アクアリウム・エッセイ

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これは強化合宿に出さずに120cm水槽の方で育てたホゾバミズゼニゴケ。なんと、こちらのほうが見事なドーム状に成長した。非常に密度も高くなり、草体もしっかりして、大振りになっている。以前、チャームの自然光で育てたホソバミズゼニゴケの塊を分けてもらい、うちの水槽で育てたことがあるが、そのときの状態によく似ている。はっきり言って、これほどうまく育ったのは初めて。
だいたい、最初は大きくてしっかりしている葉のものを購入してくるのだが、うちの水槽で育てているうちに、だんだん細くなり、密度が疎になっていくのが常だった。
それでも、この水草は強く、量だけはどんどんと増えていくのだが。
これならば、合宿水槽よりも、本家の方が状態が良さそうなので、こちらにみんな引き上げることにした。ただ、どうもリシアネットは金属の色が目立って仕方ないので(完全に隠れるまでには時間がかかる)、緑色のナイロンネットに包み、小石を重しにして、セットし直すことにした。アクアショップでもそれ専用の緑色のナイロンネットが売っているのだが、その10倍ほどの量があり、値段は1/3ぐらいのが、東急ハンズで手に入る。それを使う予定。
水草をやる人はみんなそうだと思うけど、やはりその醍醐味は、「育成」することにある。すでに完成されたレイアウトをそのまま購入する、あるいは、きれいにドーム状にふくらんだモス流木、ホソバミズゼニゴケの塊を購入し、水槽の中に置くのではなく、一片の小さな塊から、見事なドームに育てていくところがおもしろい。しかも完璧なマニュアル通りに決められた手順を踏むのではなく、ぼくのように、一か八かの賭のようなやりかたで育成するのは、結果が見えないだけに、スリルがある。
本当は、ちゃんと育成法を勉強し、まめに水質を調べ、頻繁に手入れをするのが正攻法なのだし、成功の確率もぐんと高くなるのだろうが、生来の無精な性格のため、いまだに、5分の確率で失敗を繰り返している。性懲りもなく、というのはこういう人間に言うのだろう。
それでも7年も水草レイアウトを続けてこられたのは、本当に水草が好きなんでしょうね。ぜんぜんスキルが上がっているわけでもないし。っていうか、以前の方が思い通りのレイアウトを作れる確率が高かった。最近は不調だ。でも楽しい。やめようと思ったことは一度もない。
こんな感じにそだったホソバミズゼニゴケを見ていると、胸が高鳴る。女性の素肌を見たときと同じ感覚ですね。


