春の雪
夕暮れの森の中に迷い込む
今は一人になりたい気分だったから。
どうせエブラはいつものトコロに行ってるんだろうな
エブラは強いよ…
自分の気持ちを素直に伝えられるんだもん…
だから、その分幸せ持っている。
僕は…?
僕は一度でも素直になっコトはある?
答えはNO。
いつも強がって、意地張って…
正直に伝えたいのに。
初めて人を好きになって
初めてもどかしさを知った。
全ては君のせい。
この気持ち…言えたらいいのに。
でも、君は何て言うかな?
「冗談はよせ」とか
「お前はただの半バンパイアの子供にしかすぎん」とか?
そんな事言われるくらいだったら閉じ込めておこう
ずっとずっと胸の中に閉じ込めておこう。
…雪が降ってきた…
季節外れの雪…。
こんな季節に降っても、だれにも喜ばれない小さな結晶
何を言う訳でもなく溶けていく
何かを伝えたくても積もるばかりで。
「好きだよ、クレプスリー」
伝えられない気持ちをそっと言葉にする
雪が手のひらの上ですっと溶けていく。
体温が失われた僕の体を、温かいものが包んだ
――見覚えのある、赤いマント
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エブラのいつものところ=トールの部屋。
春の雪、これを書いたときにははまだ三島由紀夫を読んでいませんでした。
思いっきり自分流「春の雪」。てゆーかそのまんま(笑)