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建設日 99.6.27 直近リフォーム日 99.11.24

New(99.11.23) Modified(99.11.24)

 この部屋では,我が家で起こった外壁塗装の塗料すりかえ事件を扱います.事件そのものは単なる塗料すりかえ事件です.たかが,塗装です.人命にかかわるような大きな話ではありません.ところが,されど信用です.なににもまして大切な旭化成の信用を守るために,旭化成は一体なにをしたのでしょうか.

 

 1999年2月22日,工事が終わってすでに2ヶ月たったこの日,私は工事で使われた塗料が思っていた塗料と違うことを知りました.その後旭化成は,我が家を担当した工事店社員が認識間違いしたと説明しました.そして工事店社員のミスなので,170万かかった工事をやりなおすことによって責任をとると旭化成は提案しました.最後に提案しました.

 立派なものです.さすが旭化成...

 ところが実はこの提案は大変きたないものでした.もしこの提案を受け入れると,私はご丁寧に2回も旭化成に騙された大馬鹿になるのです.旭化成に騙されるのは一度で充分です.

 工事店社員は認識間違いなどしたのでなく計画的に塗料をすりかえたのです.私を騙したのです.すりかえがまんまと成功したのは,私が旭化成を信用しきっていた馬鹿な消費者であった為です.そして私が塗料の見本を見ていなかった為です.

 もし旭化成が,工事店社員のこの小さな不正を認めていれば,話はここで完全に終わっています.

 ところが実際にはそうはなりませんでした.旭化成は事実を認めずもう一度私を騙そうとしました.今度は塗料のすりかえでなく論理のすりかえです.私は一度騙された事により,目が覚めています.旭化成にもう幻想は持っていませんから,そう簡単に騙されるわけにはいきません.

 旭化成は私の要求により文書で見解を出しました.いくつかの文書のうち核心の文書は

   「K所長署名捺印入り回答」(4月19日付け)

という文書です.

 K文書は事実を曲げ,客にも責を負わせ,真っ赤な嘘を言葉足らずと表現し,撹乱情報をまぶし,そしてとにかく悪意はありませんと主張しました.つまり過失だというのです.そして過失だから,工事やりなおしで話はすむというのです.盗んだのではなく,誤って懐に入ってしまったのだから,懐から出して返せば話は済むという論理です.もちろん盗んだのであれば,返してもそれですむわけがなく警察に捕まるのですが.

 K文書は非常に難解な文書でした.私は細部をよく理解できませんでしたが,客を愚弄し旭化成の見解を強引に押しつけようとするものである事は一読してわかりました.無理やり,腕ずくで騙そうというのです.私は旭化成を絶対に許さないと思いました.可朝の言葉を借りれば,事件は「金の問題でなく,けったくその問題」に完全に変わりました.私は工事やりなおしを拒否しました.

 K文書は4ヶ月後の8月になってようやく細部まで理解することができました.K文書は旭化成の裏の論理を凝縮したものでした.

 旭化成のたくらみはすべてばれたのです.旭化成の悪意はK文書が紛れも無く証明しています.旭化成に釈明の余地は全くなくなりました.事実8月以降旭化成は完全にだんまりを決め込んでいます.

 K文書は旭化成グループの組織方針に沿った文書です.にもかかわらず,この文書の内容について旭化成工業山本社長,旭化成ホームズ土屋社長が責任のがれを図ったこともすでに明らかになっています.

 

工事店社員が塗料を安いものに無断で変更するという小さな不正を働きました.

客には無断でしたが,旭化成社員は工事店社員の塗料変更を知っていました.

K文書は工事店社員の不正を徹底して隠そうとする嘘にまみれた文書でした.

 

 旭化成は,なぜ末端工事店社員の小さな不正を真っ赤な嘘までついて隠そうとするのでしょうか.

 やはり隠すには隠すだけのなにか都合の悪いことがあるからでしょうか.

 それとも旭化成の方も単にけったくその問題,つまり不正を認めて個人に頭を下げるなどとんでもないと考えているからでしょうか

 それともひょっとして旭化成がどんな小さな不正の存在も許さない完全主義,潔癖主義,無謬主義のちょっと異様な会社であるためでしょうか.

 

旭化成知らぬが仏事件(全二幕)

Last modified 99.11.14

 旭化成の『衣』を着た工事店社員が,新製品塗料を14年前から販売されている旧製品塗料にすりかえました.客に無断で仕様変更を行ったのです.すりかえの経緯は次のとおりです.

第一幕 発覚まで

工事店社員が,旧製品への<客のサインのない>仕様変更を実施した.

旭化成は,<客のサインのない>仕様変更をそのまま承認した.

工事が終わり,2ヶ月後客が仕様変更に気付いた時,
旭化成はなんと客に一筆求めた.

客は怒った.

 外壁リフォームにおいて塗料種別は,客に関心のある唯一の仕様です.色,模様はもちろん重要ですが,これは素人でも見てわかります.すりかえなどおこりません.しかし塗料種別は素人には分かりにくいものです.騙す気があれば,騙すのは容易です.相手が名のある旭化成で騙されるなど全く思っていない客の場合,騙すのはますます容易です.赤子の手をひねるようなものです.

 我が家では見事にすりかえられました.新製品と旧製品は全く違う塗料です.比べてみれば,素人でも違いがわかります.どうして工事が終わったとき気づかなかったのでしょう.

 旭化成が塗料をすりかえるなど夢にも思わなかったからです.そして新製品がどのような塗料か知らなかった為です.できたばかりの新製品で見本がないという理由で見本を見ていなかったのです.後に,できたばかりというのは嘘であることがわかりました.見本を見せないための工事店社員の小さな嘘でした.

 事件発覚後,旭化成との2回目の話合いには,工事店社員が同席しました.(工事店社員が同席したのは,この時だけで以降は顔を見せていません.)この席で旭化成は工事店社員が見本を見せていない事実を,私が見ていないと否定した事によってはじめて知りました.見本は当然見せたとばかり思っていました.そして客がなぜ仕様変更に気づかなかったかその理由を旭化成は,客,工事店社員が同席した席ではじめてやっと理解できたのです.杜撰なものです.

 見本について旭化成はその後重大な誤魔化しを図ります.見本は故意に見せなかったのではなく,実はなかったのだといい出したのです.署名捺印入りの正式回答で,東京で98年1月から発売している「新」製品の見本が,翌99年1月末にできたと言い出したのです.これはありえない事です.主力製品の最重要拡販ツールである見本が,販売開始1年後にできたというのはありえないのです.

 
旭化成に対し下記の質問の回答を要求致します.[その1]  (99年8月7日)

1.東京では昨年1月,大阪では昨年6月から発売しているリオールWという塗料の見本が今年1月末にできたという話は本当ですか.もし本当なら見本がそんなに遅れた理由をわかりやすく説明して下さい.



 この質問はこれまで何度もしてきたものです.旭化成は事実だから仕方がないと繰返すだけで一切の説明を拒みました.この質問は,質問という形をとってはいますが,中身は旭化成がついた嘘を糾弾しているものです.この嘘の意味は大変重要です.すべてがこれにかかっていると言っても過言ではない位です.

 

 さて旭化成は,仕様変更は客の希望であるという工事店社員の報告を鵜呑みにしていました.この報告を旭化成は口頭だと言っています.こんな重要なことが口頭の筈がありません.仕様変更の理由は書面で提出されている筈です.しかし書面があるとはいえないのです.書面を見れば,工事店社員がいかに嘘をついたかがはっきりするからです.そして旭化成がいかに騙されたかもはっきりするからです.

 もし旭化成の主張するとおり,仕様変更の報告が口頭だとすると,全く言葉を失います.安物塗料への仕様変更が口先一つでできることになります.旭化成と工事店は,深い信頼関係に基づいて完全に癒着していることになります.案外これが真実かもしれません.しかしここは旭化成の名誉のために,報告が口頭だというのはウソで実際はきちんとした定型の書類があるということにしておきます.いずれにしても工事店社員の報告を鵜呑みにしたのは間違いありません.客が希望したという証拠がないのに,新製品から旧製品へというドラスティックな仕様変更を旭化成はそのまま認めたのです.旭化成の業務の実態はこんなものです.

NEW(99.10.17)Last modified(99.11.03)

我が家だけか?

 一体旭化成の施工物件の中に客のサインのない仕様変更はどれくらい存在するのであろうか.

 これを調べるのは容易である.サインの入った注文書と保守情報を比べればすぐ分かる話である.
 全施工物件を調べるのに1週間とかからないであろう.1日ですむかもしれない.客のサインのない仕様変更が我が家だけなら,とっくに話は終わっている.ところが2月に事件発覚した後6月の段階でもまだ
『指定工事店各社と施工物件仕様の照合を進めて』(『6月17日付けK所長の手紙』より)
いる.客のサインのない仕様変更が我が家だけでないのは確実である.