今回久しぶりにバックスクリーンを使用。
以前は使うのが当たり前なのだと思ってずっと黒いスクリーンを貼っていたのだが、この水槽は120cmの横に対して奥行きが40cmしかなく、どうしても深みのない水景になってしまうので、水槽の裏側を透かして見せることで立体感を作るため、ここ数年何も貼っていなかった。
ところが、先日高島平にあるフィシュアイランドに行ったら、バックスクリーンが使われていたのだが、ぼくは完全に錯覚して、それが水槽の奥に積まれた岩だと思ってしまったのだ。昔流行ったでこぼこのある立体のバックスクリーン。印象としては苔生した岩の感じ。
そして最大の特徴は、水槽の背面に貼り付けるのではなく、水槽から15cmほど後ろにある壁に貼り付けてあった点。
これって知られているテクだったのだろうか?
そのために、完全に水槽の奥行きが15cm深く見えるのだ。目の錯覚なのだけれど。水槽内のモスが活着した流木と違和感がなかったため、完全に騙された。
これが奥行きの小さな水槽の解決策だ!とひらめいて、何軒もアクアショップのぞいて、その立体バックスクリーンを探したが、どこでも無いと言われた。どうも製造中止しているらしい。
苦肉の策として、写真だけれど、うまく騙せそうな岩のバックスクリーンを買ってみた。60cm用で450円。それを二枚。
これを水槽の後ろ、10cmほど離れた壁に貼った。どうだろう?
しかし、灰色の岩は、モス流木とすこし違和感がある。
そこで、さらに考えた。こうなれば、水中写真をプリントして、後ろに貼ってしまえば良いんじゃないか?
あくまでも水槽写真でなく、水中写真。アクアジャーナルで見るような、アマゾンの水中写真。流木がたくさん横たわり、小さな枝状の木なんかが沈んでいるやつ。で、遥か奥、水景の背面が水の濁りによってぼんやりと見えなくなっていくような奥行きが数十mありそうな写真。
アクアジャーナルをスキャニングするというのも考えた。しかし、いかにせん、元の画像が小さい。
なので、ネットで1時間ぐらい水中写真で検索していい画像を探したのだが、99%が海のもので、いい感じの川の水中写真はみつからなかった。次に考えたのが、淡水水槽がある水族館で、自然の景観を再現している巨大水槽の写真を撮って使うというもの。
近くなら埼玉水族館か井の頭公園の水族館。これをデジカメで1600×1200で撮影。プリンターの限界のA4に印刷して、それをさらにショップに持ち込んで拡大カラーコピー。それを、水槽の後ろ10cm奥の壁に貼る。
現在思案中。
 これがホソバミズゼニゴケの強化合宿水槽。
とにかく光量を稼ぐため、アルミホイルで囲んでいる。ほいる蒸しみたい。
蛍光灯は23Wだが、水草と距離が非常に近いため、メイン水槽よりはかなり強い光を当てることが出来る。
濾過は底面式だが、念のため活性炭を放り込んである。
CO2は手前に見えるリキッドタイプ。pHをどうのこうのという説明を見た記憶があるが、一応水草は気泡をつけている。
あと、消灯後3時間ほどエアレーション。寝室にあるため、夜はぶくぶく音がうるさくて眠れないため止めている。
あと「水物語」の「水草と魚を育てる」っていう栄養剤、というかビタミン剤みたいなのとアマノのカリウムを添加。
たまに同じ「水物語」のバクテリアも入れている。なんといっても、600円位という安さで選んだ。
立ち上げて3日後に真っ白に白濁したが、これは好気バクテリアがまだ繁殖してないのだろうと思い、その日からエアレーションを開始。
その3日後ぐらいにクリアになった。
いまのところコケは全く見えない。
底床の砂利の隙間にはびっしりと気泡が見える。これはバクテリアの呼吸によるものだろうか。








 合宿半月ぐらいで、徐々にホソバミズゼニゴケの草体がしっかりしてきた。前は枝分かれしなくて、細い草体がまっすぐ伸びていたのだが、高光量によって盛んに枝分かれするようになった。
また草体自体も幅広になってきた。
でもまだボリューム感に欠ける。
綺麗なドーム状に膨らむまでは時間がかかりそう。
チャームでは屋外のバックヤード水槽や、店内でも自然光が入る水槽では、びっしりと密に葉を付けたホソバミズゼニゴケのドームが見られたが、あれは大変なことだ。
おそらくホソバミズゼニゴケを購入した人も、じつはあんなに綺麗なドームを作る水草だと言うことをみんな知らないんではないだろうか?
ぼくだってそれを見ていなければ、こんなもんだろう、って納得していたかもしれない。実際、フィールドで見るホソバミズゼニゴケは日陰とかでよく見るため、貧弱な草体が多い。密度の濃いドームはある意味不自然なのだ。でも、息をのむほど美しい...
モスやリシアのように成長が早くないので、ほんとう育てるのが大変。忍耐力が試される水草だ。


