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このページは、管理人の読書備忘録を掲載しています。2007年からの記録。 |
| 2007年11月 | |
| あかね空 / 文春文庫 2001年 / 時代小説 | |
| 山本 一力 | |
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京から身一つで江戸に下った豆腐職人と家族の愛憎、絆を描いた。 |
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| 第126回直木賞受賞作。この人の作品は初めて読んだ。たまたま前の『暖簾』に似た ストーリー展開かと思ったが、『暖簾』が「商人」を描いているのに対し、こちらは 「家族」を主題にしている。 |
| 2007年11月(再読) | |
| 松本清張傑作短編コレクション(下)から『西郷札』/ 文春文庫 2004年/小説 | |
| 松本 清張 (編 宮部みゆき) | |
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西南戦争に際して、西郷隆盛率いる薩軍が軍費調達のために発行した不換紙幣が「西郷札」。
当時から信用力に乏しく、ほとんど流通せず、軍が無理やり戦地の商家などに押し付けたという。乱後、明治政府に
買い上げられるという、政府高官からの事前の情報で、九州へ西郷札の買占めに旅立つが・・・。 |
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この前読んだ『ルポ戦後縦断』のブラジルの話に似ていて、思いついて再読した。
西郷札の無補償の史実をもとに、この短編のなかに、人間の金欲、愛、嫉妬を描いた傑作かと思う。(松本清張の処女作) |
| 2007年11月 | |
| 駅前旅館/ 新潮文庫 S35年 / 小説 | |
| 井伏 鱒二 | |
| 昭和30年代、上野駅前の団体旅館の番頭の口述というかたちで、旅館客の珍騒動や、 番頭仲間達との交流をユーモアたっぷりに描く。 | |
| 古い本だが復刊されて新刊コーナーに並んでいた。当時の駅前旅館をとりまく風俗が面白い。 |
| 2007年10月 | |
| 暖 簾/ 新潮文庫 S35年 / 小説 | |
| 山崎 豊子 | |
| 丁稚奉公から苦労して、昆布屋「浪花屋」の暖簾を分け店を築いた父と、戦後の焼け野原から 店の復興を果たした大阪商人親子2代が、「のれん」に誇り持ち、商売をしていく様を描いた。 | |
| 転んでもタダで起きない抜け目の無さを持ちつつ、お客を大事にし、信用ある、確かな品質 の商品を薄利多売するという大阪商人の気概。「のれん」と商業モラルを大切にする 主人公親子が見たら、ちょうど今騒がれている三百年の歴史を持つというお菓子屋さんには 何と言うだろうか |
| 2007年10月 | |
| シェエラザード(上)(下)/ 講談社文庫2002年 / 小説 | |
| 浅田 次郎 | |
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昭和20年、シンガポールから金塊と民間人を載せて上海に向かった「弥勒丸」は台湾沖で敵の潜水艦の
攻撃を受け沈んだ。50年越しに、沈没船の引き揚げを計画する宋英明の目的は・・・。
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戦中、実際に起きた「阿波丸事件」を題材にしている。連合国の要請で捕虜や民間人への救援物資の
輸送にあたっていた阿波丸は、国際法上でその安全が保障されていたのにもかかわらず、昭和20年4月
台湾沖で米国潜水艦の攻撃にあい沈没、2044名の死者が出たという。 なぜ、金塊とともに、シンガポールの邦人を弥勒丸に乗せたのか。 |
| 2007年10月 | |
| レベル7/ 新潮文庫H2年 / ミステリー小説 | |
| 宮部 みゆき | |
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「レベル7まで行ってみる、戻れない?」謎の言葉を残して失踪した女子高生、そして女子高生を探す「ネバーランド」相談員、
記憶を失った男女と、元記者という謎の男が、彼らの記憶を取り戻しながら、追いかける事件、彼らを結びつけるのは十数年前の
ホテル火災。真犯人は?真実は?
