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小敷地と窓   参考−1  

コートハウス・・・・・ 都市住宅考察
コートハウスは、2面以上を建物で囲われた庭と一体の建築形式と定義しておきます。  残りの面は、丈夫な塀で囲って外部に対して閉ざされた空間、パラダイス−−囲われた敷地。

スペイン・エジプト・ギリシャ・ローマ・イスラム圏・中国・日本と、世界各地で古くからあり、都市での生活の為に周密に考えられ、発展した。
スペインではパテイオと呼ばれる中庭(コート)をもつもので、写真を見たことのある方は、お分かりでしょうが、タイルなどで舗装され、花や樹木、水盤で豊かに飾られた、閉ざされたプライベートな庭を持つ - - - そうです、あれもコートハウスです。

 カラッとした気候風土なら、いいかも知れないが、夏の高温多湿な日本では不向きだろうと、誰しも思うことでしょううが、−−−その日本にも有ります、中でも代表的なものが−−−それも、夏はいっそう蒸し熱く・冬もいっそう寒い、京都盆地に今も残る [
町 屋 ] です。

窓の機能としての通風・採光と、相反する プライバシー確保という問題の
解決案としても、町屋は示しています。
  間口が狭く、奥の深い、ウナギの寝床の様な敷地をじつに上手く使っています。

そう広いとは言えない日本の宅地、特に都市圏の住宅( 都市住宅 )では、コートハウスの考え方を取り入れるべきでしょう。
コート(中庭)は、スペイン風パテイオ、日本的坪庭風とデザイン(設計)は可能です。
また、2世帯住宅、3世帯住宅の設計に取り入れれば、よく見かける2世帯住宅とは違ったものになります。
人目 < 近所の視線など > を気にせず過ごせる戸外としての中庭パテイオ)ならば、一人一人それぞれの
パテイオへの思いは、膨らむことでしょう。

〓休日には戸外の部屋として家族団らんの食卓を囲む場所 〓 一人になれるプライバシーが保たれている開放的な空間 〓 憩いの場として本を読んだり、もう一つのマイルームとして 〓 カフェテラス的に友達や家族と、お茶や食事を楽しむ 〓 花や木をたくさん育てたい。空まで突き抜ける空間の高さに、競い合うような花の柱を立てたい。一日の数時間を割いてその花達に水をやるという幸せを噛み締めながら、そこでゆっくりとティータイム。 〓 眺める庭? ・・・・・
   
 南に広い、日当たりの良い庭が欲しいとは誰も思うことですが、日本の都市、あるいは郊外の土地状況を踏まえると、現実は隣近所にも家が建っていて(空地でも将来は建つはず)不可能です。
西・東、真ん中と、どこに庭があっても良いのでは。 もっと大切な事はのは、その庭を どのように使うか ということです。


 コートにパーゴラを設けると、コートの価値も一段と上がり、
また、コートの上に可動式の天幕などを設置すれば、小雨なら防げます。

コートハウスは群として成立すると、より威力を発揮し、群落としての美が生まれます。
一人の建築家が全戸を設計するとシステムの方が先に表れて、画一化し単調になりいやすいようです。
分譲または賃貸低層住宅団地にも採用できるシステムです。

パラダイスといっても、自然の通風が無いのでは−−−そのへんは工夫で・・・。
コートの広さは、対面する塀(又は外壁)までの距離と高さの割合が=2:1くらいが、音やコートと室内の親密度には望ましいようですが、1:1くらいは吹き抜けと思えばよいでしょう。

ここで想定しているのは、教会、寺院、修道院の様な広いパテイオではなく、都市型住宅のパティオです。
 コートハウスとは直接に関係ありませんが、私の経験でも、屋上は地上より遙かに風があり、 蒸し暑い夏などは、気持ちのいいものです。
屋上は、あっても無くても、建ぺい率・容積率には、影響しません。
 屋上庭園にすれば、地上の庭とはまた違った庭が持て、 少なくとも、日当たりは良いはずです。
冬の北風には配慮が必要でしょうが。

日本を代表する建築家 安藤忠雄氏の住吉の長屋(東邸)もコートハウスです。

坂倉準三(ル・コルビジェに師事)建築研究所 建築家 西沢文隆氏も、日本国内に多数のコートハウスを設計し、著書に『 コートハウス論−−−その親密なる空間 』 (相模書房) などもあります。