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最終更新日:2007年11月30日

高尾慶子

『イギリス人はおかしい』(文春文庫) 2003/9/6 UP
【エッセイ】
 イギリスの大邸宅で、ハウスキーパーとして働いた日本女性によるエッセイ。思わず口をあんぐり〜。これがイギリス人の知られていない生態!?
 でも、今の日本だって、もうこんな感じではないかも。著者は、今の母国をどんな風に眺めているのだろう? どんなになってもやはり、「母国は母国」と、「バアちゃん」のように毅然としていられるかしら?

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高樹のぶ子

『花弁を光に透かして』(朝日文庫) 1999/7/27 UP
【エッセイ】
 甘すぎず、辛すぎず、ちょうど頃合の恋愛小説ってなかなか見つけられないのですが・・・ミステリ一辺倒の愛音だって、たまには恋愛小説に浸ってみたいときがあるのです(笑)・・・この方の描く恋愛は、愛音にとってちょうど適温。
 いつも光の扱い方がいいなぁと思って読んでいるのですが、エッセイにもやっぱり「光」が生きていました。読んでいると、とても素直に歳をとれそうな気がしてきますね。

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高田崇史

『花に舞 〜麿の酩酊事件簿〜』(講談社文庫) 2006/12/23 UP
【ミステリ】
 なんというのか・・・人物の設定が面白い。酔っ払うといつもと違う人格が現れて、その人格がまた、非常にすっきりしている、というのは、まあ普通の設定かもしれないけれど、せっかく、お家柄もよく、財産にも恵まれ、人品卑しからぬ好青年なのに・・・ねぇ・・・これって、ちょっとした悲劇(笑) 可愛そうだけれど、爆笑するような「環境」だなぁ(^^;

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高柳佐知子

『イギリス湖水地方を訪ねて』(河出書房新社) 1999/8/22 UP
【紀行】
 今年の旅行がイギリスなので読みました。イラストがたくさんあってとても綺麗な本です。ハードカバーなので、持っていけないのが残念。
 こんな風にスケッチが描けたらいいなぁ・・・と思いますね!

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高山文彦

『地獄の季節』(新潮文庫) 2003/1/12 UP
【ノンフィクション】
 神戸の事件を丹念にたどった記録。
 単に、「異常者」がしたことだから・・・それだけで終わらせたくない何か。
 特殊だ、といってしまえばそれまでになってしまうけれど、それは、私が「こちら側」にいるからにすぎない。事件は解決したけれど、決して解決しないことが残っていて、それが一番大切なことなのだと思うのだけど・・・それを、私たちは、どうすることも出来ない。

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多岐川 恭

『人でなしの遍歴』(創元推理文庫) 2001/5/16 UP
【ミステリ】
 表題作ともう1篇『静かな教授』の2つの中篇が収載されています。あまり好きではないタイプのミステリだけれど、何となく惹かれて手にしてみたら、実に読ませる文章でした。今年の収穫。

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竹内 実 

『北京−世界の都市の物語』(文春文庫) 1999/6/27 UP
【エッセイ】
 北京と言えば・・・北京ダック、天安門、もう後が続かない(笑)。この本では、北京と言えば紫禁城、のようです。
 京劇のことがとても詳しく載っていて、面白かったです。 

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武谷なおみ

『カルメンの白いスカーフ〜歌姫シミオナートとの40年』(白水社) 2006/3/25 UP
【ノンフィクション】
 今世紀最高のメッゾ・ソプラノ、あのジュリエッタ・シミオナートを「イタリアのマンマ(お母さん)」と呼ぶ日本人がいる・・・そのことを知ったとき、CDで聴く、人間味の溢れるシミオナートの声は、彼女の生きる姿勢をそのままに表していたのだ・・・と、納得しました。どんなキャラクターでも、その人自身になりきって、真摯に歌い抜くことが出来るのも、彼女自身が、常にその生を心からまじめに考えて生きているからこそなのだ、と。
 彼女の声を聴くとき、彼女の姿を目にするとき、彼女の現役時代を目の当たりに出来なかった身の不幸を痛感します。他のどんなときにも、今、この時代に生まれてきたことを後悔する事などないのに。
 「謙虚さを忘れずにいなさい」・・・ディーヴァのこの言葉が胸に響きます。

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田辺聖子

『姥ざかり花の旅笠−小田宅子の「東路日記」』(集英社文庫) 2004/1/24 UP
【紀行】
 江戸時代に、こんな凄い旅をした女性がいたなんて!!
 北九州から、最初はお伊勢参り・・・だけだったはずなのに、なんと、善光寺、日光、江戸見物まで! 凄いとしか言いようのないパワーです。読んですっかり元気をもらった気分(笑)

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玉岡かおる

『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮文庫)
【フィクション】
 読み手によって、さらりと読み流すことも、じっくりと考え込むこともできるような、そんな二面性のあるストーリーだと思いました。普段気にもとめずにいたことに、あらためて気づかされた感じも受けました。

