002 HIGHWAY 01 2001/09/17



CHAPTER 2
横滑り一回転! 生と死の狭間で




愛車の"ぶっちぎり"号YARIS この写真はレイキャヴィーク市内で後日撮影したもの

アイスランドは車は右側通行である
ということで、当然、左ハンドル!である。 
ついでに言えば、オートマなんてものは無い。
僕は日本でもマニュアル車なんてここ2年ばかり運転していない。
当然のごとく、まずは川上さんが運転していくことになる。
だけど途中からもう、自分でたまんなく運転してみたくなる。
知らない土地を運転するのはとても楽しいのだ。


そう道はHIGHWAY。
レイキャヴィークを出てから、信号なんてものは一個も存在しない。
地平線の彼方まで延々と続いていく道を、僕らは進んでいく。
高い山の間をすり抜けて、いくつもの湖を河を越えていく。
そして小さな街もいくつも越えていく。
アイスランドの大地に森は無い。あるのは大地のみだ。
びっしりと苔の生えた大地。火山灰の不毛の大地。
こんな不毛の大地にも生命の息吹を感じることが出来る。
それらをどれだけ見つめても全く飽きることが無いのだ。
こんな体験、初めてだった。
そしてその感動は、アイスランドを去るまで続く。
そう、途切れることなく最後まで。



こう言う感じの緑の無い岩山が果てもなく続いているのだ。


そして僕は運転を交代し、HIGHWAYをさらに突き進む。
さすがはベストセラーVITZ、ものすごく運転しやすい。
しかも燃費は抜群にいい。おまけにCDが標準装備されていた。
掛ける音楽はなぜかJAPANESE ROCK。
洋楽も持っていったけど圧倒的に数は少なかったのだ。
もっと持ってこればよかったのかもしれない。
「バンプ聴きたし」川上さんのそんなリクエストでバンプを流す。
でもアイスランドで聴くBUMP OF CHICKENは、なぜかとても心に沁みた。
何処にいたって、彼らの唄は心に響いてくるのだな。




写真を撮りたいと思う場所はもう山のようにあった。でも早く行かないと日が暮れてしまうというジレンマに陥るのだ。


快調に進んでいたそんな僕らを襲ったのは、運転を再び川上さんに返した直後のことだった。
急に砂利道に変わった道路でのことだった。
それまで100km/hで飛ばしていた車が、砂利道に入った瞬間、
コントロール不能! 砂利道に足を取られてしまったらしい。
くるくるくる、水平に一回転した後やっとのことで車は停止した。
コースアウトする寸前だった。
心臓、止まるかと思った。
幸いにして、道からはみ出さずにすんだ上、車のダメージはそれ程無かった(様に見えた)ため、なんとか元通りの道に戻ることは出来たんだけど、荒野のど真ん中で車が故障して動かなってしまっていたら・・・考えただけでも心が寒くなる一瞬だった。
どうやら、速度減の標識は出ていたらしいが、砂利道になる標識を見落としていたらしい。僕は助手席で速度減の標識には気付いていたものの、ドライバーに告げられなかった。どちらにしろ痛恨の見落としだった。まあ何事もなかったから良かったんだけど。

肝を冷やした僕らは、その後は、安全運転を心がける。目的地のアークレイリには後僅かだ。
時刻は午後7時を回っていたが、外はまだまだ明るい。
空港から5時間、無謀といえば無謀だけど。
嗚呼CRAZY JAPANESEふたり。
極東の国日本からよくぞここまでやって来たもんだ。






目的地までは後僅か、しかし日はもう暮れようとしている。カワカミはん、寝たらダメだってば〜

午後八時過ぎ、やっとのことでアークレイリの街が見えてきた。
外はまだ明るい。季節は秋になろうとしているが、日照時間が長いのは旅行者にとって大変有り難いことだ。予約を入れていたゲストハウスも無事に見つかった。
そして、晩ご飯を食べる様な余力もなく、ベッドで就寝。
ひょっとしたらこの日はオーロラが見えたのかもしれない。
だけど飛行機で24時間、車で6時間。
もう僕にはオーロラを見るような体力なんて全く残されていなかった。
その後、アイスランドの天候は今一つで、オーロラを見られるような条件は結局揃わなかったから、
ちょっと惜しいことしたかもしれない。
でもこの日僕らに必要なのは休息だった。
僕らは泥のように眠った。そう、夢を見ることもなく、僕はこの日はぐっすり眠った。
とてつもなく長かった一日は、こうして終わったのだった。





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