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■FUJINON-M 38mm F5.4 Little Boy
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フジノン-M 38mm F5.4。
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世間体を気にしないレンズ
ニッコールレンズではないが、お気に入りということで紹介したい。
フジノンである。
フジノンでも、フジノン-Eではなくフジノン-Mだ。
私も最近になって存在を知り、初遭遇したレンズである。
小さくかわいい。
絞りも固定であるので潔い。
しかも開放絞りでF5.4という世間体を気にしない生き方がうらやましい。
38mmという焦点距離も大胆である。
もちろんライカスクリューマウント。
樹脂製の非常にがっしりしたケースに収まっている。
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金属塊削り出しの重量感
拡大撮影用マクロレンズとして、意外と使いやすい。
フジノンが得意とする日本の光線をうまく表現してくれる。
パープルコーテングは硬質ではあるが、レンズの格を引き立てる。
小さく香気立つ。
しかしその金属塊を削り出した重量感と堅牢さには驚く。
このレンズ、市場で探そうとすると、まず出ない。
しかし、出たところで高価ではない。むしろ安価ゆえに存在数が少ない。
どうもやっかいなレンズであることには違いない。
気長にクラシックカメラ店の棚の隅をチェックするのに限る。
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名もなく美しく
こういった名もない知られていないレンズは、広告にも出ないし、
インターネット情報でも出てこない。
そういう、ある意味ではかなしい忘れられたレンズこそ、
本Webサイトでは取り上げねばならない。
RED BOOK NIKKOR AID INTERNATIONALの存在理由およびコンセプトなのだから。
人は物好きと言うだろう。
そう物好きだ。
しかし、知られていないことを開拓し創造するのが、
このクラシックカメラ趣味の原則だったはずだ。
ジエントルメンズ・スピリツトなのだ。
世界的なボルシーコレクターと会ったことがある。
ナグラフレックスの開拓者にも粋が存在した。
あとでブレイクしたスイスメイドのアルパやマクロスイタ物語は伝説だ。
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気分爽快レンズ快晴
そういう理念を忘れて、いくらで買った、
いくらで売って儲かったなどと思想してはいけない。
ちょびっとなら、まあ、いいが。
さて、人知れず生きていたフジノン-M。
忘れ去られることが、道具として生を与えられたモノにとって
いちばんつらいことだ。
いつまで君を忘れない。
そう想いながら、レンズを地上の空に向けよう。
ようようと大気がレンズを通し、なぜか気分が爽快になるから不思議だ。
なにもがんばっていない。
がんばっていないことがスゴイ。
ここを誰も気がつかない。
ここがだいじなのだが。
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Copyright Akiyama Michio, Tokyo Japan 2001, 2002
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