| 映画『トロイ』端折られ場面集! |
|
映画感想を書くに当たってネット上をさまよっていた不肖わたくし、『トロイ』の脚本(日本語訳)を読む僥倖に恵まれたのでご ざいます!それを読むと、…どうも、脚本の段階ではオデュッセウスはもっと出番があったようですよ、お嬢さん方…。しかも、どの出番もきらりと光る名シー ンなのに!!(どうしてここをカットしたんだ、ピーターゼン)これはあまりにももったいない!! …ということで、以下、脚本にはあったけど映画では端折られてしまったオデュッセウスの出番をノーカットで! ●幻の真の初登場シーン。 IN ミュケーナイ
ヘレネー出奔を知り、激怒したメネラオスがアガメムノンに兵を出すよう頼み込んだ後、ネストールと相談するアガメムノン。 「弟の妻は愚かだが、初めて役に立ってくれたな」 「しかし、トロイを攻めるのは大事、どうしてもアキレスの助力が必要です」 「あいつがわしの言うことなど聞くものか」 「説得できるのはただ一人…」 といった、会話の次のシーンに本当は入るはずだった場面です。>>詳細はこちら ●パリスとメネラオスの一騎打ちシーン。 ●戦闘終了後のアガメムノンのテント。 ヘクトールの指揮と、トロイアの弓兵のせいで大打撃を受
け、おまけにメネラオスまで失ってしまい、大敗北を喫した直後のギリシア陣営内です。
テント内をうろうろと不機嫌に歩き回るアガメムノン、真面目な顔で地図を覗き込むネストール…の隣で、オデュッセウスはこんなことしてました。 『オデュッセウスは2本の柱の間に吊ったハンモックに 横になって、オリーブを食べている。ときどき種を吐き出しながら』 ●翌日、アキレウスを説得に行くオデュッセウス。 昨日の反省会で言葉巧みにアキレウスの戦線復帰をアガメム
ノンに促し、とうとう言いくるめて許可を取り付けたオデュッセウス、そんなこととは露知らずブリセイスとウフーン★な夜を過ごし、すっかり機嫌のいいアキ
レウスの元へ朝もはよからたずねていきます。>>詳細はこちら
●ヘクトールの死。この後、 アキ「俺は今まで誰かを恋しいと思ったことはなかった。自分以外の誰かを必要とするのは弱さだと思っていた」 オデ「我々は皆、誰かが必要なのさ。ちょうど今、ギリシアがきみを必要としているように」 アキ「ギリシアは俺が生まれる前からちゃんとあったし、俺が死んだ後も変わらないだろうさ」 オデ「国土の話じゃない。山や谷が我々を気にするものか。ギリシア人にきみが必要なんだ。昨日の虐殺を見るべきだったな」 …と続きます。 「ギリシア兵のために残ってくれ」と頼む直前にはこんな会話があったのです。 アキレウスに破れ、彼の戦車に引きずられてミュルミドーン
陣営内まで運び込まれるヘクトール(の死体)。その出来事に対するオデュッセウスの反応です。
『アキレスが戦車を陣営内に乗り入れると兵たち がヘクトルの遺体を見ようと取り囲む。が、アキレスは誰にも目を向けない。彼はロープを解いた手で、砂の上をヘクトルの遺体を曳いて行く。 オデュッセウスは兵士に囲まれて立っており、何人かがトロイの王 子の死を見て笑う。 「やつもこうなっちゃ、カタナシだな」 オデュッセウスは振り返ると、その兵士を睨みつける。兵士は慌て て口を閉じ、オデュッセウスは歩き去る。』 ●木馬建築中。 映画ではアガメムノンの台詞だった「羊の群れに狼を招き入
れる作戦」云々は、もともとはアキレウスの台詞でした。>>詳細はこちら
…しかし、このシーンを省いたら、アキレウスがトロイアは落ちない、と思ったからこそブリセイスをプリアモスと行かせた、とい う真意や、主義に反して彼が木馬に潜んだ理由が、分かりにくくなるんじゃないのか??素人には監督の考えはよう分からん…。 全体的に見ると、オデュッセウスの毒のある部分が見事にそぎ落とされてますね〜!ストレートに善人なんじゃなく、ややひねくれ気味、計算高くて嫌になる ほど頭が切れ、かといって人情の分からん男でもなく、意外と部下思いだったり、と、脚本本来のオデュッセウスはこの絶妙なバランスがたまらなく魅力的だっ たんですが。まあいいか、ショーンが愛笑顔振り撒いてたしな。 ちなみに、脚本では最初と最後の語りはなかったようです。最初テッサリアの野ざらしの兵士の死体から始まり、最後トロイアから逃れたアンドロマケーたち の一団の中、トロイアを振り向いたブリセイスが、アキレウスの火葬の煙を目にするところで終わってたみたい。 |