 話はここからである.ところが客のサインのない仕様変更が,客が承知の上なのかどうかを調べる事が極めて難しい.これは『工事店各社と施工物件の照合』をいくら進めてもわからない.工事店各社は,仕様変更を実施した時の報告つまり仕様変更が顧客要望であることを繰返すに違いないからである.旭化成の言うように,この報告が口頭であるとすると,工事店社員は記憶にありません,客に聞いて下さいと突っぱねるに違いない.これはもちろん皮肉である.

 客の意思であることを証明するサイン付きの書面がない以上,客にたずねるしかない.例えば

 貴家から頂いた注文では塗料はAとなっています.ところが貴家で実際に使われている塗料はBです.Bであることを承知されていましたか?署名捺印入りでご回答ください.   旭化成より


 おわかりであろう.この問いは旭化成にとってはあまりに危険である.Bであることを気づいていない知らぬが仏を目覚せてしまう危険が極めて高いからである.

 しかし旭化成に強い確信さえあれば,疑惑を晴らすために危険を冒すであろう.ところが旭化成には確信など無い.なぜなら我が家で現に塗料すりかえ事件が発生し,そして我が家だけの特殊な事情というのがまるでないからである.工事店社員は私腹を肥やそうとした悪人ではない.とろい客をちょっと騙して工事店の利益を増やそうとした仕事熱心な男だというだけである.旭化成正社員の方はどうか.通常の業務手順で仕事をやっただけである.その証拠に二人とも処分されたという話は聞かない.どこにも我が家だけという特殊事情はない.

 旭化成が確信を持てないもう一つの理由がある.業務手続きに不備があったからである.
『A様のお手紙,ご指摘を極めて重要と受け止め,弊社内に於いてその内容をもとに事実確認,問題点,今後の改善点を話し合いました.』 (『4月6日付けM社長回答』より)
 工事店社員はリフォームコーディネーター(RC)という旭化成の肩書きをもっているが,実態は工事店社員そのものである.客も彼を旭化成社員だと思うことは決してない.なぜなら,商談時かれは「旭化成をとおすから高い」と口癖のように繰返して価格が高い理由を言い訳するからである.またサービス工事は旭化成は関知しないので旭化成には内密にして欲しいというからである.彼は旭化成の人間ではなく紛れも無く工事店の人間である.

 客から見ると,明らかに次のように3階層になっている.客が契約したのは,工事店でなく旭化成であるから,客は工事店の人間を相手にしていても,旭化成がきちんと監視監督してくれると思うのは当たり前の話である.

3階層構造

客→工事店社員(RC)→旭化成


 ところが業務手続き上は工事店社員はRCという肩書きを持つ旭化成社員として扱われる.客,工事店,旭化成という実態は3階層の業務に対し,客と旭化成という2階層の業務手続きをそのまま適用しているのである.旭化成がチェックしてくれるというのは幻想であり,工事店と契約したのとなんら変わらないのである.

 例えば工事完了確認書,打ち合せ議事録等は原紙を客に渡し,追記不可能なコピーを工事店,旭化成で処理すべきである.現状のように原紙を工事店がもっていれば,いくらでも追記して旭化成に報告できる.旭化成は一切現場にでてこないのであるから,客がもっているコピーと照合する機会は,永遠にない.そして運悪く露見した時,書類はないといわざるをえない羽目に陥る.言ってしまえば工事店のしたい放題である.

 こうして旭化成は客のサインのない仕様変更が顧客要望であるという確信はとてももてない.したがって客に問い合わせることはできない.したがって旭化成は,調べればすぐにわかるサインのない仕様変更が何件あるかということを胸をはって公表できない.黙するのみである.

 塗料すりかえは我が家だけの単発の事件ではない.我が家はたまたま発覚したのである.すりかえに気づいていない客は,一体何人いるのだろうか.何十人だろうか.何百人だろうか.


 
旭化成に対し下記の質問の回答を要求致します.[その2]  (99年8月7日)

2.関西旭化成リフォーム株式会社が今年3月までに実施した工事で,顧客カルテと契約情報の不整合状況の調査結果を公表して下さい.もし不整合が1件もないということであれば,現に存在している我が家の不整合が,どのように特殊で例外的な理由によるものであるかをわかりやすく説明して下さい.



 業務手続きは2階層だといった.しかし価格は間違いなく3階層である.旭化成の価格は高い.高い理由は監視監督料でもなく,安心料でもなくまして保証料でもない.たんに旭化成が看板料として上前をはねるから高いのである.監視監督などしていない.なにか事が起った場合に対する安心料でも保証料でもない理由は,旭化成の発覚後の対応をみれば一目瞭然である.

 工事店はもちろん自前の看板,営業力では客をとれない.旭化成の名前があってこその商売である.上納金がいくら高くても客に転嫁すればいいだけだ.塗料すりかえで浮いたコストはそのまま工事店の収益になる.たとえへまをしても,信用を重んじる旭化成が上品にとことん誤魔化してくれる.こんなありがたいことはない.

 かくして上納金には旭化成に対する隠蔽手数料が含まれる.旭化成の価格が高いのは道理である.

 

 

 

 私が契約した旭化成というのは関西旭化成リフォーム(KAR)という関西ローカルな正社員25名の小さな旭化成子会社です.工事店はKARと同程度の年商の会社で,リフォーム分野より新築工事つまり旭化成ホームズとの取り引きが大きい会社です.これらはいずれも事件発覚後,KAR幹部に聞いた事です.契約した時はKARがこんなに小さな会社とは知りませんでした.

 工事店社員の不正も,KARの業務手続きがまともでなかった事もありふれた話です.どこでも一皮むけば同じかもしれません.しかし話はここからです.

 KARは最初から誤魔化しを図りました.私は最初担当者を疑い,次にはKAR幹部を疑いました.ところが誤魔化しは関西ローカルKARではなく実に旭化成グループの組織方針であった事がずっと後になってわかりました.

 こんな小さな事件が旭化成経営会議に諮られたのは,もちろん信用問題になってしまったからです.旭化成は嘘をつくことなど歯牙にもかけない誤魔化し文書を用意しました.S/N比が極めて小さいノイズだらけの文書です.これが旭化成の武器でした.

 この文書は,旭化成が個人客にたいしてどのような態度をとったかその全てを表しています.冒頭の方で述べた見本の嘘も,この文書のなかでさりげなくでてきます.旭化成はこの文書を盾にとにかく悪意はなかったと言い続けました.ところが皮肉にも旭化成の悪意はこの文書が紛れも無く証明しました.



NEW(99.10.31)Last modified(99.11.14)

第二幕 不祥事隠し

 事件発覚後,旭化成と2回の話合いを持った.旭化成正社員がはじめて我が家を訪れた.2回目の様子は第一幕で少し触れた.話合いの結果私は,仕様変更が知らないうちに行われた事を知った.2回の話合いで私にわかったのはここまでである.旭化成はほとんどなにも説明しなかった.あげく私に一筆求めた.どうして私が一筆書かなければならないのか.私は旭化成にきちんとした会社としての見解を求めた.

 20日間待たされた.また同じ旭化成担当者が彼の名前の入った回答書を持参した.S氏回答である.ご覧のように担当者名しかない手書き回答であるが,これは旭化成の正式回答である.

 S氏回答は事実と相違している点が一目で3つもわかる拙劣な誤魔化し文書であるが,いいたい事ははっきりしている.事件がおこったのは,確認説明不足という過失が原因であったと主張しているのである.S氏回答は旭化成の最初の文書による回答である.<最初から>旭化成は誤魔化しを図った事に注意して頂きたい.

 私は当然の反論を行った.

 それに対し旭化成は本格的な誤魔化し文書で回答した.K所長署名捺印入り回答である.

 S氏回答は関西ローカルな旭化成子会社の正式回答である.これに対しK所長署名捺印入り回答は旭化成グループの正式回答である.誤魔化し方は格段に精緻なものになっている.

 K所長署名捺印入り回答は,当事者の私には,なんとも気色の悪い文書であった.旧製品の価格が新製品より高いというのだ.真っ赤な嘘をついたことを言葉足らずだったというのだ.全くの無断仕様変更を,無断ではない,妻には言った,結果として無断変更になったというのだ.新製品の見本が蛇足ながら1年後にできたというのだ.そしてとにかく悪意はありませんというのだ.

 私はこの文書を書いた奴の鼻面をおもいきり殴りつけたい衝動に駆られた.執筆者は専門家であろう.技術的に,もちろん感情など交えず細工を施したに違いない.しかし読んだ私は感情的になった.これはまさに執筆者が意図した効果であろう.同時に私は旭化成を絶対に許さないと思った.条件交渉をしてなにがしかの実をとるという道は捨てた.妻は反対したが,私は私の気がすむまでやることにした.これがこの誤魔化し文書が私にもたらしたはっきりした効果である.

