(札幌市西区)   平和の滝 

 

 平和の滝は、石狩平野の北西部に連なる山並みの西端に高くそびえる手稲山の南東斜面のふもとにあり、手稲山の南斜面に源を発する琴似発寒川の渓流が、手稲山への登山口になる大平和寺の裏手のシラカバやミズナラの多い広葉樹林に覆われた急流の中で、美しい渓谷美の滝を形成しています。
 
 本会では毎年6月中旬の夕方に探鳥会を開催しています。午後6時半に平和の滝駐車場を出発し、大平和寺の側の登山口から森に入ります。うす暗くなりかけた森では、キビタキ、オオルリ、アカハラなどのこの日の最後の囀りが聞こえてきます。時々、ハリオアマツバメが猛烈なスピードで乱舞する様子もみられます。
 歩き始めの頃は道端の草花も見えていましたが、次第に暗さに包まれ、渓流の水音が遠くなったり、近くなったりするうちにキビタキ、オオルリ、カラ類の鳴き声も次第に途絶え、砂防ダムの手前辺りでクロジのホイチョイチョイという囀りを聞くこともあります。砂防ダムにはマガモがいることが多く、肉眼より双眼鏡の方が明るく見ることができます。

イラストマップ「平和の滝」

 ダムを過ぎると間もなく高圧送電線の鉄塔のある高台に出ます。ここが終着点になります。そこで暗くなるのを待ち、夜の鳥たちの声に耳をすませます。この探鳥会のメインは何といっても、コノハズク、ヨタカ、トラツグミなどの鳴き声を聞くことです。8時頃になると漸く暗くなり、山間からブッポーソーというよりブッパン、ブッパンと聞こえるコノハズクが鳴き始め、前後してヨタカのキョキョキョという特徴のある声が響いてきます。年によっては歩いている私たちの頭の上をヨタカが低く飛んで行くこともありました。ヤマシギが周囲の山の稜線をチキッチキッと鳴きながら飛びまわります。そして、マミジロのキョロン、キョロンという鳴き声が加わってきます。マミジロは夜にもよく鳴く鳥です。帰り道にも駐車場に着くまでずっとコノハズクやトラツグミの声が聞かれる年もあります。また林内にガスがかかり、寒い日となる年もあります。こんな日の探鳥会は、夜の鳥たちの動きがにぶく、鳴き声もほとんど聞かれません。

 この探鳥会は、1988年(昭和63年)に始まった年に1度の夜のウオッチングです。マナーとして、できるだけ私語をしない、物音を抑える、灯りは控えめにを守って、気持ちの良い例会を心がける事です。蚊などの虫よけ対策はそれぞれに必要です。
 私たちが歩くこの探鳥コース周辺に伐採が入った話を聞くのですが、この3〜4年、特にヨタカ、ヤマシギ、ジュウイチなどの数が減った感じがします。何とか平和の滝のコースの環境と鳥たちを守っていきたいものだと思っています。 

公共交通機関……地下鉄東西線琴似駅または発寒南駅から市営バス西野平和線(西42番)に乗車、終点「平和の滝入口」で下車、徒歩20分。
自家用車など……札幌市西区西野から西区平和へ向かい、住宅地を過ぎて間もなく市営バスの終点「平和の滝入口」バス停があります。バス停を過ぎてすぐを右折し、橋を渡って道なりに左へ緩い上り坂を進んで行くと突き当たりに大平和寺が見え、その手前左側に駐車場があります。