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1982年に起きた横井英樹のホテルニュージャパン火災、それから私は知らなかったが1984年に
起きた精神病院・宇都宮病院で起きた患者へのリンチ致死事件に着想を得ている。 プロローグで登場する男2人のうち一人はすぐ登場するが、二人目は誰なのか、どういう役割を果たすのか どきどきしながら読み進めた。 |
| 2007年10月 | |
| 硫黄島に死す/ 新潮文庫S59年 / 小説 | |
| 城山 三郎 | |
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ロサンゼルス五輪、馬術の金メダリストである西中佐の硫黄島での戦死『硫黄島に死す』、特攻基地設営の隊長と少年兵のその後の人生を
対照的に描いた『基地はるかなり』その他、作家の戦争体験と関わる5作。
○硫黄島に死す ○基地はるかなり ○草原の敵 ○青春の記念の土地 ○軍艦旗はためく丘に ○着陸復航せよ ○断崖
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| 今年お亡くなりになった城山三郎さんの作品。「総会屋錦城」「官僚たちの夏」「男子の本懐」「落日燃ゆ」など、再読したい作品は多い。 まだ読んでいない作品も多いので、追悼の意を込めて、だんだんと読んでいきたい。 |
| 2007年10月 | |
| 親不孝長屋-人情時代小説傑作選 / 新潮文庫2007年 / 時代小説 | |
| 池波正太郎 平岩弓枝 松本清張 山本周五郎 宮部みゆき | |
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継母と継子のすれ違い「おっ母、すまねえ」、嫁ぎ遅れた長女と老いた父、荒れた妹、弟の行く末
「邪魔っけ」、老父の本性「左の腕」、大店の次男坊の二度目の勘当「釣忍」、病弱な娘のために
、年に一度、娘の誕生月であり、神がいなくなる月だけにはたらく盗み「神無月」
○池波正太郎 おっ母、すまねえ ○平岩 弓枝 邪魔っけ ○松本 清張 左の腕 ○山本周五郎 釣 忍 ○宮部みゆき 神無月
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| そうそうたる作家の短編傑作集。うるっときてしまう、名作揃い。 |
| 2007年9月 | |
| 潜入!ニッポン不思議島 / 宝島社文庫2007年 / 紀行? | |
| 諸島文化・民俗研究会 | |
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「ここは本当に日本なのか」という、独特の文化をもつ9つの離島、秘島を取材した。 ○沖縄県八重山諸島新城島 ○K島 ○鹿児島県奄美大島 ○東京都伊豆諸島青ヶ島 ○沖縄県宮古島大神島 ○三重県志摩諸島渡鹿野島 ○長崎県軍艦島 ○沖縄県大東諸島南大東島 ○沖縄県宮古諸島下地島
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| 2007年9月 | |
| トワイライト / 文春文庫2005年 / 小説 | |
| 重松 清 | |
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小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを開封するために、26年ぶりに母校で再開した同級生達。
夢と希望に満ちていたあの頃と、現実のギャップ〜リストラ、家庭不和、病・・・。人生の黄昏を生きる
彼らの幸せへの問いかけ(巻末から)
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| 2007年9月 | |
| ルポ戦後縦断−トップ屋は見た / 岩波現代文庫2007年 / ルポルタージュ | |
| 梶山 季之 | |
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週刊誌のトップ記事をスクープした「トップ屋」のルポルタージュ選。 S38年に161名の犠牲者を出した列車事故「鶴見事故」では、過密ダイヤと、そもそも独立採算の赤字国鉄に 対して運賃値上げはさせず、公費投入をしない一方、無駄な「政治線」を建設する政府を批判している。 社会の複雑化、組織の巨大化が生む自己の疎外感「蒸発人間」、激しい企業競争の狭間で活躍する産業スパイ、 奈良県榛原町にある私有財産を廃止して成功した集落「心境村」(共産主義者の集まりではない)(記事が書か れたのはS33年、今でも同じ形態であるのだろうか)。 ブラジル移民を、「日本は戦争に勝った」とデマを流布させ、紙くずになった日本紙幣や軍票を売りさばいた ユダヤ財閥。このデマが発端となって在留邦人の間で「勝ち組」「負け組」の血を血で洗うような殺傷事件が 続いたという-「ブラジル勝ち組を操った黒い魔の手」。 ○皇太子妃スクープの記 ○皇太子の恋 ○かくて鶴見事故は起こる−スポンサーなき企業の悲劇 ○赤線深く静かに潜航す−売春防止法施行 ○ストライキの果て−王子争議のもたらしたもの ○蒸発人間−家出人たちの心理と行動のナゾ ○産業スパイ ○白い共産村−下着も共有の桃源郷「心境村」 ○国有財産は誰のものか−3つの国有財産払い下げ問題 ○不思議な官庁・通産省−”行政指導”と貿易自由化 ○ブラジル勝ち組を操った黒い魔の手 ○彼らが成功する瞬間−関東大震災を生かした人々 ○財閥の葬儀委員たち ○丸ビル物語−サラリーマンの故郷 ○朴大統領下の第二のふるさと ○ヒロシマの五つの顔−死の影はまだ消えていない
