銅鑼の投稿詩

大人さへ子供じみる

正午十二時の食卓に座るのは子供に限る

大人はちょっと後にしてください

銅鑼8号 大正15年不明

月夜の電車

私が電車を待つ間

ブラットホームで三日月を見てゐると

急にすべり込んで来た電車は客を降ろして行った

銅鑼9号 大正15年12月発行

街風

街の夜はいつでも明るく振ひ

僕も交って歩いている

銅鑼9号 大正15年12月発行

 
       

  七月  

  赤い日傘が近づくと

  窓いっぱいになってしまった

  おくさん!

  それをくるくるまわして見せてくれないか

                銅鑼7号 大正15年8月発行

 

   泣いてゐる秋  

  蒲団をほして縁側にねころんてゐる秋晴れ

  あくびをして部屋に入ったのを誰も見てはゐなかったか

  俺は空を見てゐてかってに空が晴れてゐると思ったのだ

  まったく何のことだか知れたものではない三十年といふ

    年月よ

                 9号 大正15年12月発行より>  

0GATA尾形亀之助

index.