 K所長署名捺印入り回答の主旨はS氏回答と同じである.工事店社員の明白な故意を,過失にすりかえようと意図したものである.この目的を達するために,嘘は必然であった.結論が真実ではないのだから,結論に至る説明は嘘だらけであった.迷わす事を目的とした妨害情報が随所に挿入された.

 文書の不明点疑問点を旭化成に質問しても無駄である.旭化成は答えないのである.

 私は5月連休の前後2回K所長とこの文書について話合いを持っている.K所長は文書の枝葉については説明した.しかし肝心な点に関しては否定も肯定もしなかった.私が誤解しても,訂正しなかった.誤解するに任せた.私は『仕上確認』の日付を1ヶ月半誤解していた.

 K所長はとにかく悪意はないと言い張った.修飾語が省かれ意味が不定の文章が根拠であった.意味が不定であるにもかかわらず妻に責任の一端があることを臭わせた悪意に満ちた難解な文章が,旭化成の最後の拠り所であった.

 K所長のとった態度は今から思えば当然の態度であった.補足説明するとたちまち綻びがでてくるのである.意味が不定であるからこそ,文書の存在価値があるのに分かり易く説明したのでは元も子もないからである.

 S氏回答,K所長署名捺印入り回答がいかに誤魔化しだらけであるかはすでに分析し終わっている.『引導のつもりが馬に念仏か』でゆっくり検証頂きたい.

 

 K所長署名捺印入り回答は旭化成グループの組織方針に沿った文書である.K所長が私情を交えて説明を追加するのは組織方針に反する行為である.こうして旭化成子会社との5月の話合いが私にとってなんの進展もなく終わったのは論理的に必然であった.

 この時点では,私はK所長回答が旭化成の組織方針であるという事を知らなかった.私は子会社の不正を親会社社長に訴えた.直訴である.6月中旬に旭化成工業,旭化成ホームズ両社長宛に質問書を送った.その時事件の経緯詳細を書いた『知らぬが仏』という文書を同封した.

 『知らぬが仏』は5月初めから,こことは別のサイト(@ODN)に掲載し始めた文書である.慎重に企業名を匿名にしプロバイダから削除を食らうことを恐れながら作り出し,少数の人に見ていただいた.両社長宛の文書は,6月14日付けのこのサイトの内容をブラウザで印刷したものである.Webサイトでの公開に関しては,子会社社長あての文書ですでに警告はしておいた.もっとも警告時点では私はホームページを持っておらず,今のような状態になるなど予想もしない事であった.

 『知らぬが仏』は思い入れの強すぎるちょっと恥ずかしい内容であるが,事実経緯の詳細はきちんと書いてある.そして『知らぬが仏』で不足しているのは2点だけである.1点目は誤魔化し文書のもっとも難解だった部分の分析が不十分であった事,そして誤魔化しが旭化成グループの組織方針であった事を知らなかった為子会社ローカルな事件として扱っていた点である.

 『知らぬが仏(6月14日版)』のアーカイブは資料コーナーに登録してある.

 さて両社長に質問書を送ってから2週間後,それはniftyTA老の部屋を立ち上げた直後のことであるが,旭化成工業山本社長および旭化成ホームズ土屋社長の下命を受けた両社西日本営業本部長Sig氏から返事をもらった.Sig氏回答1である.1ヶ月後同じ人からもう一度お手紙をもらった.Sig氏回答2である.

 Sig氏回答では,私と子会社の関係を『通常のお話し合いができない状況になっているようです』と2度にわたって第三者的に表現し,せっかく旭化成から電話したのに,『A様からは「もう会わない.」とのこと』という言い方で話合いを断ったと説明している.

 私は子会社は確信犯だとその時は思ったから,話合っても無駄だと思ったにすぎない.『通常のお話し合いができな』かったのは事件の核心,つまりK所長署名捺印入り回答の内容に関わる部分である.事件の核心以外ではK所長はいろいろ教えてくれた.K所長と子供じみた口もきかない関係になったわけでは全くない.そして旭化成からの電話をとったのは妻である.理由を述べて丁寧にお断りした筈である.わざわざかぎ括弧付きで「もう会わない.」と表現したからには,そんな言い方をしたという証拠となるサウンドファイルでもあるのであろう.

 旭化成がせっかく紳士的に話合いを持とうと提案しているのに,私の方が頑なな態度をとるから『問題解決』できないと臭わせている.相手になんらかの責があるように臭わせるのは旭化成文書の常套手口である.こんな書き方をして客がどう思うかも計算済みである.妻は旭化成はわれわれ夫婦をもう客とは思っていないようねと感想をもらした.旭化成よ,文書は短いけれど,意図は正しく伝わったから安心したら.

 旭化成の望む『問題解決』には話合いが必須であろう.結局条件交渉であろうから,まさか証拠として残る文書で条件を提示するわけにもいくまいからだ.

 私にはそんな話合いは不要である.私が要求したのは見解である.子会社の明らかな不祥事隠しに対する親会社としての見解である.親会社の見解を求めた根拠は,私は関西旭化成リフォームという会社を,旭化成ホームズから紹介をうけ,旭化成を名乗っているから信用したのだ,子会社が旭化成をなのっているという一点で親会社は責任をもって対処すべきではないかということである.旭化成工業社長殿への質問書を御一読頂きたい.

 旭化成Sig氏は事件に対しては一言も見解を述べなかった.『今般のA様のお申し出を受け,関西旭化成リフォーム株式会社代表取締役Mより,これまでの経緯について直接報告を受けました.』 そして『私は,Mに対して,今般の問題解決のために直接A様にお目にかかり,経営者として責任をもって,しかるべきご説明を差し上げるよう申し付』けたのである.子会社に差し戻したのである.

 事実はどうであったか.

 2通目のSig氏回答の1週間後8月10日付けの子会社M社長からの手紙によって,我が知らぬが仏事件が4月東京での経営会議に諮られた事を知った.

 旭化成上層部は2月末に発覚したこの事件を,すでに4月の段階では知っていたのである.子会社M社長は遅滞なく不祥事を報告し,旭化成上層部の判断を仰いだ.誤魔化しは子会社の独断ではなく旭化成グループの組織方針だったのである.

 もう一度Sig氏の回答を繰返そう.『今般のA様のお申し出を受け,関西旭化成リフォーム株式会社代表取締役Mより,これまでの経緯について直接報告を受けました.』 そして『私は,Mに対して,今般の問題解決のために直接A様にお目にかかり,経営者として責任をもって,しかるべきご説明を差し上げるよう申し付』けたのである.

 お分かり頂けたであろう.事件に対し一言の見解も出さず,子会社社長に差し戻したのは,旭化成上層部が自らとるべき責任を回避し,すべてを子会社社長に押し付ける為だったのである.

 『経営者として責任をもって』見解を出すべきは,「担当者」である子会社M社長ではなく,旭化成工業山本社長および旭化成ホームズ土屋社長である.

 

 8月10日付けのM社長からの手紙が旭化成から最後にもらった手紙である.その少し前8月7日に,誤魔化し文書の最後の分析が終わっている.(『とにかく悪意はありません』)

 こうして旭化成は,なにも言えない状態になった.すべてばれてしまったのである.

 

 

NEW(99.10.31)Modified(99.11.07)

旭化成の腹の中

 2月 客からの塗料問い合わせ電話で事件を察知した.

 3月末 S氏回答でひとまず客を騙した.

 4月 経営会議の組織決定をうけたK所長回答を客に発した.

 6月中 客がどこまで真相をつかんでいるのかその詳細が客の手紙でわかった.

 6月末 旭化成工業山本社長および旭化成ホームズ土屋社長の下命を受けて両社西日本責任者が,客と子会社社長との話合いを実現しようとしたが客が文書回答を要求したため失敗した.

 8月中 素人にわかる筈がないと高を括っていたK所長回答の重要な一節が読み解かれてしまった.最後の拠り所を失った.

 やむをえずだんまりを決め込んだ.

 

 旭化成が私の質問に答えないのは旭化成の勝手である.と同時にそれならば私が旭化成に対して不信を募らせるのも私の勝手である.

 

 旭化成は反省しているであろう.何を?

 S氏回答のようにあまりに拙劣な誤魔化し文書を最初に出してしまった事を,子会社社長が軽率な手紙を出してしまった事を,そして杜撰な業務手順の為工事店にいいように騙された事を.

 今後は客から文書を要求された時,まず専門家に執筆依頼するであろう.工事店とはより連絡を密にして,本当の塗料をうかつにしゃべらないようになるであろう.誤魔化しはより精緻になり,今回のようなぼろは二度と出さない事を心に誓ったであろう.

 事件の教訓は,誤魔化し方が不十分であったという事に尽きる.

 これはごく自然な推測である.なぜか.

 それは誤魔化しが組織方針であったからである.そしてその組織方針が誤りであったと認めていないからである.誤魔化し方が不十分だった以外に何を反省することがあろうか.

