トレーニング・カリキュラム2
その次に私が実践をおすすめしたいことを以下あげてみましょう。
話す(しゃべる)時に、力を入れる(支える)ポイントをつかむことと、息を流すことです。
これは、喉の負担を少しでも減らし、長時間しゃべっても耐えられる声にたるために必要なことです。
喉だけで「はっきりと大きな声」で話しができるのは、そうですね、私でもせいぜい5〜10分くらいでしょうか。もちろん、長時間しゃべる場合や声楽のレッスンをする際には、時々水やコーヒーを飲んだりして喉を潤すことを忘れません。しかし、ただ喉だけ使ってしゃべっていると、それこそあっという間に声はみずみずしさを失っていき、ついには枯れ果ててしまいます。こうなってしまっては、いくら明るくはっきりと大きな声をマスターしたとしても元も子もありませんからね。
そこで、しゃべる時(発声時)に、主に腹部に一つの大きなポイントを置きます。
@ まずは、お腹(臍のあたりか、その下あたり)に手を当ててみてください。しばらくそこに手を当てて大きな声でしゃべってみてく
ださい。
A 次に、お腹と声を連動させましょう。声を発する時に、お腹を引っ込めてみてください。あるいは、手でお腹を押すと声がでませ
んか? はじめはよくわからなくても、だんだんとお腹のこのあたりが一番連動するな・・・と、何となくわかってくるはずです。
(例外もあります。太めの方、皮下脂肪が多い方はポイントがつかみづらいです。)
B そして、『そこから声が出るのだ!』と思ってください。その連動点がいわゆる力点です。かといって、力をたくさん入れてはい
けません。その力点で「身体を支えている」くらいの気持ちでしゃべってみてください。
これが第1のポイントです。
次に第2のポイントとして、息を流すことをトレーニングします。
@ まず、「フゥー」と息をゆっくりと吐いてみてください。「ハァー」でもいいと思います。
A そして、今度は手の平を口の前5cmくらいの所に当ててください。当然のことですが、息を吐くと手に息がかかるのがわかりま
すね。それでごく普通にしゃべってみてください。
すると・・・、ある特定の母音や子音を発する時には手に息がかかるけれども、まったくといってよいほど息がかからない母音、
子音がたくさんあるのに気がつくはずです。中には、まったく息がかからない方もいらっしゃいます。
母音なら、おおむねウ段、オ段、子音であればサ行、ハ行などは、特に息が飛びやすいことと思います。
では、それがわかった上で、どのようにしゃべればよいのか・・・。
すべての音で「同じように息を吐きながら」しゃべってみます。先ほどと同様、手の平を口の前5〜10cmのところにあててみてください。意識している分、先ほどよりもはるかに息が手に平に当たる確率が上がっていませんか?
しかしながら、実際のところこれはかなり難しい作業です。根気が要りますし、息を吐こうとするあまり、息が漏れすぎて逆効果となってしまうことがあるからです。したがって、この点については一度は専門家の指導を仰いだ方が良いと思います。
そもそも日本語の特性からして仕方ないのですが、息を吐いて音を飛ばすのが難しい音もたくさんありますので、完全にできなくても構いません。方向性を体得すればよろしいかと思いますし、一つの方法としてとらえてみてください。