5月11日
・・・「ガリレオの憂鬱」
親友の歌うたい、竹本昭仁君の曲に「コペルニクスのユーモア」という歌があります。まだリリースされ
ていないから、僕も含めた彼の周りの限られた人間だけが楽しんで聴いてる。
「地球が回ってるなんて 見たことも感じたこともないじゃん yaeh!」
地動説はコペルニクスの壮大な「ユーモア」。実感されたこともない「常識」を疑いもなく信じている僕
らへの、強烈な彼からの警鐘です。興味がある人は僕のリンクから彼を訪ねてお友達になればいい。
そもそもコペルニクスを知らない人もいるかも? コペルニクスという人は「天体は動いている」と言っ
た人です。それまでみんな、そんなことを考えたこともなかった。で、あとになってガリレオ・ガリレイと
いうおじさんがこの説を擁護して、地動説を唱える。ガリレオおじさんの方はとても有名だから誰でも名前
だけは知ってるでしょう。そう、このおじさんのセリフ
「それでも地球は動く」
は、信念をもつ人間の強さとして広く知られています。
これは彼の人生を端的に表したもので、ガリレオは口に出して「それでも地球が動く」などとは言わなかっ
たという説もあります。大体、このセリフは彼が地動説を放棄するように言い渡される裁判で、「何か言い
たいことはないか?」と聞かれて、正面から答えられずボソボソとつぶやいたものだということになってい
る。だが果たして一体、誰がそのボソボソを聞き取ったんだろうか?
ガリレオおじさんの伝記には、他にもおかしなところがあります。例えばぶら下がったシャンデリアが揺れる
のを見て「振り子の法則」を発見したことになっているけど? シャンデリアというのはとてもとても高い
ところから吊るされている。そんなものがブランコよろしくユーラユーラ揺れてたなんて危険な話、本当?
お化け屋敷にでもいたのかな。望遠鏡を開発した? 望遠鏡はオランダで誕生したものであるということ
になってますけど。。。
もちろんガリレオおじさんは多くの物理学上・天文学上の発見をしました。単なる間違いで歴史上に登場
してくるわけではありません。でもね、このおじさんが与えてくれた僕らにとって一番の教訓は
「それでも地球は動く」という、このたった一言で充分だと僕は思うんです。
「それでも地球は動く」。 それでも? 猫が歌を歌っても? ダライラマが色情狂でも? UFOから
宇宙人が「厚焼き玉子!」と叫んでも? 木下愛郎が日本共産党に1票入れても?
★「だから地球は動く」
ガリレオおじさんは、「だから地球は動く」と言わなくてはならなかった。そして相手があきれ
返っても自由に、そして朗々と、「なぜ地球は動くか」ということを説明するべきだった。僕はそう
思うんです。それくらいのバイタリティーなくして「誰もわかってくれない」なんて泣いてたら、僕だって
こんな自分の音楽なんてやっていられない。でしょ?
「それでも天声は届く」と言っていた男が一昨日逮捕された。ガリレオおじさんはどう思うだろう。
「それでも手かざしで病気は治る」「それでもキリストは蘇る」 街にはそんな人がいっぱいいる。
うんざりする間もなく僕んちの呼び鈴が鳴っておばさんが現れる。「それでも年金は払っていただきたい」
メシを食いに出掛ければ隣で男が熱心に女のコを勧誘している。「それでも○ムウェイは儲かるんですよ」
それでもそれでもデモデモ・・・・。ダダっ子のようだ。「年金はきっと返ってきません、ただ私は仕
事で来たんです」とか「ネズミ講だけどチャレンジしてみないか、おれは儲かった」とか、組織の差し金と
してでなく正直に自分の言葉で話してくれれば、例え説得に失敗しても、人間として友達になれるだろう。
他の趣味や興味でつながりを持てたかもしれないのに、彼らはそんな余裕がなく、竹本君のような人生に対
する「ユーモア」がない。そして一番大事な、人間関係に対する希望がない。「年金制度の問題」や「連鎖
販売取引の問題」をウソウソしく話すことがなんになる? 舌を噛んでも痛いばっかりだ。
ただ、同じくらい恐ろしいのは三流の宗教の底が見えた程度で、宗教そのものがわかったような顔をして
る三流の日本人がウジャウジャいるってこと。おまえらにそんな簡単にわかるような間抜けなものが、何千
年も続くかよ。否定も肯定も、人のふんどしで相撲をとってる人達のそれを、僕は「信念」などと呼びたく
ない。
ガリレオはもう300年あまり前に死んだ。それから地球はいささかでも動いたんだろうか。すくなくと
も世の中はあまり変わっていないねぇ。街には着信拒否のケータイを握りしめたガリレオくんが溢れている。