 土曜日の午後から夜までかけて水槽のレイアウト変更。はっきりいって疲れました。
今回も6ヶ月の命だった。ここのところ2回連続ぐらいでモスがうまく育たない。
今回も新芽をどんどん出して膨らんでは行くのだが、色が茶色っぽく変色していってしまった。枯れているわけではなく、その状態でもどんどん先端に白い新芽を付けるのだが、色は悪くなっていくばかり。富栄養だとオレンジ色の髭根を出して枯れたように見えると聞いたけど、それとも違い、草体全体が黄ばんでしまった。
よく高光量で黄ばんでくることもあるけれど、それとも違う気がする。
とにかく、仕方がないので、思い切ってレイアウト変更。
やはり吊り下げタイプのスタンドだと作業が楽。はじめ、スタンドの高さ180cmは高すぎるのでは?と思っていたけれど、流木の出し入れや、バケツで水を注ぐ作業には、このぐらい照明を上げていたほうが楽なことが判明。150cmにしなくて良かった。
今回の作業の中心はモスの張り替え。前回のは全て取り除き、ティアラで購入したものを(状態良好)貼り付ける。手でちぎると切り口が荒れそうな気がしたので、ハサミで2cmぐらいに切って、一枚一枚貼り付けていく。重ならないように、隙間がないように、時間が掛かるので、常に霧吹きで水を掛けながら。ほんとうに気の滅入る作業で、最後は吐き気がしてきた。これでもうまく行かない時もあるのだが...
あと、やはり光量を確保するためにササバモとかを大幅に間引いた。
あと素焼きの鉢ごとルトウィジアの場所を移動。一箇所に集めた。根ぐされして浮いてしまっているものもあった。アクアソイルだから万能というわけでもないらしい。
今後の予定は、水槽右1/3ぐらまでヘアーグラスを密植。さっきティアラで買ってきた。
あと、水槽左1/3はホソバミズゼニゴケで丘を作りたい。別の小型水槽にいま強化合宿中のものもあるので、草体がしっかりとしてきたらとりかかる。
あとルトウィジアの足下にはモス・SPの丘を作りたい。これはチャームで買うしかないでしょう。中ぐらいの大きさ(500円玉×2.5)で、2000円ぐらいだったか?それを二つほど。これって、水槽で増やして切り分けて使うということがなかなかできない。増えるとはいうのだけれど、見た感じあまり変化がないので。
それから、中央の底床剥き出しの部分にはアマノのサラワクサンドを敷こうかとも考えている。びっしり下草を植えてしまうのが良いのか、剥き出しの部分を作るのが自然に近いのか、考え中。
 ルトウィジアとササバモの共演。
綺麗ですね。いつまで見ていても見飽きない。
水草というのは単体で美しいものもあるし、こうやって群落を作ると何故だか心に強く訴えかけてくるものもある。
前にも書いたけれど、美しい水草の群落は、レイアウトの概念など全く必要としない。黄金比だろうがなんだろうが、美しい水草は、それが繁っているだけで、何十分も見続けて飽きない魅力を持っている。
って、不精者の言い訳かもしれないけど、ぼくはとにかく、みっちりと膨らんだモスや、ドームのように成長したホソバミズゼニゴケがあれば、それで充分なわけです。あとオーバーハングして陰をつくるルトウィジア。
ろくに水の性質も知らないし、構図と言うことも大して考えずに水草やっていますが、それでもめちゃ楽しいです。
きっと、同じような人もいると思うのだけれど。


先週の日曜日に一気に作業して、照明を吊り下げ式に改造。結果から先に言えば20W×4の120cm照明が13500円。自作吊り下げスタンドが7000円。本当はスタンドは3000円〜4000円であげる予定だったのだが、後に説明するが、補強を入れたのと、予定していなかった60cm用の照明も吊り下げ式にしたのでそれに3000円ほどかかってしまたのだ。でも、最初に手前側を120cm照明吊り下げにしたら、後ろ側の60cm照明×2がリフトアップしてあったのがすごく野暮ったく見えて、慌てて月曜日に材料を追加購入してこちらも吊り下げ式に改造してしまった。一気に2万円を水槽に使ったのなんて何年かぶりだったが、その出費に見合う結果は得られた。見た目にすごくすっきりしたし、水換えなどの作業が非常に楽に出来るようになった。
インテリア性を考えて、材料は高級感のあるものばかり使ったので、へたなメーカー製品よりも見栄えがする。
それでも既製品を買うよりも1/3ぐらいの値段で仕上がったとおもう。
このエッセイは大体300名ぐらいの読者の方がいらっしゃるが、そのみなさん方にお勧めします。本当、やってみる価値はあるとおもう。60cm水槽なら3000円台で吊り下げ式に改造できるから。
では、以下、詳細の説明。

買った材料はほとんど「ドイト」でそろえた。
 ●ステンレスパイプ 径25mm 180cm×2本 90cm×2本 (このうちの一本を40+40+10にカット。カット代は100円)
              径19mm  120cm×1本

 ● L字ジョイント×2 T字ジョイント×2

 ● 径1mmのワイヤーロープ 90cm×4 (端がループ状に加工済み)    

 ● ボルト、ナット、クロムメッキの金具、フック他。

制作手順

180cmのステンパイプにL字ジョイントで40cmにカットしたステンパイプを接続。ジョイントには締めネジが付いているので、六角レンチでしっかりと締める。これではずれない。これを二本作り、さらにその二本の中程をT字ジョイントと90cmのステンパイプを使い連結補強。H字状に組み上げる。これを水槽の裏側、水槽を置いているチェストと壁の間に置いた。うまい具合にこの隙間がほぼステンパイプの径と一致しているので、紙を噛ませただけで、固定される。一般的には、金具を使ってスタンドに固定するほうが安心だろう。

