逆転裁判 蘇る逆転(2005)
CAPCOM(カプコン)
■一言紹介

 携帯ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」発の推理アドベンチャーが「ニンテンドーDS」に降臨。一見コミカルですが、実はしっかりした謎解きと痛快無比の展開が楽しめる本格派法廷アドベンチャーです。

■データ

・タイトル =逆転裁判 蘇る逆転
・メーカー =CAPCOM(カプコン)
・機種   =ニンテンドーDS
・ジャンル =アドベンチャー
・発売日  =2005年 9月15日
・プレイ時間=28時間45分

■バックグラウンド

 カプコンから2001年に「ゲームボーイアドバンス」用に発売された人気ゲーム「逆転裁判」をニンテンドーDS用に移植したゲームです。単純な移植ではなく、追加要素として新シナリオ「第5話 蘇る逆転」が追加され、それに伴いゲームタイトルも「逆転裁判 蘇る逆転」と変更されました。

■プロローグ

 主人公は新人弁護士「成歩堂 龍一(なるほどう・りゅういち)」、通称「なるほどくん」。彼が弁護を担当することになる依頼人は、誰もが絶体絶命の状況に陥っている人ばかりです。しかし龍一は、毎回ギリギリの状況に追い込まれながらも、常に依頼人の無実を信じて法廷で戦うのでした。

■登場キャラクター

 主要キャラだけピックアップします。ちなみにキャラの年齢・状況等は開始時点のものです。

◆成歩堂 龍一(なるほどう・りゅういち)(24)

 主人公の若手弁護士。


◆綾里 千尋(あやさと・ちひろ)(27)

 弁護士。龍一の師匠で法曹界で一目置かれる切れ者。


◆綾里 真宵(あやさと・まよい)(17)

 千尋の妹。あるきっかけで龍一の助手となる。「霊媒師」目指して修行中。


◆御剣 怜侍(みつるぎ・れいじ)(24)

 検事。若手ながら検事局始まって以来の天才として評価が高い。しかし、有罪判決を勝ち取るためなら手段を選ばない、とも噂される。

■ゲームシステム

<概要>

 弁護士が主人公の推理アドベンチャーゲームです。コミカルな要素も有りますが、クライマックスの裁判シーンでは、弁護士と検事が証拠を巡って、真相にたどり着くまでに激しい推理合戦を演じる等、しっかりした推理物となっています。


<ゲームの流れ>

 ゲームは章形式で、合計5つのエピソードを順番にプレイします。
 
 エピソードは大別して2つのパート、「探偵パート」と「法廷パート」から構成されます。

 「探偵パート」は普通のアドベンチャーで、「移動する」「話す」「調べる」等のコマンドを駆使して証言や物的証拠を集めます。全てのフラグを立て終わると自動的に法廷パートに移行します。

 「法廷パート」は、裁判所を舞台にした、関係者一堂が集まる、エピソードのクライマックスシーンです。ここでは弁護士と検事が、証拠や証人を武器に、被告人の有罪/無罪を巡って激しい戦いを展開します。

 検事は証拠や証人を次々と持ち出し、有罪判決を勝ち取ろうとします。プレイヤー/龍一はそれを防ぐため、手持ちの証拠と証人の証言内容を照合し、僅かな矛盾を見つけ出して検察側の主張を切り崩していきます。そして矛盾点を次々と指摘することで、裁判の流れを少しずつ自分の方に引き寄せ、最終的に依頼人の無実を証明し、さらに真犯人を見つけ出すのです。

■総合感想

 とにかく「推理物として」面白い!! 登場人物が変な格好をしたキャラクターが大半のため、プレイ前はとぼけた感じのコミカル要素メインの推理物だと想像していましたが、とんでもない誤解でした。

 何と言ってもゲームの最大のウリである「法廷パート」が、鳥肌が立つかと思うほどにに興奮させてくれました。というのも、プレイヤーの分身の成歩堂龍一でさえも裁判が始まった時点では事件の全貌は見切れていないため、裁判の方針は「何か一個でも証言の矛盾を見つけ、なんとかいきなり有罪にならないようにしよう」という、その場しのぎの行き当りばったりで進めていかざるを得ません。そのため、証人から爆弾発言が飛び出したり予想もしない証拠が出てきたりする度に、「もう駄目だ」と観念せざるを得ないような状況が延々と続きます。

 しかし、龍一が証言の矛盾を暴いたり、なんでもない証拠から新しい事実を引き出したりするうちに、検事・裁判官はおろか龍一自身(つまりプレイヤー)すら驚愕のあまり絶句してしまうような真相が次々と明らかになり、裁判の様相は二転三転するのですから、もうたまりません。まさしく「逆転裁判」なのです。あまりにもダイナミックな展開に、事件の真相を知りたくて、この架空の裁判にのめりこんでしまうこと請け合いです。

 しかも、最後の最後、「有罪の証拠は無いだろう!」と勝ち誇る真犯人に対し、気合を込めて言い逃れの出来ない圧倒的な証拠を叩きつけ、奇跡の大逆転勝利を掴み取るのですから、法廷物のお約束とはいえ、その快感たるや凄まじいものが有ります。犯人が証拠の前に叩き潰されて崩れ落ちるシーンの爽快さはもう言葉に出来ません。

 キャラ名が「成歩堂」だの「糸鋸(いとのこぎり)」だの変な名前が多いですし、キャラクターも見た目や口調などがかなり特徴がつけられており、正直真面目なゲームには見えないのですが、エピソードの内容自体はやたらと重く、実はかなりシリアスなゲームで、推理物としても法廷物としても十分に堪能できました。

■まとめ

●評価=(10点評価で)10点。大満足。

 快作の一言。法廷パートの面白さはいくら言葉を尽くしても言い表せそうに有りません。裁判の途中で「もう負けだ!」と絶望しそうになったとき、横から奇跡的な乱入が有ってなんとか命脈を繋ぐ、等、真面目な裁判ではありえない展開に「おいおい」と思ったりもしますが、そういう点も含めて全く先が読めない波乱万丈・疾風怒濤な展開にプレイしていてすっかり引き込まれてしまいました。

 そして何より、相手に矛盾点を指摘する「異議あり!!」の時の台詞と音楽のカッコよさ! もうたまりません。

 推理物好きのゲーマーならば絶対遊ぶべき傑作です。逆転、逆転、また逆転! の展開を楽しんでください。


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