山の本この1冊
黒部の山人 鬼窪善一郎 白日社
昭和初期から山に生き、黒部の山賊と言われた人物のひとりで、その暮らしと生き様
を語ってくれる。
三俣山荘撤去命令を撤回させる会の会合にも熱心に参加されていたが、一昨年亡く
なられた。
私にとって、アルプスの生き証人としての話しをついに聞かずじまいに終わってしまい
残念でならない。
都内で本がみつからない場合は、大町山岳博物館にある.
アルプス登攀記(上下) ウィンパー 岩波文庫
マッターホルン初登攀の物語.何年か前に岩波文庫の目録からはずされた。
油断して下巻を買わなかったので、都内の書店をさがしまわった。
古書店で見つけるか、うん千円する本を見つけるか。
霧の山 安川茂雄 二見書房
古本屋でやっと見つけました。戦中から戦後をかけぬいた若い登山家の
山と周囲の人との関わり合いを描いた物語です。
加藤文太郎の時代からは20年位経っていても、この小説は時代を背景にして
暗いトーンである。人ひとり生活するだけでも大変な時代に、主人公は強い山
への登攀意欲と戦死したパートナーや周囲の登山家との絆を絶やすことなく、
力強く生き抜いていく・・・。
人生の節目や平和な今の時代にこそ読まれるべき小説ではないかと思います。