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檀 ふみ

『父の縁側、私の書斎』(新潮文庫) 2006/9/23 UP
【エッセイ】
 父を思い出しているのか、家を思い出しているのか・・・中に描かれているのは、「家」だけれど、それらはほとんど、家族の思い出といってよいかもしれない。日本の家とは、ついこの間までは、そのまま家族だったのだと思う。今は、小奇麗な家ばかりになってしまって、素敵な入れ物ではあるけれど、家族ではない・・・それは、本当は、悲しむべきことなのだろう。どうして悲しまなければならないのか、それはもう説明しなければわからなくなってしまっているのかもしれない。

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佃 由美子 

『日本でいちばん小さな出版社』(晶文社) 2007/8/25 UP
【エッセイ】
 勢いにつられて読んでしまったけれど・・・あ〜、こんな風に、チャンスに飛びついていく生き方もあるんだなぁ。自分には絶対に出来ないから、本の中だけでも、こうして「体験」してみる。
 図書館にいるけれど、出版業界情報はまったく知らなかったので、すごく面白かった。

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柘植久慶

『皇女アナスタシアの真実』(小学館文庫)
【ノンフィクション・ノベル】
 真実と言うのは、受け手の数だけ存在することもありうるのですね。この世は、数学的に図れることばかりじゃないんだと言うことを改めて思います。私がアナスタシアという存在を知ったのは、少年少女向け全集に入っていた1冊の本を通してでした。もともと伝記小説が好きだったのですが、それはいつしか歴史に対する興味へと移っていきました。アナスタシアは、そんな私の前にふと現れた幻のような存在でした。たぶん、興味本位で書かれた本が多い中で、この本はとても読み手の心をひきつけます。「私が誰であるか−それは私だけが知っていることよ」そんな彼女の心の叫びが今にも聞こえてきそうで。真実がどこにあるのか−それはもう「神のみぞ知る」ことですが・・・。

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土本亜理子 

『ふつうの生、ふつうの死 緩和ケア病棟「花の谷」の人びと(文春文庫) 2007/11/30 UP
【ノンフィクション】
 緩和ケア病棟というのは、ホスピスのことだと思っていたけれど、実際には、病院によって、その意味合いは少しずつ異なっているのかもしれない。少なくとも、この「花の谷」は、普通のホスピスではない。ここまで、踏み込んだケアができているのに、まだまだもっと違うものを求めてゆくエネルギーは、一体どこから生まれてくるのだろう? こういう個性的な病院(?)がもっともっとたくさん、生まれてくれるといいのに。

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土屋賢二

『簡単に断れない』(文春文庫) 2006/12/3 UP
【エッセイ】
 「楽しいクリスマスプレゼント」にはなるかもしれないけれど、「心をこめたお歳暮」や「ちょっとした手土産」には、なれる場合となれない場合がありそう(笑)。贈答用の詰め合わせセットはもらってもありがたくないなぁ(笑)
 蚊の話が一番受けた(爆)

『棚から哲学』(文春文庫) 2003/9/13 UP
【エッセイ】
 In☆Pocketで、ミステリ作家の森博嗣対談していたのを読んで、「いつか読んでみたいなぁ・・・」と思っていたのをついに読んでみました。内容は、ありふれたことを扱っているのに、文章がなんともアカデミック(^^;。この「落差」が良い。
 一番良かったのは、あとがき、だけど(爆)

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津村節子

『絹扇』(新潮文庫) 2006/2/8 UP
【フィクション】
 内容は女工哀史みたいだけれど、暗くない。貧しいけれど、実際には、なんて豊かな暮らしなんだろう。これだけ、渾身の力で生き抜くことが出来たら、もうそれだけで、生きている価値がある。美しいものの陰には、どれほどの努力が、隠されていることか。目に見えないことにこそ、生きていくのにもっとも大切な意味があるのだ。それを探して、見出して、自分のものにすることが、生きると言うことなのかもしれない。

『智恵子飛ぶ』(講談社文庫) 2000/10/5 UP
【ノンフィクション・ノベル】
 中学生の頃、高村光太郎の「道程」が好きだったことを思い出しました。ことに、最後のリフレインが好きだったことを・・・。
 智恵子の中で眠っていた色彩感覚は、なぜ、生きた精神と引き換えだったんだろう? ブックジャケットに使われている智恵子の切り絵が、切ない。恐いのは狂気ではなく、狂気に陥ることを怖れて何もせずにいることかもしれない・・・。

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出久根達郎

『犬と歩けば』(角川文庫) 2004/11/23 UP
【エッセイ】
 本を読む気力がないときにはエッセイに限る(笑)
 なんて思っていたら、今年は春からずっとそうだったみたい(^^;
 犬と過ごした時間が懐かしくて・・・と言うほど、犬が好きなわけでもないのだけど・・・だけど、唯一飼ったペットは犬だけで、生き物との思い出があるのも犬だけだから・・・ふと手にしてしまった。そうしたらあとはもう一気読み。