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| 現代でも色あせないルポルタージュ。 |
| 2007年9月 | |
| 遠い幻影 / 文春文庫1998年 / 小説 | |
| 吉村 昭 | |
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人生の一瞬の揺らぎを捉えた短編集(帯から)。へき地の診療所の医師『梅の蕾』、服役中の脱走の
理由『ジングルベル』、失踪した娘を連れ戻す『父親の旅』、アルバイト学生の不倫調査『尾行』、認知
された子との遺産相続交渉『桜まつり』ほか。
○梅の蕾 ○青い星 ○ジングルベル ○アルバム ○光る藻 ○父親の旅 ○尾 行 ○夾竹桃 ○桜まつり ○クルージング ○眼 ○遠い幻影
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| 2007年9月 | |
| 眼の気流 / 新潮文庫S51年 / ミステリー小説 | |
| 松本 清張 | |
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愛人に裏切られた初老の男の怒り『眼の気流』、父の生い立ちを探る『暗線』、あまりに出来すぎた妻?『結婚式』
、殺したつもりの愛人は死んでいなかった『たづたづし』、二人の作家の没落『影』 ○眼の気流 ○暗 線 ○結婚式 ○たづたづし ○影
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| 2007年9月 | |
| 仮装集団 / 新潮文庫S50年 / 小説 | |
| 山崎 豊子 | |
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勤労者音楽同盟で、自身の音楽的野心を果たそうとする企画者流郷は、勤音が純粋な音楽鑑賞の目的から逸脱し、
人民党とつながっていく組織内部の実情に気づく。
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| 『大地の子』、『沈まぬ太陽』、『華麗なる一族』など、読み応えのある作者の作品は好きだ。本書は「特定のイデオロギーを持つ 集団を、それを持たない人間が牛耳ったらどんなドラマが生まれるだろうか」と着想し、描かれたという。流郷と人民党とつながる 勤音幹部、そして勤音つぶしのために音連を立ち上げた会社社長門林、その間をイデオロギーとは無関係に損得勘定だけで動き回る 音楽プロダクション経営者など、それぞれの立場で振る舞い人間像が面白い。 |
| 2007年9月 | |
| 行きずりの街 / 新潮文庫H6年 / ミステリー小説 | |
| 志水 辰夫 | |
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女生徒と結婚したことで都内名門校を追放された元教師が、十数年後に、学園の内部抗争と
それが引き起こした事件に迫る。1991年度「このミステリーがすごい!」第一位の作。
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| 2007年8月 | |
| 送り火 / 文春文庫2007年 / 小説 | |
| 重松 清 | |
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『街と暮らしが織りなす、幸せについての九つの短編集』〜横帯から〜 ○フジミ荘奇譚 ○ハードラック・ウーマン ○かげぜん ○漂流記 ○よーそろ ○シド・ヴィシャスから遠く離れて ○送り火 ○家路 ○もういくつ寝ると
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| 2007年7月 | |
| 出口のない海 / 講談社文庫2006年 / 小説 | |
| 横山 秀夫 | |
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海の特攻隊である人間魚雷「回天」に搭乗する若者達の葛藤を描いた戦争青春小説。
主人公は、元甲子園優勝投手でありながら、故障で大学野球を棒に振っていたが、
2段階変化球という魔球を完成させるために練習を続けていた。人間魚雷という
特攻機搭乗のため、野球での復活も、恋も断ち切られた若者の物語。
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| 「人間魚雷」なんと残酷な兵器である。涙。 |
| 2007年7月 | |
| 日輪の遺産 / 講談社文庫1997年 / 近代史ミステリー小説 | |
| 浅田 次郎 | |
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旧陸軍がマッカーサーから奪い敗戦間際に隠したとされる、時価200兆円の財宝にまつわる関係者の
人生と死の物語。
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| 2作目。長編だが、落ち目の不動産屋と冴えない慈善家の宝探し?と、財宝を隠した旧軍人の回想がテンポよく 進み、あっという間に読んでしまった。一番最後に学徒動員の少女達の死の真相が明らかに。 |
| 2007年6月 | |
| 地下鉄に乗って / 講談社文庫1999年 / 小説 | |