 事実を認めずに他に何を言っても無駄である.驚くべきことにいまだに事実を認めず,謝罪もしないオウムがいくら奇麗事を言っても全く信用されないのと理屈は同じである.不正の規模はもちろん全く違うが.

 誰も責任をとろうとしない旭化成に残された道は一つである.勝手にやらせておけと開き直るだけだ.たかが1万アクセスだ.なにもびくつくことはない.Tも言っていたではないか.ホームページは便所の落書きだと.

 

 

 私のサイトはご覧のように文字だらけの辛気くさいサイトである.やっとのことで1万アクセスを少し超えたにすぎない.旭化成よ,数が勝負の人民裁判になる心配はないのだから,ゆっくりといつまでもねばれ.いつまでも投了せず,最後の駄目詰めまでやれ.

 旭化成はもしかしてすでにチッソと同じ轍を踏んだのかもしれない. (11月6日付け朝日新聞朝刊)

 

 

NEW(99.9.15)Last modified(99.11.07)

家は,建てたあとが大事なんだ.

9月14日朝日新聞朝刊に一面全部を使って掲載されたロングライフ住宅ヘーベルハウスの広告の結語である.この結語はご覧のように大きな活字で強調されている.広告はALCコンクリート・ヘーベルの耐火性能の実績と優秀さだけを訴えたものである.

 しかし『建てたあと』はこの広告が主張するように火事だけが主要な問題なのか.そんな事はあるまい.

 家の手入れの問題はどうなのか.ヘーベルハウスのメンテナンス性はどうなのか.外壁の塗り替えは?ヘーベル板の間の高価な特殊充填剤の補修は?屋根・ベランダの防水シートの張替は?

 『建てたあといつまでも安心して快適に暮らせる』為には,普通の消費者は旭化成に高い『保守料』を払う必要が実はあるのである.もちろん賢い消費者にはそんな必要はない.旭化成の名前を信用している普通の消費者にはある.

 普通の消費者にとっては,たとえ少々高くても,安心して保守を任せられるのならまだいい.旭化成の名前を信用して任せっきりにして大丈夫ならまだいい.しかし本当に大丈夫か.

 答はノーである.理由は旭化成自身が良く知っている.旭化成工業社長に聞いてみるが良い.旭化成知らぬが仏事件はどうして起こったのですかと.そしてどうなったのですかと.


 ハウスメーカにとって自社新築物件の客は,新築後何十年にもわたるリフォーム商売の最重点対象客であり,逃してはいけない客である.有利な条件はいくつもある.設計図がある事,メーカ独自の特殊仕様に対応できる事,新築時の保証がなくならないと宣伝できること,メーカに対する信頼感があること等である.こうして自社物件の客に対するリフォームビジネスは,ほとんどストックビジネスになる.労少なくして確実に末永く儲かるのである.

 私は塗料で騙されたが決して塗料に無関心だったわけではない.逆である.私は外観には拘らなかったが塗料の性能には拘った.ところが私は,旭化成リフォーム特化会社が一体どんな塗料を扱っているのかさえいまだによく知らないのである.

 セラミック塗料は扱っていない,ヘーベル新築物件で使用している塗料も扱っていない,このことは工事店社員に尋ねて知った.工事店社員は1回目の見積りを弾性タイルで提案してきた.後にこの塗料は施工時の異臭のため,現在は使用していないこと,東京の旭化成リフォームではすでに3年前から使用していないことを知った.私が見た塗料の見本は今は使用していないこの塗料の見本である.そして新製品リウォールWという塗料を2回目に提案してきた.我が家の新壁塗料になるはずだったこの製品しか,旭化成のリフォーム特化会社が扱っている塗料を知らないのである.

 旭化成のリフォーム特化会社がヘーベルハウスの外壁塗料として優れた性能の新製品がでたと薦めたので,私は受け入れた.旭化成の信用があればこそである.旭化成社内の製品テストで評価済みで間違いのない新製品だという話だけで,見本も見ずに契約したのは旭化成の信用があればこそである.

 ところが見事にすりかえられた.塗料に拘った私がこの有様である.塗料など細かい事に拘らない旭化成に完全にお任せの客に対しては,一体どんな商売をしているのであろうか.旭化成の「標準塗料仕様」で「標準価格」で施工された外壁工事とは一体どんなものであろうか.

 新築で築いた旭化成の信用は,リフォーム商売で汚されていく.工事店に商談から施工までいっさいを丸投げしているからである.

 事件そのものは小さな事件である.しかしその意味は小さくはない.旭化成のリフォーム市場での商売のやり方に関わる話である.旭化成の信用に関わる話である.だからこそ旭化成は誤魔化すことを組織決定したのである.

 

 言った,言わないというレベルの争いは旭化成知らぬが仏事件にはありません.事件は事実と事実に基づく推論により,すでに<全て>明らかになっています.全ての意味は『引導のつもりが馬に念仏か』に詳細に説明してありますので是非御検証下さい.


 塗料のすりかえの話は,外壁リフォームに関心のある方に少しは参考になるかもしれません.私が反面教師を務めます.

 一方誤魔化し文書による論理のすりかえの話は,分野を限らず知的好奇心をお持ちの方に興味を持っていただけるでしょう.氾濫する情報の中から本当に必要な情報をいかに選択するかという現代の課題と少しですが重なるところがあります.名のある企業が,署名捺印入りで発行した誤魔化し文書とは一体どのようなものでしょうか.

 10月29日ある方からメールを頂きました.

私は、これほどまでに事実を事実として理解させないことを意図して
誤解させようと書かれた文章をみた経験がありませんでした。
世の中にはこの様な意図でこの様に書かれる文章が存在することを
学ぶと共に、その意図を読む能力を養うことの重要性を感じました。
御自身の費やされたであろう膨大なエネルギーの一部が、
少なくとも私にとっては重要な教訓となったことをお伝えしたくて
メールさせていただきます。有り難うございました。


 このお手紙だけで私は充分報われました.


 あなたがここまで読まれて,よくあることだ,皆我が身が可愛いのだという感想をもしお持ちになったとしたら,このサイトにこれ以上留まることは多分時間の無駄です.私にはAがAであることを証明する位しか能はありません.もしAが実はZであると証明できれば,どんなに痛快なことでしょう.

 もしあなたが客観的である事を旨とされる方で,一方の当事者の話だけではわからないとお考えになられるのであれば,是非旭化成に疑問点をお尋ね下さい.あなたのこの事件に対する新しい切り口は,ひょっとして旭化成を窮地から救う貴重なものになるかもしれません.


 私にとってホームページの意味は,発表する場があるということでした.発表する場があると思うからこそ,書きたいと思いました.そして書くことにより,認識が深まりました.

 塗料のすりかえ手口は,書かなくてもわかりました.しかし論理のすりかえすなわち旭化成中枢の手のこんだ誤魔化しは,考えることと書いて発表する事のサイクルなしには,とても解明できなかったでしょう.途中であきらめたことでしょう.


 ひとつだけお断りしておきたい点があります.この部屋の中身には,小さな不整合とかなりの重複があります.不整合は時間とともに認識が深まったためです.重複は回り道であったとしても辿ってきた道程をできるだけ残しておきたいと思ったからです.結論だけ簡潔に書く気持ちにはまだなれません.その点だけはご勘弁下さい.

 行手はことばの海です.彩りのある風景はそこにはありません.それでも他ならぬあなたに事実だけがもつ詳細構造をぜひ見て頂きたい,これが私の願いです.

 

知らぬが仏案内板


    旭化成知らぬが仏 第一幕 発覚まで

        我が家だけか

    旭化成知らぬが仏 第二幕 不祥事隠し

        旭化成の腹の中

        家は,建てたあとが大事なんだ.

    知らぬが仏案内板←現在地

        神奈川県警不祥事隠し

    引導の/つもりが馬に/念仏か(発覚まで)

    引導の/つもりが馬に/念仏か(不祥事隠し)

    誤魔化し文書の解説1 とにかく悪意はありません

    誤魔化し文書の解説2 言葉足らずで申し訳ありません

      事件発生

    経営者よ,心せよ

    やってみなはれ,資料コーナー,About TA老

 

    <別宅(@ODN)> 『知らぬが仏』

 


御案内

ここに来られるまでにすでに旭化成知らぬが仏 第一幕,第二幕は読んで頂けたと思います.もしまだの方は是非お読み下さい.

時間がたっぷりあり,この事件を推理小説的にお読みになりたい方は,引き続き 事件発生→『知らぬが仏』→経営者よ心せよ→引導のつもりが馬に念仏かの順でお読み下さい.

そんな時間も趣味もない方は,このまま案内板の上から順,それはここから下の方を順に読むのと同じですので,このまま下に向ってお読み下さい.

ここまで読んでもう疲れ果ててしまった方は,案内板にあります誤魔化し文書の解説だけでも,せめて読んでいって下さい.

