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■Type P Copy Stand for Nikon S Complete Set
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ニコンS型用複写装置P型完全セット
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昭和29年生まれ
これはレッドものというよりも、現存数の少ないセットということで紹介したい。
レンジファインダーS型ニコンカメラ用の複写装置だ。
久野幹雄氏の名著は「レンジファインダーニコンのすべて」。
その本で、美しいモノクロ写真により詳しく説明されているので、ご存知の方もいるだろう。
典型的なハコものである。
ハコものとは、木箱入りのニコンアイテムを指す。
市場では、ほとんど流通していない。
サイズが大型であることと、レンジファインダー型カメラ用の複写装置ということで
よほどの物好きでないと相手にしなかったためだ。
実用というよりも、オブジェとして楽しむのが正しい作法だ。
久野幹雄氏の解説によると、1954年12月より登場した大型の複写装置となっている。
昭和29年のことだ。
ようするに、かなり昔の話となる。
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製品番号No. 52456 完全セット
キットは以下の部品から構成されている。
- ポール:太さ32ミリ長さ35センチのポールが2本。ねじ込んで1本の支柱になる。頑丈。
- 支柱クランプ:ポールを木箱に立てるクランプ部品。頑丈。
- カメラ取付け部:カメラとファインダーを取り付ける部品。頑丈。
- 中間リング:3個組み。
- 支柱腕:カメラ取付け部を支柱に取り付ける金具。頑丈。
- ファインダー:拡大レンズ。
- 補助レンズ:豪華な茶革ケースに入ったレンズ。
- アダプターリング:豪華な茶革ケースに入ったアダプターリング。
- ケーブルレリーズ:S型ニコン用のバルナックライカ用と同じネジ形状。
- マガジン:S型ニコン用フィルムマガジン。
- 格納箱:非常に美しい木目の木工工芸品。日本光学最高の出来栄え。頑丈優美。
本セットの製品番号はNo. 52456 だ。
久野幹雄氏の解説によると、製品番号はNo. 52000番代で
500台は作られたのではないかとの話である。
ただし一般のアマチュアが購入したとは考えにくく、
大学や企業の研究部門が購入したとすると、
とっくの昔に廃棄処分されていると考えられる。
市場の出現数からすると、その1/10くらいしか現存していないのではないか。
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ニス塗り白木の箱
このセットは新品で入手した。
ある国立大学医学部で備品として購入したものだったが、
戸棚の中で50年近く眠っていたものだ。
その医学部の先生から譲っていただいた。
ほんとに新品だった。
木箱は入手したばかりは白っぽかったが、
カビ防止のため部屋の明るいところに置いていたらいくぶん日焼けして
ニス色が濃くなってきたようだ。
バイオリンの銘器のような育ち方をする木箱である。
内部の包装も当時のままだ。
ビニールではなくセロファン紙とハトロン紙で包まれていた。
包装は外したあとビニール袋に入れて保存してある。
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オーバースペックな堅牢マシン
頑丈な堅い白木の箱はていねいなニス塗り仕上げ。
ムクの1枚板である。木目が美しい。
留め金などの金具は非常に堅牢にできている。
持ち運び用のハンドル部は革で頑丈に工作されている。
格納箱が複写用の台となる初期の設計で、とにかく頑丈だ。
複写装置を構成する金属部品は前時代の鋳鉄製。
1つ1つ手仕上げで精度を出しているのがわかる。
アダプターリングを入れる茶革のケースは、Nippon Kogaku Tokyoでエンボスされている。
厚い革で上等な光沢がある。
50年近く前の製品なのに、この完成度はなんなのか。
レンジファインダーニコン収集家はぜひ入手してほしいのがこのセットだ。
全国の大学医学部あたりの倉庫にまだ眠っている可能性がある。
複写装置1つで、ここまでていねいに頑丈に作った日本光学の工芸家魂。
オーバースペックな堅牢マシンはマニヤ好み。
私のお気に入りのハコものなのだ。
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Copyright Akiyama Michio, Tokyo Japan 2001, 2002
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