| 浅田 次郎 | |
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戦後、一代で企業グループを築いた偉大で非情な父が、ヤミ市で商いに励む様子や、
父に反発して自殺した兄の死の真相を、冴えない次男が、地下鉄に乗ってタイムスリップして
目の当たりにしていく。
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| 映画になった「鉄道員」など、有名な作家だが、初めて読んだ。次男の愛人は実は・・・という、 あっと驚く構成。またこの人の作品を読んでみようと思う。 |
| 2007年5月 | |
| 風の盆幻想 / 幻冬舎文庫2007年 /ミステリー小説 | |
| 内田 康夫 | |
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越中おわら節に関係した殺人事件を、浅見光彦と迷作家「内田康夫」が真相解明する。
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| 特に感想はなし。 |
| 2007年4月 | |
| 深追い / 新潮文庫2007年 /ミステリー小説 | |
| 横山 秀夫 | |
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短編ミステリー小説7編を収録。「三つ鐘警察署」に勤務する7人の男が遭遇した7つの事件。
交通事故で死亡した男の妻は、交通事故係の署員の同級生だった。その後の彼の行動は・・・「深追い」 海水浴場で溺れかけた少年を助けようとして死んだ大学生、その事故の真相は・・・「又聞き」 泥棒刑事親子の「引き継ぎ」と、引退した大物泥棒の「引き継ぎ」を描いた・・・「引き継ぎ」 財産分与で争う3人娘に怒り、父親は土地を売り、高層マンションの最上階で花を栽培鑑賞する隠居生活に 入った・・・「人ごと」ほか
○深追い |
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| この人の作品はどれも面白い、ハズレがない。 |
| 2007年4月 | |
| 弘前大学教授夫人殺人事件 / 新風舎文庫 /ノンフィクション | |
| 鎌田 慧 | |
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昭和24年に起きた殺人事件で逮捕、有罪とされた青年の冤罪事件を取材したルポルタージュ。
彼が刑期を終えた後、奇跡的に真犯人が名乗り出た。再審請求がされ、仙台高栽で無罪判決
が言い渡されたのは、昭和52年、冤罪が晴れるまで、実に28年の時を要した。
当時は警察が国家警察と自治体警察で二分されており、互いに反目していた。メンツを 保ちたい弘前市警の焦りが招いた事件。また、証拠のシャツの血痕は、鑑識過程で上塗り され、当時の法医学の権威であった東大教授の鑑定が有罪判決の決め手となっていた。 |
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| 治安が悪くなっていると感じられる昨今、捜査は強化しなければならないが、一方で、ゆきすぎた、強引な 捜査では、本作で取材された事件のように、罪の無い市民が濡れ衣を着せられる恐れも出てくる、難しい。 真犯人が名乗り出て、再審査で無罪になるという、異例の事件を取材している。 |
| 2007年4月 | |
| 堪忍箱 / 新潮文庫 /時代小説 | |
| 宮部 みゆき | |
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菓子問屋近江屋に伝わる、中を開けてはいけないという、「堪忍箱」をめぐる事件・・・『堪忍箱』。 捨て子迷い子、彼らを大切に育てる夫婦にはそれぞれ事情があった・・・『お墓の下まで』 人それぞれの、いろいろな、意外な面を描いた『謀りごと』 死期を知って、幼な馴染みとの約束を「破った」、やくざ者の人情『砂村新田』ほか |
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| 2007年3月 | |
| 歪んだ複写 / 新潮文庫 /ミステリー小説 | |
| 松本 清張 | |
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三つの殺人事件を通して、税務署の汚職を描いた社会派推理長編。 |
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| 本作が発表されたのはS35年。税務署員が特定の納税者から供応をうけ、税金に手 心を加えるという事件が、今でもなくならないのは悲しいことです。 |
| 2007年2月 | |
| あかんべえ(上)(下) / 新潮文庫 /時代ミステリー小説 | |
| 宮部 みゆき | |
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生死の境をさまよった少女、おりんはお化けが見えるようになってしまった。両親が新しく始めた料理屋「ふねや」
に居ついたお化けたちと一緒に、彼らに共通した過去の事件の真相にせまる。 |
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| 「火車」「理由」「模倣犯」など、宮部みゆきの現代ミステリーはいくつか読んでいるが、時代物を呼んだのは 初めてだった。やはり面白い。それにしても、2月は釣りがメインで本は読めなかった。 |