 

 

 

NEW(9月12日)Updated(9月15日)
不祥事隠し

 神奈川県警の不祥事隠しの酷い実態が発覚した.県警トップは不祥事を早期に把握し,虚偽の発表に荷担していた.我が旭化成『知らぬが仏』事件も構図は同じで構造的な問題である.

 日経9月9日夕刊コラム鐘に,信用問題の恐ろしさを端的に表現した次の文章が引用されていた.

 『積み上げた信用が崩れるときは一瞬だった.信用というものはあっという間に失われてしまうものなのだ.』 (久門文世著「金融再生法36条」)

 

 

NEW(8月29日) LastUpdated(10月11日)

引導の/つもりが馬に/念仏か

 私はこの一文を旭化成に対して引導を渡すつもりで書く.もちろん旭化成がどう受け取ろうとそれは全く旭化成の自由であることはいうまでもない.私はこれまでの学習効果により,この一文も馬の耳に念仏であることを覚悟した上で書く.

<発覚まで>

 旭化成が事件であることを知った日は1999年2月27日である.はやくも半年過ぎた.

 関西旭化成リフォーム(以下KARと略記)が我が家の外壁リフォームを完了したのが,昨年12月中旬である.そして私がKARの正社員に塗料の種類を電話で尋ねたのが今年2月22日である.その電話で私はサラテックスという名前の旧製品が我が家に使われた事を知った.契約した塗料はリウォールWという新製品である.一方KARはその電話で異常を察知した.私が塗料の種類を尋ねただけでおかしいと感じたのである.

 我が家の状態はまともでない状態であった.知らぬが仏状態であった.塗料の種類が変更されているにもかかわらず,客である私がそれを知らない状態であった.つまり仕様変更が,契約変更されずに放置された状態であった.しかしKARにはこの状態は珍しくもないありふれた状態であった.異常だと感じたのは,この状態が存在していたからではなく,この状態の客である私から塗料の種類を聞いてきたからである.

 工事の見積もり・契約は昨年9月末から10月にかけての話である.これらはすべてKAR配下の工事店社員一人が担当した.彼はリフォームコーディネーターなる肩書きを持ったKAR社員として商談対応し策を弄して契約に漕ぎ着けた.

 契約後,時期は不明であるが,彼はKAR正社員に顧客要望による仕様変更が発生したと報告した.報告は口頭で記録は無いそうである.仕様変更の内容は私が希望した模様の変更にとどまらず,材料まで変更するというものである.私が14年前から販売されている旧製品(我が家の吹替え前の塗料である)に変更を希望したというのである.ただしそれが私の意思であることを示す証拠,書面はなにもない.ただ工事店社員がそう言ったというだけの話である.

 報告を受けたKARはどう考えどうふるまったか.ここは微妙でかつ重要なところである.

 KARは工事店社員の言葉を全面的に信じたか.それはありえない.外壁塗装の契約は紙一枚である.(2枚綴りの見積書の2枚目が注文書になっている.注文書にサインして渡すと(注文)請書が返ってくる.これがKARの契約である.)新築時の契約とは比べ物にならない簡単なものである.仕様変更の確認も紙一枚であり,サイン一つですむ話である.それが無い.客の意思を示す証拠はなにもない,とろうと思えば簡単にとれ,業務手続き上必須であるとされている書類がない.

 したがって仕様変更が顧客要望でないかもしれないというのは,当然わかっている.さらに厳しい言い方をすれば,顧客要望ではないことをKARは知っていたに違いないとなる.そう決め付けられても反論できないのである.格別の事情なしに仕様変更確認を怠るというのは,それだけの意味をもち単なる過失ではすまないのである.

 それでは,KARは顧客要望ではないとはっきり知っていたか,いいかえるとKARと工事店が完全に結託していたかというとそうでもなさそうな状況証拠があるがここでは省略する.(『知らぬが仏』第10章参照)

 KARは顧客要望でないかもしれないという程度の認識の上で,あるいはそんなことを全く考えもしないで,工事店の報告をそのまま認めたのである.実はKARにとっては顧客要望であろうとなかろうとどっちみち問題にならないのである.なぜか.素人の客が仕様変更に気付く,つまりすりかえに気づくことは,現実にはまずないからである.

 一体それでは,報告を受けてKARは何をしたか.仕様変更後の商品の価格を調べたというのである.そして『同程度であろう』と評価し,そのまま契約変更することなく放置した.発覚するまで放置した.

 私は事が発覚後,旧製品の単価を教えよと要求した.3850円という回答を得た.契約塗料である新製品は3600円であるから,これより高いというのである.わざわざ高い材料に黙って変更したというわけだ.KARは自分達が商売人ではなく,神様のような存在であると主張したのである.おかしな話だ.

 これは妻のお手柄だが,妻は旧製品サラテックスの値段を旭化成工業本社に問い合わせて,そこで成果を得た.旧製品は今でも希望する人がいることはいて,製品メニューにあり,単価は2700円であった.誤魔化すための必要経費は無視して,純粋に製品の価格で比較すると,新製品3600円,旧製品2700円となる.これを『同程度であろう』と評価した.事実はもっと酷い.KARおよび東京の旭化成リフォームでは旧製品はすでにメニュから消えている.事実は使い道のなくなった在庫品を我が家に活用したのである.我が家を担当した塗装職人は,在庫を探すのに苦労したと私に言ったのである.(『知らぬが仏』第3章参照)

 KARが行ったという価格チェックとはこの程度のものである.まともなチェックなど行っていないのである.というより,実質的なチェックは次のような理由で行えないのである.

 外壁塗装にはガレージ塗装,塀塗装などの付帯工事がつきものである.この価格は本体工事の数割にもあたり馬鹿にならない.KARでは付帯工事を工事店が本体工事と分離して受注することを許していない.あくまで本体工事の価格内で,サービスとして行うしくみになっている.利益は工事店の企業努力次第である.これがKARのやり方である.

 KARは,本体工事の価格はサービス工事とは無関係に旭化成の標準価格であるといった.のべ134ヘーベの我が家に,弾性タイルという平凡な塗料を使用した場合で170万,これが旭化成の「標準価格」というのである.法外な価格である.見積もり明細にも大きな疑問点がある.(『知らぬが仏』第12章参照) そしてセラミック塗装業者のセラミック塗装+各種サービス工事の価格と旭化成の本体「標準価格」がぴったり一致したのは全くの偶然ということになる.

 さてサービス工事の内容は私と工事店社員の間で口頭で済まされた.文書はなにもない.契約書に記載はないのはもちろん,議事録の類もない.完全に口頭である.したがってKARへの報告は口ひとつである.

 するとどういうことになるのか.もし170万が「標準価格」だとすると,なんのサービスも要求しない旭化成を信用しきった有難い客には,このままとおる.こんな殿様商売をしていることになる.もし170万がサービス工事を考慮した価格だとすると,サービス工事の内容はKARは正確には把握できないのであるから,170万が妥当な価格かどうか所詮まともなチェックはできないのである.

 

 工事店社員は商談時,旭化成を通すから高いと平気でいった.旭化成正社員でなく工事店社員であるからこそ言える言葉である.そして一旦旭化成以外の業者で工事をやると旭化成の保証は適用できなくなるともいった.旭化成の信用を利用して,高い価格をのませ,そして契約を獲得するのである.(『知らぬが仏』第12章参照)

 KARは実務をすべて工事店にやらせ,そして名前貸し料として上前をはねるのである.これがKARと工事店の関係である.

 

 さて一旦放置された仕様変更について,KARから客に契約変更を申し出る事は決して無い.申し出れば今回のような騒ぎになるからである.せっかくうまく騙して寝かした子を起こすことになるだけだからである.したがって放置された仕様変更が永久に放置されるのは論理的に必然である.今回のようになにかの拍子でばれない限り.

 工事店社員にしてみれば,仕様変更の放置がKARの業務の常態である事を熟知していたからこそ,安心してすりかえを決行し,不正なコストダウンに走ったのである.
 いったいKARには,放置された仕様変更がどの程度存在するのであろうか.その数を調べるのは極めて容易である.KARはメンテナンスを業とする会社である.仕様変更後の塗料はメンテナンス用の書類に明記されている.そしてもちろん契約書類も保存されている.この間の不整合を調べればいいのである.簡単な話だ.『3月31日付けM社長への質問書』を参照.

 しかしこの話には少し補足が必要である.なるほど放置された仕様変更の数は簡単に把握できる.しかし客が承知の上の変更なのかそれとも無断なのか,その確認はKARには困難である.最後は客に聞くしかないが,それは上述したのと同じ論理で,寝た子を起すことになりかねない.

 我が家のように,新製品から14年前の旧製品へというドラスティックな仕様変更でも,すんなり放置されたくらいであるから,放置された仕様変更の数はかなり多いと思われる.そして上述したように顧客要望であるかどうかKARはおいそれとは確認できない.こうして3月末の私の指摘から,6月中になってもまだ『指定工事店各社と施工物件仕様の照合を進めており,完工時の仕様確認方法・報告の徹底を進めている状況』(『K所長より5月8日の質問に対する返事』)となったのである.

