルなんて特に本当になかなか来れる場所じゃない。車を使わなければ、来るのは絶対に無理だ。よくぞ僕らはここまで来たものだと思う。地球の遥か裏側に近いこの地まで。 |
![]() 地下から吹き上がる溶岩。すごい迫力があったのだ。 |
