『ぼくはこんな本を読んできた』 立花隆 著
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読書界?の現存する偉人のひとり、立花 隆さんの本にまつわるこの著作。
サブタイトル 『立花式読書論、読書術、書斎術』にだまされてはいけない。
これは、ハウツーではない。これはれっきとした読み物なのである。
この本を読んだって特別な読書術が手に入るわけでもない、
まして、書斎術なんてなんの役にも立たない。
(だって、書斎のためにビルたてちゃうんだよ?)
とにかく驚かされるのは氏の読書遍歴、読書量。
彼は読書量をメートルや箱数で勘定する。
本の重量が耐えうる物件さがしをするほどだ。
それを支えているのは圧倒的な知的好奇心、知的欲求だ。
「脳だって宇宙だってオウムだって、とにかく不思議でしょう。
なんでこんなことになるのか、謎が多すぎるんだよね。
謎が多いものが、僕には一番面白い。」
それは、この一文に集約されている。
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そして、本書後半は氏の読書日記が綴られている。
これがほんとうに秀逸!
絶対まねできない範囲と奥行きを有しているのだ。
平気に カニバリズムとかカストラートとか人間部品工場とか
という単語がぽんぽんでてくる。
もっといえば、性に関する変体趣味なんかもざらにでてくる。
それもこれも純粋な知的欲求からだ。
本人にその性癖がなく、好奇心によって扱っているから いいものの、
決してマスメディアで垂れ流せるような代物では ないものが多い。
多くたって数千部レベルのメディアだから扱える人間のコア、
そして数千部レベルだから埋もれていくものをうまく拾っているのである。
駅前書店の新刊平積みなんかでは満たせないそんな欲求が
ここにあることが良くわかるのである。
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「情報機関、死体、つげ義春」
「未確認生物、永田町、カニバリズム」
「古代神学、おなら、人体横断解剖」
「ヘア、日露戦争、寄生虫」
「これでいいのだ、人肉宴会、パロディ新聞」
「人間部品工場、悪食、猪八戒」
これは読書日記の小見出しである。
「脈絡がない」ということがこんなに面白いとは思わなかった。
なんだよ、これでいいのだ、人肉宴会って!?
と完全にあっちのペースにもっていかれてしまうのである。
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最後に読まないだろうけど、面白そうな紹介されていた本を。。
『夢を見た』ジョナサン・ボロフスキー著
著者本人の夢の内容をそのまんま載せただけの記録。
「集まっている人に写真を撮られている夢をみた。
突然私の体が宙に浮いて、部屋の中を飛びまわり始めた。
途中でドアの外に出ようとしたができなかった。
ずっと飛び続けてやっと私の母の横に降りたら、
母は、おまえヤルじゃない!と言った。」
荒唐無稽なところが面白い。
って。。。。そんな冷静に。。ヤルじゃない!って、おい。。
『猪八戒の大冒険』武田雅哉著
著者は、猪八戒から語りだしながら、
とめどなく脱線に次ぐ脱線をつづけて、あるときには、
中国社会のブタと便所の関係について語り、
あるときは、中国の妖怪怪異譚について語る。
あるときは摩利支天像の図像学に話が及び、
そこからインドのヴィシュヌ神像に話が伸びたりする。
「大喰らいでスケベで怠け者」という猪八戒の性格の各側面の分析から、
枝葉がどんどん伸びていき、著者の達者な筆に乗せられて
どんどん読んでいくうちに、いつのまにか中国文花の
深みにはまってしまうという本である。
タイトルみたら確実に手にとらないであろう。さすが眼力が違う。。
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関連書籍(読書狂、書籍狂におくる貴書、奇書の数々)
『ぼくが読んだ面
白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』
立花隆著
『ブックライフ自由自在』荒俣宏著
『トンデモ本の世界』と学会(編)
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2006/1/21