『死にたもう母』(角川文庫) 2004/4/29 UP
【エッセイ】
 今月は、途中から新しい本を読むだけの気力も沸かず。久しぶりに本屋さんに出かけて、「読みたい」と思ったのが心理状態を表しているかなぁ(笑)
 でも、タイトルから受ける印象ほど深刻ではなく、本当に理想的な「死」にめぐり合えた・・・と言う感じがします。良き死を迎えるためには、人間、精進しなきゃならないのよね、きっと(ため息)

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天藤 真 

『背が高くて東大出』(創元推理文庫) 2001/8/9 UP
【ミステリ】
 えっと・・・読み終わって言葉もない短編集・・・と言うのはまさにこの本のことです。笑っていいのか、いけないのか? やっぱり、その、ヒトゴロシとか、そういうあまりよくない行動のことを、「可笑しい〜」と言って、大笑いするのは気が引けるんですが。。。(爆)(爆)(爆)という感じは、変えられないので(^^;
 ちょっと不気味なお話もありますが、全体としては可笑しい本

『死角に消えた殺人者』(創元推理文庫) 2000/5/30 UP
【ミステリ】
 なんか、とんでもないミステリだった(笑)。こんなの許されて良いのかぁ(笑)(笑)(笑)
 でも、面白かった。初めて読んだ作家だけど、もっと他の作品も読んでみようという気になりました・・・(笑)

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徳永 進

『ホスピス通りの四季』(新潮文庫) 2002/9/11 UP
【エッセイ】
 どんな人にもこんなに穏やかな病が、ほっこりと包み込むような死がきてくれたらいいのに・・・こんなお医者様のいる病院だったら、最後の場所に病院を選んでもいいかもしれない。

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徳永 恂

『ヴェニスからアウシュヴィッツへ』(講談社学術文庫) 2005/7/30 UP
【エッセイ】
 エッセイと言うには少々重いテーマだけれど、他にどうしようもなくて・・・
 ユダヤ人殉難の地で考えるというサブタイトルから、なんとなく、もっとあちこちの土地をさ迷い歩いたときの印象や、事情が書いてあるのかと想像していたのだけれど・・・
 ただ、「ヴェニス」と言う一言に惹かれて手にしたのだ・・・と、そういうことが恥ずかしくなる本だった。
 人は何故、これほどまでに、排他的になれるのだろう? 宗教とは、人が人らしく生きるために存在しているのではないのか? 人を区別するために、神を信じるのか? 唯一の神を信じることは、それ以外のものの存在を許してはならないのか? 私には理解できない。なぜ、神を信じるのと同じ気持ちで、他の人々をも信じることが出来ないのだろう? ある宗教を信じて、信じるがゆえに、そうでないものをすべて、異端視扱いしなければならないのであれば、なぜ、宗教を信じなければならないのか? 信じる人も、信じない人も、共に不幸にするだけのような気がする・・・

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冨田香里

『それでも吐き続けた私−過食症を克服したある女性の記録』(講談社+α文庫) 2000/5/28 UP
【ノンフィクション】
 実際に過食症を克服した女性の記録。おかしい・・・とわかっていながら食べて吐き続けていた女性が、ワークショップに参加し、新しい自分を発見するまでの道のりが書かれています。
 よく言われることだけれど、自分の中にこういう病気があるんだということを認められるようになるのが第一歩で、そこまでたどり着くのが大変なのだ・・・そのことが、この本の中にも繰り返し出てきたように思う。
 言葉にならないことが、音楽や絵や行動でなら表現することができる、そのことにも不思議な印象を受けます。それなら私は、きっと言葉がすべてだ。ピアノをやっていたとき、私の音には、感情がなかった。それが苦しかった。少し間違えれば、私も過食症や拒食症になっていたかもしれない。そこを超えるか超えないか、正常と正常でないことの間の溝を埋めるものは、ほんのわずかの土なんだ。痛感。言葉をもててよかった。

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鳥越 碧

『萌がさね』(講談社文庫) 2000/10/11 UP
【フィクション】
 私の好きな平安時代を舞台にした歴史もの。
 藤原道長は好きではないけれど、彼の奥さんにはとっても興味がある(笑)。この本のヒロインは、道長の奥さん・源明子。一般的には、道長の正室は、源倫子と言われていますが、実際には、倫子と明子の二人がほとんど同列だったような感じもします。でも、それぞれが産んだ子供たちの出世スピードは、倫子系のほうが早いので、やっぱり、倫子のほうが北の方だと言えるとは思うのですが・・・。
 この二人、実は、同じように賜姓皇族で左大臣を父の持つ名門の姫君だったんですねぇ。フィクション風に読むと、歴史って本当に面白いものです。

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