| 2007年2月 | |
| 竹光始末 / 新潮文庫 /時代小説 | |
| 藤沢 周平 | |
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妻子を連れた浪人は上意討ちを果たせれば仕官が叶う。相手は最初、武家勤めは向いていないと、逃げる様子で
あったが、浪人が持っているのが、小太刀であることがわかると・・・「竹光始末」 足軽長屋を、突然訪ねて居座った厚かましい浪人の本性は・・・「遠方より来る」
○竹光始末 |
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| 2007年1月 | |
| 真 相 / 双葉文庫2006年 /ミステリー小説 | |
| 横山 秀夫 | |
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短編ミステリー小説5編を収録。息子を殺した犯人が、事件から10年経って逮捕された。父親が聞いた
殺害時の真相とは・・・「真相」。県職員を辞して、村長選に出馬する若き候補者には、絶対勝たねばならない
理由があった・・・「18番ホール」。
○真相 |
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| 地元新聞社出身の作家でもあり、「半落ち」「動機」「陰の季節」を読んでいたが、「真相」も文庫化されたので購入。 これまで、どの作品も面白かったが、今回もやはり面白かった。どの作品も背景は暗い。 殺害された息子の「裏切り」、友人の死の際に禁じ得なかった「よろこび」、リストラ、前科など。 しかし、最後は、人と人とのつながりの中に、わずかに希望がみえ、救いとなっている。 |
| 2007年1月 | |
| 大学病院のウラは墓場〜医学部が患者を殺す〜 / 幻冬舎新書2006年 /医療 | |
| 久坂部 羊 | |
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○大学病院だから安心ではない ○大学病院の言い分 ○大学病院は人体実験をするところか ○必要悪「医局」を崩壊させたのは誰か ○先祖がえりした新臨床研修制度 ○産科医、小児科医につづき外科医もいなくなる ○大学病院の初期化が必要 |
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| 仕事で医師不足問題に多少関わっている都合、購入してみたが、本書によれば 以前の医局の調整機能に代わる、医師の自由の制限だという。難しいことかと思うが 国レベルでこういう検討も必要なのかもしれない。 |
| 2007年1月 | |
| 金より大事なものがある〜金融モラル崩壊〜 / 文春新書2006年 /経済 | |
| 東谷 暁 | |
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総裁就任後も村上ファンドへの出資を続け、1000万円以上の運用益を得ていた福井日銀総裁、
日本放送株をめぐるインサイダー取引容疑で逮捕された村上世彰氏、投資事業組合を使って
自社株売却益を還流させ、利益を架空計上する粉飾決算などの疑いで逮捕された、ライブドア社長堀江氏。
彼らに共通するのは、「法に違反していなければ何をしてもいい」「稼ぐが勝ち」「お金儲け、悪い
ことですか」という言動に見られる、モラルの低さである。 村上ファンドやライブドアの活躍?は、政府がこれまで進めてきた金融の規制緩和と無関係ではなく、 政府の規制緩和推進会議の座長を務めたのは規制緩和の「受益者」である、オリックス会長宮脇氏であった。 投機的な資本主義市場へと改革が進められるなか、われわれのモラル、規範意識が問われている。
○日銀・福井総裁の失敗 |
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就職活動をしている頃は、ちょうどITバブルであった。実業と虚業という区分があるならば、大方、
虚業に区分されるのでは、と、そういう企業とは距離を置いていたが、今回の事件で、その実体が
明らかになった。(当然、すべてが虚飾されているわけでなく、立派な会社もあると思うが) 李下に冠を正さずどころか、李下でかごを背負って李をもいでいた日銀総裁が辞任をしない、規制緩和 の恩恵をうける当事者が政策決定に関与している、貯蓄から投資へ、と国民をよりリスクの高い証券市場へと 導く政府、古風すぎるのかもしれないが、世の中がおかしな方向を向かっているとしか思えない。 |
| 2007年1月 | |
| 贄門島(上)(下) / 文春文庫2006年 /ミステリー小説 | |
| 内田 康夫 | |
| 探偵浅見光彦シリーズ。浅見が房総半島に浮かぶ「見瀬島」での殺人事件や失踪の謎に迫る。「見瀬島」が観光客を 寄せつけず、貝や海老の漁業だけで繁栄を続けている理由は意外なところにあった。 | |
| 北方領土を私物化した政治家を思い出す。外交には利権がつきものということか。 北朝鮮と日本の一島の、謎めいた交流が、フィクションながら面白い。 |
| 2007年1月 | |
| 邂逅の森 / 文春文庫2006年 /小説 | |
| 熊谷 達也 | |
| 大正、昭和初期にかけて、東北地方に生きる一人のマタギの人生を描いた作品。最後は、マタギを続けるか どうかを賭けて、山の神である巨熊と一人で対決する。 | |
| 直木賞、山本周五郎賞ダブル受賞作。「水垢離」、「女絶ち」など、マタギの信仰や文化を感じとることができる。 |