 もうひとつ念のため補足しておく.問題にしている不整合は素人にはわからない塗料の材料の話である.模様の仕様変更は見てわかることであるから不整合があっても問題にならない.客が承知の上の仕様変更に違いないからである.

 

 私が塗料の種類を尋ねた日から5日後が冒頭の2月27日である.この日KARは内部打ち合わせで事件であることを認識した.つまり仕様変更が顧客要望によるものでないことがKARにわかったのである.ここから旭化成の不祥事隠しの行動が始まる.関西ローカルKARの一部の人間による不祥事隠しではない.旭化成の組織ぐるみの不祥事隠しの行動である.行動のトレースは一連の文書ですべて証拠として残っている.文書はここにある.

<不祥事隠し>

 さてKARが事件の骨格を把握した2月27日から,2回の話合い(話合いの概要は私の2通の質問書でわかる.資料索引 詳細は『知らぬが仏』第4章参照)をはさんで,丁度1ヶ月後に出されたKARの最初の文書が3月28日付けS氏回答である.担当者名しかない極めて短い手書き回答であるが,立派に旭化成の正式回答である.この文書ではじめて私は旭化成誤魔化し文書の洗礼を受けた.このちょっとわかりにくい短い回答で

・ 見本をみて新製品RWに決めた
・ 仕様変更が顧客と工事店社員からもちだされた
・ 私の主旨が仕上げ確認なる一定の手順でわかった

事を旭化成は主張した.これらはすべてウソまたは誤魔化しである.私は旭化成誤魔化し文書を読むコツを苦労して習得させられた.旭化成ともあろうものが,ウソをつくとはなどと感情的になったらだめである.ウソ,誤魔化しが標準であると割り切る事が必要である.ただし,全くのでっちあげ文書ではない.つきとめられたくない真実が,できるだけ目立たないようにウソの中にさりげなく語られている.それを見逃してならない.

 S氏回答でもっとも重要な点はなにか.私の主旨として,RW(新製品)の材料でSX(旧製品)調にすることだとわかったと言っている.SX調というのは,誤魔化しの言い方で,事実はスタッコ模様が希望である.そこを無視すると,私の主旨が新製品の材料ですることだとなる.つまり塗料は新製品というのが,顧客要望であることを認めている.この点については,4月6日付けM社長回答では,もう少しはっきりと私の希望が『RWにて,吹替前の模様と同様の仕上げ』であることを認めている.S氏回答には,もう一つ真実がある.テクスチャについて説明不足だったと言っている点である.(後述)ただしテクスチャのせいで,模様ができないという点は嘘である.

 ウソのほうも少し見ておこう.

 見本については,事実は新製品の見本を見ていないのである.見本は弾性タイルの見本を見たきりである.1回目の見積もりに東京では3年前に使用を中止している弾性タイルを提案してきたのである.そして私は今は使用されていないその塗料の見本しか見せられなかったのである.
 見本を見て新製品に決めたという話は,この後新製品の見本ではなく,弾性タイルの見本を見て新製品に決めた,そしてこれでは不十分だと考えたのか,弾性タイルの見本を見せて新製品はこのようになると説明したという風に変化していく.すべて誤魔化しの言い方である.
 事実はどうかというと,新製品は弾性タイルと旧壁(吹替え前の我が家の壁)の中間的な艶であり,我々夫婦の要望に近いものであると説明を受けたのである.弾性タイルの見本だけで,新製品がどのようなものかを想像させられたのである.そしてその想像は,塗料の仕様を模様と艶の二つの要素だけでとらえた素人の誤った想像である.地膚・テクスチャの観点が我々にはなかった.新製品の地膚は,弾性タイルとおなじようにつるつるであり,旧壁のぶつぶつとは全く異なるという説明がもしあったなら,見本がなくても,できあがった時点,まさに仕上確認の段階でこれが本当に新製品なのかとなったであろう.(『知らぬが仏』第2章参照)

 新製品の見本を見せないことが,すりかえが成功するための必要条件である.そして塗料の仕様について詳しく説明せず,客が誤解するに任せることも,すりかえが成功するための必要条件である.

 見本に関して工事店社員の説明はこうである.RWが1回目の見積もり以降に発売された新製品,つまりできたての新製品であるため見本がないと説明したのである.見積もり・契約は昨年9月末から10月の話である.

 事が発覚後,その新製品が,東京では98年1月,大阪でも98年6月から発売されていることがわかった.できたての新製品であるため,見本がないという話が通らなくなった.見本を見せないためにウソをついたことになる.故意になる.これは旭化成にとっては大変まずいのである.旭化成にとって絶対に認めることができない一線に抵触するのである.

 旭化成はどういいだしたか.見本は故意に見せなかったのでなく,なかったのだと言い出したのである.見本はなんと翌年つまり今年1月末にできたといいだしたのである.新製品は主力製品であろう.その主力製品の最重要の拡販ツールである見本が,販売開始以来半年以上遅れてできたという羽目に陥ったのは,このような背景からである.

 

 S氏回答の二つ目の仕様変更に関するウソは以下の話にでてくる.3つ目の仕上げ確認のウソは,すでに上記発覚までで説明した2月27日の内部打ち合せを仕上確認と呼んだのである.工事完了後2ヶ月以上たった時点の施工業者の内部打ち合せを仕上確認という事は,普通世間では真っ赤な嘘という.これも以下にでてくる.

 旭化成の最初の回答であるS氏回答がどのようなものか大体お分かり頂けたと思う.誠実に事実を説明しようなどといったものでは全くなく,ひたすら誤魔化そうとした文書である.

 しかしS氏回答は,旭化成としてはできの悪い文書である.4月19日付けK所長署名捺印入り回答が,紛れもなく旭化成誤魔化し文書のエースである.その実力は以下の説明で明らかになるであろう.

 

 私は,仕様変更確認なし,変更契約なしで工事を完了し,そのまま放置し,2ヶ月後に発覚した今回の事件が,KARのいうように過失の連鎖で起こったとは到底信じる事ができない.『知らぬが仏』で詳述したとおり,そしてこれまで概要を説明したとおり,故意の存在は明白である.

 ところが,KARは悪意はない,悪気はなかったと口癖のように繰り返した.

 私は7月末に『灰色の果実』という叙事詩風の事件サマリをまとめ,二つの質問にすべてを集約した.見本に関する一つ目の質問の答が,嘘だったとはっきりすれば,過失ではなく故意である事が証明される.

 一つ目の質問とは,旭化成リフォーム株式会社が98年1月から,関西旭化成リフォーム株式会社が98年6月から販売しているリウォールWの見本が,99年1月末にできたという話は本当かというものである.この質問はなんども繰返してきたものである.

 半ば予期した事とはいえ答はいまだに返ってこない.嘘にきまっているので答が返ってこないのは,仕方がないといえば仕方がない.

 あくまでじっと答を待っていてもいいのだが,鳴くまで待つのは私の性分ではできそうもない.鳴かせてみようと考えた.

 私は考えた.何を根拠に悪意はないというのであろう.根拠となる文章はあるにはあった.私はその文章を,十分読み解く事はできなかったが,すでに事態は十分明らかでこんな文章は取るに足りないと軽視していた.

 ところが,軽視したのは実は大きな誤りで,旭化成にとっては専門家が作った軽視してもらっては困る大事な文章だった.旭化成の信用がその一文にかかっていたのである.次にその文章を示す

『「無断という考えはありませんでした」というのは,A様にとっては無断になる事ですが,弊社として決して悪意はございませんでした.ご契約前に,弾性タイルの見本を見せて,リウォールWはこのようになりますと説明した時にご主人,奥様より「できれば吹き替え工事前の仕上がりが良い」とのお話があり,契約後着工前に材料の取り寄せができる事を確認し,奥様にできますと返事を致しました.奥様は「主人もそれが良いと言っているので,ご主人に話しておくので,そうして下さい」という事になりましたとMリフォームコーディネーターよりSに報告があり,A様のご要望を取り入れたつもりで進めさせて頂いた次第です.ところがご要望はリウォールWからサラテックスに変更するという弊社の認識間違いであった事がご指摘でわかりました.結果として無断と取られてもしかたのない結果となりました.』 (「4月19日付けK所長署名捺印入り回答」の1A項)

 私は『知らぬが仏』でもこの文章に触れている.(『知らぬが仏』蛇足集 6.無断の仕様変更についてを参照) しかしその解釈は全く不十分であった.直接妻の言葉がかぎ括弧で引用されており,不気味な文章であるとは感じていたが,6月の段階ではその解釈が精一杯だった.6月中旬に旭化成工業,旭化成ホームズ両社長あてに,『知らぬが仏』を提出したとき,旭化成はこの文章がまだ読み解かれていない事を知ったに違いない.

