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白鳥大橋の見える家(計画) 〜アトリエ たく〜
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白鳥大橋の見える家 |
2004年8月、室蘭に竣工した住宅です。 延床面積21.5坪の床面積としては小さな家ですが 気持ちは伸びやかな家です。 今回のホームページ上の「Works」ではこの 「白鳥大橋の見える家」の 計画〜現場〜竣工 を紹介させていただきます。 |
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設計主旨 |
「白い家が欲しい」 「土間がある家が欲しい」 「白鳥大橋の見える家が欲しい」 「白鳥大橋のように基礎はしっかりと、でも軽やかに・・・」 「工事予算は1,000万円で・・・」 そんな要望から設計をスタートした住宅です。 朝、東の山から溢れんばかりの日が土間吹抜空間に降り注ぎ、家全体に光が拡散してこの家の一日は始ります。日中にかけて光が増幅し、夕方、日に赤く染まりこの家の一日が終わります。そんな一日の光の移り変わりが手に取るように感じられる家です。 延床面積21.5坪という面積を数字で表わした時、その数字からの印象は決して大きな家にはなりません。しかし、光を空間に取込み、その取込んだ光の粒子が白い壁に反射しながら微振動し、空気を奏で、その空間が光によって内側から膨らんで大きくなっていくような、そんなほのぼのとした拡がりをもたせたいと考えました。ここでは決して緊張感ある性格の光ではなく、「住まい」として心地良い光、床面積は小さくても気持ちは無限大に拡がって行けるような、そんな性格の光を意識しました。 そして住空間には不可欠な通り抜ける風への意識。床を滑るように、その日のその季節の風がその風の匂いを残しつつ、対角に設けられた窓を潔く通り抜ける風。その時の体感。そんな風の通り抜けを強く意識して開口部を決定しています。それは平面的な対角の意識のみならず立体的対角に設ける開口部への意識。たとえば最上部のロフトに設けた西側開口部や階段踊場に設けた東側開口部、これらの窓は風が家の中を立体的に通り抜けるための装置として設けた開口部です。 加えて、見たい風景の選択と取込み。見たい風景、「朝日」「夕日」「山」「空」「星」「白鳥大橋」時に「雨」「雪」「風」。 「朝日」を取込むため、東の「山」を取込むために設けた吹抜上部の大きな窓。階段踊場に設けた縦長の窓は、土間と寝室の段差を利用した「屋内の縁側」から見上げると、その季節の空に高くジャンプしたかのように空を切取り屋内に取込んでいます。2階西に設けた窓は西に拡がる丘とそこに沈む夕日を取込みます。そしてロフトに設けた窓は、室蘭の風景である真白な「白鳥大橋」を、そしてその彼方に拡がる山々を壮大に取込みます。 「光」と「風」と「風景」を取込んだ空間。 限られた予算の限られた空間だからこそ、その「場」に応じた天井高を吟味し、その「場」の用途と気積から「光」と「風」と「風景」を取込む開口部を選択しました。その試行錯誤。天井高5,490の土間吹抜、天井高2,137の客間(和室)、天井高2,212の寝室、天井高1,900のトイレ、それらの部屋の床下380の収納、天井高2,640のリビング・ダイニング、天井高2,300のキッチン、天井高1,200のロフト等。 その選択された窓の一つ、ロフト空間の窓から今日も「白鳥大橋」を望む。「無」になる空間。時々、日常をリセットするために。 クライアント(御主人)はこの土地で生まれ育ちました。当時、御主人のお父様がお勤めの会社の社宅がこの土地にあり、その後売却され宅地造成されました。また、クライアント(御主人)は土木関係のお仕事をされており、「橋」が大好きと言う事でした。中でも自分の生まれ故郷「室蘭」の「白鳥大橋」が大のお気に入りで、「自分が生まれ育った思い入れのあるこの土地から自分の大好きな「白鳥大橋」の見える家を・・・」設計当初からその想いは伝わっていました。しかし、この土地に立ってみるとそう容易く「白鳥大橋」が見える土地ではない事が理解できます。それでも、「どんな形であれ、白鳥大橋が放つ光だけでもいいので・・・」そんな遣り取りから生まれた家です。ところが竣工してみると、御主人の要望であった空間が奥様のお気に入りの空間にもなっています。奥様はグラフィックデザインのお仕事を主に自宅でされていますが、仕事の合間にロフトに上りそこに座っていると「気持ちがリセットされ、創作活動に励める」と好評です。一見、無駄に見える意味のない天井高1,200の小さな空間ですがクライアント御夫妻にとっては掛替えの無い空間となっています。 玄関であり吹抜空間でもある「土間」は御主人のホビールーム(釣り、スノーボード、ラジコンetc)でもあります。そのために頑丈なコンクリートの机を作っています。ここは「土足」か「非土足」か、曖昧な間です。その時の状況に応じて対応できれば、泥だらけのまま浴室へ直行!という事も可能と考えています。そして、この土間空間から高さ380ミリ上がった各部屋の床下はそのほとんどが床下収納となり土間との立上がりから出し入れ出来るように工夫されています。 「工事予算(工務店さんとの工事請負契約金額)は¥1,000万で・・・」と当初、要望がありました。しかし所謂ローコスト住宅を目標としたわけではなく、設計から着工そして竣工までの過程でその想いは、クライアントと施工者そして設計者の三者が、自分の出来うるギリギリ限界の接点を手探りで探し当てる作業に繋がりました。結局クライアントにも頑張っていただき¥1,211万円で落ち着きました。 塗装関係はスチールの塗装以外はクライアントと友人そして設計者でやりました。犬走りの砂利は、大きめな物でないと建築とのバランスが取れなくなり貧相なものになってしまうと考え、しかし安価な物でなければならず、白老の砕石場から泥だらけの石を購入し、塗装工事同様、皆で「亀の子たわし」片手に一つ一つ手洗いし炎天下の中敷き詰めた、想いはダイヤモンド級の石です。 クライアントと施工者、設計者のみならずクライアントの御両親、友人の協力を得て、やっと出来上った皆の想いの「結晶」のような家です。 |
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敷地 |
2003年11月に始めて敷地を見に室蘭へ。 その9ケ月後に竣工します。 |
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スケッチ |
最初に描いたスケッチです。 最初はこのようなラフなスケッチから計画を 始めます。 |
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模型 |
模型を作る事によってとても分かりやすくなります。 又、模型を作る事によって考えが更に発展します。 模型は建築を設計していく過程で必需品です。 |
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