歌劇『ロメオとジュリエット』
(全5幕・上演時間:約2時間40分)
最終更新日:2004年9月6日
[あらすじ|CDリスト]
たぶん、世界でもっとも有名な悲恋物語のひとつ、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」をオペラ化した作品。どの曲をとっても、夢見るように美しい旋律の音楽ばかりですが、とりわけ、合唱曲は秀逸ぞろい。まるで宗教音楽を聴くような、心洗われる曲ばかりです。二人の死で終わるラストシーンは、見事としか言いようがありません・・・!
作 曲: シャルル・グノー
原 作: ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」
台 本: ジュール・バルビエ、ミシェル・カレ
初 演: 1867年・パリ・テアトロ・リリック
登場人物: ロメオ(T)/ジュリエット(S)/ティバルト(T)/メルキューシオ(Br)/パリス(Br)/キャピュレット(Br)/ローラント神父(B)/ヴェローナ公(B)
16世紀のヴェローナ。
キャプレット家の豪華な大広間では、盛大な仮面舞踏会が始まっている。今夜は、当家の一人娘ジュリエットの社交界デビュー。ジュリエットが、父キャプレットのエスコートで、大広間に姿をあらわすと、一同から賞賛のため息がこぼれる。ジュリエットも興奮した面持ちで軽やかに歌い、やがて、若いパリス伯爵に腕をとられて次の間へと去ってゆく。
大広間から人々が立ち会ったあとに、キャプレット家とは敵同士のモンタギュー家のロメオとその友人メルキューシオらが現われる。ロメオは、ロザリーヌという美女に恋焦がれていて、彼女がキャプレット家の舞踏会に出席すると聞きつけ、何とか忍び込んだのだった。
もの思いに沈むロメオは、ジュリエットに出会い、その清純な美しさにぼぉっとなり、ジュリエットもまた、ロメオに強く心を惹かれる。ふたりは、お互いに名前も身分も知らず語り合い、恋に落ちる。そこへ、ジュリエットを探しにティボルトがやってきて、ロメオは、ジュリエットがキャプレット家の娘だと知るが、ティボルトも、聞き覚えのある声から仮面をつけたロメオを見破り、ジュリエットも恋人がロメオとだと言うことに気づくのだった。ティボルトは、ロメオ太刀が入り込んできていることに不快感を示し、騒ぎを起こそうとするが、キャプレットは笑ってこの場を収める。
その夜、ジュリエットが1人、バルコニーでもの思いに耽っていると、ロメオが現われる。乳母のジェルトルードの呼ぶ声に、ジュリエットは一度は部屋の中へ入ってゆくが、やがて人影がなくなった頃に、二人は、ひっそりと、しかし熱烈に、想いのたけを告白しあう。
翌日、二人は、ローランス神父の庵室で再会し、固い愛情を神父に告げる。神父は、二人の結婚が両家の争いを終わらせるかもしれない望みを持ち、彼らの願いを聞き届けて結婚式をとり行う。結婚式を済ませた二人は、それぞれに別れて去ってゆく。
キャプレット家の前で、小姓が主人のロメオを探していると、キャプレット家の郎党たちが現われて、諍いになる。彼らが剣を交えているところにメルキューシオやティボルトたちもやってきて、それぞれ加勢し始め、騒ぎはどんどん大きくなる。ロメオが駆けつけて、何とか騒ぎを収めようとするのだが、ロメオの姿を見たティボルトは静まるどころか逆に激昂するばかり、一度は引き抜いた剣を収めて立ち去ろうとするロメオに罵声を浴びせるので、ロメオの代わりにメルキューシオがティボルトの剣を受け、刺される。親友を殺されて、ロメオもついに怒り出し、剣を抜いてティボルトに斬りかかり、殺してしまう・・・。
屋敷からキャプレットが出てきて、倒れるティボルトに駆け寄る。騒ぎを聞きつけた市民たちも集まってきて、領主のヴェローナ公もやってくる。キャプレットは、ティボルトが殺されたことを告げて、公正な裁きを求める。日ごろから両家の争いに心を痛め、頭を悩ませていたヴェローナ公は、ロメオから手を出したことではないが・・・罰として、ロメオにヴェローナからの追放を言い渡すのだった。
追放を言い渡されたロメオは、明日の夜明けまでに、ヴェローナから立ち去らなければならない。最後の夜を、ロメオはジュリエットと過ごしている。朝が近づき、ひばりの声が聞こえ始め、部屋に朝の光が差し込み始める・・・。何度も何度も抱擁を繰り返し、お互いの愛を確かめ合ったあと、ロメオはそっと去ってゆく・・・ジュリエットは、その後姿をじっと見つめつづける・・・。
と、そこへ、キャプレットがローランス神父とともに入ってくる。キャプレットは、ティボルトの最後の願いだといって、ジュリエットにパリス伯爵との結婚を命じる。すでにロメオと結婚しているジュリエットは驚き、うろたえるが、ローランス神父の薦めにしたがって、人を仮死状態にしてしまうという不思議な薬を飲み干す。
やがて、キャプレット家の広間で、ジュリエットとパリス伯爵の結婚式が始まる・・・が、その最中、ジュリエットは気を失って倒れ、死んでしまう。娘の死に、キャプレットは慟哭する。
その夜更け、キャプレット家の墓所に、ロメオはこっそりと忍び込む・・・とある薬屋で手に入れた毒薬の小壜を懐にして。ジュリエットは、死者として墓に葬られている・・・ジュリエットが死んだと信じ込んでいるロメオは、亡き妻の唇に口づけすると、毒薬を取り出して一気に飲み干す・・・ちょうどその頃、薬の効果が切れてジュリエットが目覚める。ロメオは驚き、喜ぶ。が、すでに毒が身体を廻り始めている・・・ロメオは、次第に意識を失い、ジュリエットの腕の中へ倒れる。ジュリエットは、ロメオの毒が残っていないことを知ると、隠し持っていた短剣で我と我が胸を刺す・・・。
☆ CD & LD List ☆
がついているCDがお薦め! 3つが最高です。★印はDVDです。
★『歌劇ロメオとジュリエット』 ![]()
ArtHaus(100707)
演奏はチェコ・フィルハーモニー室内管弦楽団、指揮はアントン・グアダーニョ。
チェコ共和国ズヴィーコフ王城でのロケ撮影によるフィルム版。オペラと言うよりも、劇そのものにアリアと音楽がついているといった趣。
こういうタイプのオペラ上演には、ゲオルギュー&アラーニャ夫妻ははまり役。映画トスカもそうだったけれど、ストーリー性のある演技力、それに見合うだけの歌唱力と容姿、この3つの要素、いずれが欠けても面白くないもの。全5幕をかなり端折っているけれど、そこは自然に流れているし、入門編としてお薦めかも。
『歌劇ロメオとジュリエット』 ![]()
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BMG(BVCC-1933/4)
演奏はミュンヘン放送管弦楽団&バイエルン放送合唱団、指揮はレナード・スラットキン。
ロメオをプラシド・ドミンゴが、ジュリエットをルース・アン・スウェンソンが歌っています。ルース・アン・スウェンソンは、たぶん、初めて聴いたと思うのですが、なかなか良かったです(笑)。もっとも、CDの写真を見ると、やっぱり、「14歳の初々しいジュリエット」って感じには程遠いかなぁ・・・(爆)。しかし、聴いているうちに、だんだんとそういう風に思えてくるんですよね、実際。
あと、小姓役のスーザン・グラハムがよかったなぁ・・・