 私は7月末もう一度分析を試みた.8月2日にまだ不十分ではあったが『とにかく悪意はありません』という分析結果を登録した.

 ところがその2日後,旭化成西日本エリア責任者Sig殿より,1ヶ月ぶりに文書が届いた.私からの手紙に対する返事という形をとっていた.私の手紙というのは,この部屋のURLアドレスを念の為知らせただけのものであり,返事を要求するようなものでは全くなかった.にもかかわらず旭化成から1ヶ月ぶりに反応があった.

 その後私は幸いにも,さらに深く分析することができた.8月7日登録の『とにかく悪意はありません』である.この説明に入る前に少し小手調べをしておこう.

 盗みが偶然ばれてしまった盗人が,次のような釈明文を用意したとしよう.

  『無断ではありません.?!?!?店主にことわった?!?!?からです』 

ここで?!?!?の部分は難解な構造になっている上,必要な形容詞が意図的に省略されており,意味が不定になっている.意味がよくわからない文章のなかに店主にことわったらしいことだけは誰にもわかる.ここで単にことわったと言っている点に注意してほしい.今から盗みますとことわったわけではなさそうである.もしそう言ったのなら確かに無断ではない.もちろんそう言った筈はない.言ったのならその時ばれてしまっている.

 さてこの店主は当該盗人となにか言葉を交わしたことは事実である.しかし,何を話したかは覚えていなかった.

 さてさらにこの当該盗人が,無断ではない,したがって誤って懐に入ってしまった品物は返せば話はすむ筈だと主張した.そして無断ではないことの根拠になっている部分,つまり『?!?!?店主にことわった?!?!?からです』の部分に関しては一切なにも補足説明しない.書いてあるとおりだと態度で示す.そして無断ではないという結論をひたすら繰返す.

 店主にはこの文章が嘘にちがいないことは,はっきりわかる.なぜなら今から盗みますなどと言った筈もなく,黙って盗まれたのが紛れも無い事実だからである.その上この文章は,店主のほうにまるで落ち度があるかのような印象を与える.しかし店主がそんな馬鹿な話があるかと反駁しようにも?!?!?の効果で怒りの焦点が定まらない.怒りのもっていきようがない.怒りは内向し,店主を精神的に疲れさせる.

 そしてこの話は当事者つまり当該盗人と店主だけの話合いである.警察も,裁判官も,弁護士もつまりなんらかの力を持った第三者は加わっていない,当事者だけの密室の話合いである.

 諦めのはやい店主ならば,話合いに疲れきってしまい,あげく盗人の主張に同意し,盗んだ物を返してもらってそれで全て終わりになる.そうでない店主なら,裁判沙汰になるかもしれない.ところがこの盗人は実は大変な資産家で,裁判になったらなったで,いくらでも打つべき手段を持っている.一方店主のほうは,零細店の個人経営者にすぎない.どこまでがんばれるか.

 これぐらいでたとえ話はやめよう.旭化成はこの盗人と同じ戦略を我々に対して適用した.旭化成が個人顧客を相手にどれだけの分析が必要な文章で誤魔化しを図ったのか実例を是非見て頂きたい.工事店社員の塗料すりかえの詳細手口は『知らぬが仏』で詳述した.一方次の文章は旭化成の故意を過失にすりかえる詳細手口の説明である.

 8月7日登録の『とにかく悪意はありません』である.

 

 『とにかく悪意はありません』改訂版を登録した8月7日は土曜日である.これに対し週明け火曜日の日付でM社長から重要な短い手紙が届いた.

 M社長の手紙は,今回の事件で旭化成中枢が4月には既に関与していた事を示すものであった.私はそれに対し『経営者よ,心せよ』を8月16日に登録した.(下に掲載してある.)

 7月1日に旭化成工業から最初の返事が返って以来ほとんど動きがなかったものが,『とにかく悪意はありません』掲載を契機に急に旭化成が動いたのである.そしてそれは旭化成の立場を一段と苦しくする結果に終わった.

 『とにかく悪意はありません』掲載と旭化成の動きの関連はむろん全くの偶然かもしれない.しかしひとつはっきりといえる事は,『とにかく悪意はありません』の分析により,旭化成が発行した文書の全ての分析が終了した事である.誤魔化すための文章の構造がすべて明らかになったのである.なんと多くの嘘が,故意を過失にすりかえる事を目的に,巧妙にちりばめられていたことか.

 (『知らぬが仏』ですでに説明済みであるが,もう一つの分析例が『言葉足らずで申し訳ありません』である.その他塗料単価など露骨な嘘については,『知らぬが仏』蛇足集を参照.)

 今や釈明に必要な論理的拠り所が,旭化成には全く無くなったのである.ただの一つも無い.

 このようにして,旭化成『知らぬが仏』事件は,次の3つの文書によってようやく全体をもれなく記述できることになった.

『知らぬが仏』+『とにかく悪意はありません』+『経営者よ,心せよ』

 そして事件全体から帰納的に得られた旭化成の行動規範は次の『裏』の心得に集約される.

 

『旭化成グループ
事件処理心得』

信用の
護持のためには
すべからく
故意を過失に
すりかえるべし

8月25日 見届け人TA老

 もちろん,『表』の心得の下2行は,誠意をもって/対応すべしになっている筈である.旭化成の対応は暴言,脅しとは無縁の紳士的なものであった.論理で異議申し立てした事に対し,脅しで応えるような事は一切なかった.この事の重要性はいうまでもないことだろう.とにかく論理には論理で応えてきたのである.ただし今回の事件では,論理は論理でも糊塗の論理,つまりは裏の心得が例外なく適用された.

 今回の事件に登場した旭化成のS氏,K所長,M社長,Sig氏はすべて旭化成の『心得』を遵守して各々職責を果たしたのである.『知らぬが仏』ではK所長の精神構造云々と書いてしまった個所があるが,私が浅はかだったため彼がたんに旭化成の『心得』を遵守したにすぎなかった事を見抜けなかった為である.

 旭化成は,事実と事実に基づく推論によって,論理的にはすでに追いつめられて身動きとれない状態であることは誰の目にも明らかである.そして旭化成糊塗の論理が破綻した事もいまや明らかである.

 旭化成はこの半年間そうしたように真実を語らず居直ってもそれは旭化成の勝手である.『言葉足らずで申し訳ない』などとこの期に及んでまだきたなく取り繕って謝罪する位なら,今までどおり壊れたレコードのように『とにかく悪意はありません』を繰返すべし.


 外壁の塗り替え工事を依頼する客は,壮年期に新築し,10年後,20年後の中高年が多いであろう.つれあいに先立たれた一人暮らしの老人も多いに違いない.新築時の経験から,旭化成に対して全幅の信頼を寄せている客もきっと多いに違いない.ヘーベルハウスは誇りうる製品だ.

 信頼しきっている中高年客に対し,信用を逆手にとって高い価格をおしつけ,それでもたりずに安い塗料にすりかえる事など赤子の手をひねるより容易である.我々夫婦の場合がその紛れも無い実例だ.

 旭化成はそんな恥知らずな商売をしていないと,旭化成の誰が否定できるのか.誰も否定できないではないか.

    1999年8月29日 

TA老      

 

 

<事件発生>

 私が工事契約したのは旭化成の子会社(関西旭化成リフォーム株式会社:以下KARと略記)です.社員数25名,疑似社員数20名の小さな関西ローカルの会社です.すりかえを行ったのは疑似社員すなわちKAR配下の工事店社員です.

 新製品が14年前から発売されている旧製品に見事にすりかえられていました.しかし工事完了後2ヶ月以上経った2月下旬に事が発覚しました.偶然が幸いしなければ,私はすりかえに気づくことはなかったでしょう.私はこの事件を知らぬが仏事件と名づけました.

 KARは,事件は過失が連鎖したものであり悪意はなかったと,なりふりかまわずいいはりました.しかし過失ではありえません.故意が中核にあることは明白です.そして工事店社員がどんな振る舞いをしようと,KARが業務手順に則って正しく業務をやっていれば,すりかえはありえないということがわかりました.KARはやるべきことをなにもやっておらず,すべて工事店まかせでした.それがKARの業務の常態でした.知らぬが仏事件が単発であることはまずありえません.

 KARの対応は常識では考えられない言葉と論理を駆使したものでした.真っ赤な嘘を平然と言葉足らずだったと表現しました.故意を過失にすりかえるために,嘘に嘘を重ねました.私は私家版悪魔の辞典を作ることにより,なんとか精神のバランスをとりました.そしてこの辞典の原本が旭化成中枢の事件処理心得にあることが後にわかりました.

 KARがこんな小さな事件でなりふりかまわず嘘をつくのは,わけがあっての事です.それはKARの業務のやり方が旭化成の信用を汚す類のものであるにもかかわらず,旭化成の信用を守ることがなににもまして重要な事だったからです.


