Star Light In The Window 〜香港〜

香港では、これでもかというくらい毎日歩き回っていた。学生の時とはちょっと違った短い休日、僕は混沌とした香港の街の熱気を感じていた。

香港という街は、超高層ビルと人ごみと看板で溢れかえっている。そしてそれを象徴するように、色んなものをごちゃまぜにしたようなアジア臭が漂っている。シンガポールのように整然としたオフィス街があり、バンコクのように雑多で、ロンドンのように2階建てバスが走っている。そうかと思えば、ペナンのようなビーチもある。僕にとって香港は、今まで訪れた街を複雑に組み合わせたような不思議な場所だった。

マカオの街でも、僕はひたすら歩いてみた。セントポール寺院には沢山の観光客がいたが、100メートルも道を外れると、そこには日常的なマカオの光景があった。ガレージで散髪をしている親子。路地裏で薄っぺらいビーフジャーキーのようなものを売っている店。頭に日傘を装着して歩いている男性(かなりマヌケだった)。そんな街並みを歩いた。

香港のホテルに戻ってシャワーを浴びて、ビクトリアピークに行ってみた。いつものMZ-3にリバーサルフィルム、三脚とレリーズも持参している。香港の100万ドルの夜景というものをぜひ写真に撮ってみたかった。旅先ではいつも気軽に、気に入ったものをスナップ写真として撮っていることが多いのだが、たまにはこんなのもいいんじゃないかと思う。観光客が沢山いて写真を撮るのも一苦労だったけど、結果を見るとなかなか満足がいく。

3日目、僕は人ごみにうんざりし、ビーチに行ってみることにした。香港のビーチというのはあまり想像できなかったが、香港島の裏側というのはなかなか素敵なビーチもある。きっと、夏の盛りには香港人でもっともっと賑わうのだろう。泳ぎたかったけど、さすがに一人では荷物が心配のため、日光浴だけでガマンする…。

香港で最も印象に残ったもの。それはスターフェリーではないかと思う。朝、昼、夜と何回か乗船したが、いつでもその船窓からの眺めは素晴らしい。ごちゃごちゃした香港という街にそんなに愛着を感じたわけでもないけれど、あのきれいな空港とスターフェリーだけは日本に持って帰れたらなと思った。