 
 この画像でだいたいわかると思う。
唯一安い部品を使ってしまって後悔しているのがパイプキャップ。しろいプラスチック製だが安っぽい。2個で100円ぐらいだったか。近い内、これもステンレス製に交換する予定。それだと1個500円以上するのだ。

画像からも分かると思うが、手前の120cm照明と、奥の60cm照明×2では吊り下げ方が違う。
120cm照明は、うまい具合に照明上部に放熱スリットが開いていたので、そこにS字フックを掛け、ワイヤーで吊している。

60cm照明はそうはいかない。
まず、径19mmの120cmステンパイプをワイヤーで吊す。
そこにフックで照明2個を引っかけているのだが、照明にドリルで穴を開けるのはやだったので(面倒くさい)、U字に金具を曲げて、それで両端を吊っている。ステンパイプと金具で2000円ぐらいかかったが、これなら、なにも120cm照明を買わなくても、今まで使っていた60cm照明4個でも吊り下げ式に改造できたわけだ。作ってから気付いた。13500円がもったいない...だが、手前側に120cm照明を吊すことで、すっきりとした印象になるので、それはそれで良かったかな、と自分で自分を納得させている。





 これが一番苦心した、ワイヤーの長さ調節。これによって、照明の高さを変えるのだが、簡単にできないようでは、いちいち照明の高さを変えるのが面倒くさく感じるようになってしまう。気楽に出来るからこそ、すっと照明を上げて、水の中に手をいれようという気持ちになるのだ。

既製品の調節器も売ってはいるのだが、高い(3000円ぐらい)し、どれも加工済みのワイヤーでは使えない商品だった。なので、これも自作にしたが、仕組みは簡単。穴の開いた金具にワイヤーを通し、その一部分をボルトとナットで締める。工具を使うのは面倒くさいので、ボルトの頭は握りの大きなプラスチック製のものを選んだ。
使ってみたが、きわめて快調。4箇所のうち、一箇所だけなぜか引っかかるが、コツがあるので、覚えれば自由に照明を上げ下げできる。
とにかく、チェーンじゃ安っぽく見えるのでワイヤーにしたかったのだ。断然見栄えが違う。メーカー品はチェーンが多いのだが、それは高さ調整が楽だからだろう。アマノ製はカタログの写真を見るとワイヤーを使っているようだ。やっぱりこだわっているのだろう。 
あと、ワイヤーは表面がでこぼこしていて適度な摩擦係数なので、ステンパイプの表面を滑ったりしないのが良い。これが、真鍮製のリングか何かだったら、簡単に滑って困っただろう。


 これが、120cm照明の放熱スリット。うまい具合にS字金具が引っかかる。1個だと加重が掛かりすぎて不安だったので2個使っている。また、2点で引っかけることによってバランスも安定している。
ただ、なんだかこの照明、モーターが焼けるような匂いがするのだ。初期不良なのかいまいち判断が付かない。コトブキさんに問い合わせてみようかと考えている。


















 
 これは補強部分。
始めは付けるつもり無かったのだが、これを付けたことで、ぐっと安定感が増した。ステンパイプとT字ジョイント2個で1000円以上かかったが、安心料といったところか。
画像で見てもわかると思うが、水槽を置いてあるチェストと壁の間はほんの僅かの隙間。ここにパイプを差し込んである。微妙に隙間が空くので、そこに段ボールを噛ませてがっちり固定している。
完全に固定したいなら、金具を買ってきて、チェストにネジ止めしてしまえばいいのだろうが、その必要は感じていない。











 結構苦心したのが、この部分。
60cm照明をステンパイプに固定している部分だが、実は60cm照明二個を並べ、その間に吊り下げフックが挟まっているので、全長が120cmを微かに越えてしまうのだ。なので、ただフックを掛けただけだと、すぐに外れてしまうので、きっちり固定するために、締め付け金具を使った。これでステンパイプをぎゅっと締め、そこからリング、文房具でよく使うクリップ、それから照明を引っかける金具、と繋いである。これはほんと、かなり苦心してた。いろんな案を考えて、その場で材料を購入したので、結局使わなかったものも出た。もったいない...


まあ、でもほぼ大成功でしょう。
水槽の上が何も無くなると、こんなにも空間が拡がって見えるのか。120cm水槽が、実際よりもぐっと大きく見える。それに、レイアウトのやり方も幅が拡がるし、完全なオープンアクア状態になったから。やりたいことはいろいろある。