 
<以下は6月以降のできごとです.ほぼ時系列になっています.>

 私は埒があかないとわかりましたので,親会社社長宛に信用問題ではないですかというお尋ねを出しました.6月16日の事です.東京の旭化成工業と大阪の旭化成ホームズいずれも社長殿宛です. (旭化成社長殿宛旭化成ホームズ社長殿宛)その時事件の全体経緯を書いた『知らぬが仏(6月14日版)』および契約書等の関連文書一式を同封しました.

『知らぬが仏』本体オンライン版

『知らぬが仏』6月14日版アーカイブ(750KB)

 7月 1日 旭化成工業株式会社住宅西日本営業本部長,旭化成ホームズ株式会社西日本営業本部長(関西エリアの総責任者)のSig氏からお返事を無事頂きました.

 Sig殿の『通常の話し合いができない状態』という言い方は,KARと私が口もきかない状態になっているという印象を第三者に与えかねないきたない表現です.子供の喧嘩ではありません.
 Sig殿はM社長から『直接報告を受け』,説明を聞かれた結果,M社長に『経営者として責任をもって,しかるべきご説明を差し上げるよう申しつけ』られました.私は,そんな『しかるべき説明』など口頭でありがたく承るつもりはありません.
 Sig殿,あなたはM社長から『直接報告を受け』た結果,どう判断されたのですか.見本の話をはじめ,塗料の単価,発売時期そして顧客情報と契約情報の不整合状況等あなたが調査を指示されれば,一日で黒白がはっきりすることばかりです.なぜ一言のご見解もなかったのですか.なんのために私に話合いを要求されるのですか.(『Sig殿への繰り言』7月15日)

[事件に関して一言も見解を出さなかったSig回答は欺瞞である事が後にわかる.Sig回答は責任を『担当者』に押し付けようとする旭化成の姿勢を示したものである.]

『灰色の果実』(7月25日時点の認識による事件サマリです.)

 8月 2日 『とにかく悪意はありません』初版登録
 8月 4日 Sig殿より,M社長との話合いを要求されるお手紙を再び頂きました.『通常の話し合いができない状態』という表現をまた使われました.M社長からのお電話に対し,妻が話合いの必要がないので,お断りいたしますと京都人らしく丁寧にお断りしたのに,わざわざかぎ括弧つきで「もう会わない.」とSig殿が表現されたことに対し妻が少し怒っておりました.Sig殿,私はあなたと子どもの喧嘩をする暇はありません.まだどうもご理解頂けていないふりをされているようにも思いますので,はっきり申しあげましょう.  


 旭化成に対し下記の質問の回答を要求致します.(99年8月7日)

1.東京では昨年1月,大阪では昨年6月から発売しているリオールWという塗料の見本が今年1月末にできたという話は本当ですか.もし本当なら見本がそんなに遅れた理由をわかりやすく説明して下さい.

2.KARが今年3月までに実施した工事で,顧客カルテと契約情報の不整合状況の調査結果を公表して下さい.もし不整合が1件もないということであれば,現に存在している我が家の不整合が,どのように特殊で例外的な理由によるものであるかをわかりやすく説明して下さい.


 ご回答は文書でお願い致します.郵送して下さい.ご回答の内容をよく理解させて頂いた上でもし必要であれば,お話合いさせて頂きます.念のためもう一度言っておきます.文書での回答がない状態での話合いはお断りさせて頂きます.

 そしてご回答はどのようなものであっても,旭化成がどういう組織であるかを端的に示すものになるでしょう.『知らぬが仏』はS氏回答で始まり,次のX氏回答で終わるのです.
 

 8月 7日 『とにかく悪意はありません』を更新した.
 8月11日 M社長よりお手紙を頂いた.

 M社長の短いメッセージは非常に重要な意味を持つものであった.KARのおかしな対応が,旭化成の事件処理方針を遵守した結果であり,さらにSig殿の差し戻し回答は,全くの欺瞞回答であることを端無くも示すものであった.

 

(99年8月16日)

 

『経営者よ,心せよ』

 私はKARという企業が旭化成という企業グループの中で,いってみれば出来損ない,鬼っ子であると考えた.KARの業務のやり方の杜撰さ,事件に対する対応の仕方の酷さからそう思ったのである.

 私は旭化成に事実を十分に知ってもらってきちんと処置してもらおうと考えた.6月に旭化成工業,ホームズ両社長あてに出した手紙はその為のものである.ところがSig回答が返ってきた.事件に対する見解は一言も出さずに,ただ差し戻した.失望した私の繰り言は古いログに残っているとおりである.

 私は旭化成トップの見識に期待したのである.旭化成の恥部であるKARを旭化成に正してもらおうと考えたのである.

 ところが事実はそんなものではなかった.M社長は私に伝えた.『4月の東京での経営会議でもA様の件を報告』した事を.そしてKARは鬼っ子どころか,協調性のある子供だといっている.

 2月に発覚したこの事件を経営会議に報告する事になったのは,3月31日付けの私のM社長への質問書が契機であろう.『知らぬが仏』にも書いたとおり,質問書の宛先を間違えたと考えていたが,M社長は質問書の内容を正しく評価した上で旭化成経営会議に諮ったのであろう.

 少なくとも経営会議以降のKARの対応は,旭化成の方針に則ったものであることは確実である.KARが確信犯のように見えたのは,旭化成が守ろうとした一線をKARが忠実に守ろうとした為そう見えたという事にすぎない.

 旭化成が守ろうとした一線とはなにか.

 とにかく悪意はない,したがって責任は『盗んだもの』を返せばとれるという一線である.目的はもちろん旭化成の信用を守るためである.

 どのようにして守るのか.客を精神的に疲労させ,根負けさせて結論を飲まざるを得ないような精神状態にさせる文書を用いて,客を打ち負かすことによってである.その文書は誠意を示す事など微塵も意図していない.客に結論を飲ませるために有効であるならば,嘘はいくら紛れ込んでも問題にしない.そのような文書である.もちろん専門家が作文するのである,普通の人間には全く必要ではない特殊な誤魔化しの技術が必要だからである.

 まさに4月19日付けKAR K所長署名捺印入り回答がその文書である.旭化成中枢の闇の専門家の技術によらずして,どうしてこのような陰湿な誤魔化しの文書が生まれようか.

 K所長は,K所長回答について説明するために5月連休をはさんで我が家を二度訪れている.いまや全て明らかになったように,K所長回答はまともに説明できるような代物ではない.K所長は,とにかく悪気はございません,説明できないのですが,事実だから仕方がありません,工事店Mは肝心のところにくると黙ってしまうので,よくわからないのですよ...このようにいうだけであった.しかし旭化成の方針に直接触れないであろう細部では,彼は事実を調査して教えてくれた.軒天補修の内訳,それに塗膜剤がRWのものであることは彼が教えてくれた.これらはいずれもKAR側の失点になる事項である.彼は帰り際,妻に子供の使いのようで申し訳ないと詫びている.K所長は旭化成が決めた一線を忠実にまもったにすぎなかったのである.なんと私の迂闊だったことか.

 とはいってもKARの対応は最初からおかしいものであった.KARが鬼っ子ではなくまじめな子だとするとKARの対応は旭化成の標準的な事件処理手順に従った筈で,つまりは旭化成の事件処理手順がそもそもまともではないという事である.

 旭化成の糊塗の論理は破綻した.悪意を過失連鎖にすりかえる事は不可能である.

 事実を認め,誰が謝罪すべきかはいまや明らかである.

 

大文字の夜に     TA老

 


 

やってみなはれ (9月15日) 誤字訂正11.03

 これからの時代,万事,他人任せの「観客民主主義」でなく,道理に合わんことは相手が何であれ,死に物狂いで戦えば,だれでも「60点」はとれると思う.ダメ人間の私でもできたんやから.みなさんも「なにくそ」と踏ん張って一回やってみなはれ.

ー中坊公平,月刊「現代」10月号よりー

 

資料コーナー (9月12日開設)

 旭化成とやりとりした文書を時系列で整理しました.その他知らぬが仏のオフラインパック,TA老の部屋の過去ログがあります. 資料索引です.

 

<About TA老> Updated(9月23日)

 TA老などとちょっとえらそうな名前ですが,10年近く前短期間使っていたハンドルです.その頃パソコン通信NiftyのHP(ホームパーティ)をグループ内のコミニュケーション用に使っていました.私はすでにその時,若い人の中に一人年寄りがいるという状況でした.したがって老という字の入ったこのハンドルは別におかしくもなんともないものでした.ただし現在の年齢でも,中高年には違いありませんが,世間の常識では老人ではありません.私の下の娘はまだ19です.『茶髪娘あ〜あ』 私はこの歳でPS『グランツーリスモ』の国際ライセンスをねばりだけで取得しました.しぶとさでは旭化成にひけをとるものではありません.

 


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