■六甲の家-WORKS
  《ギャラリーのある家》
 
完成しました ♪♪……
*神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット)
  建築士事務所選定支援システムによる完成作品です。


□ YOKOTA  ARCHITECT  OFFICE  
  
■クライアントからの御要望事項

□ご夫婦と息子さんご家族が一緒に住める家を希望されました。
□家族構成:ご夫婦・息子さんご家族(子供さんひとり)の5人家族です。
□その他
■設計者からの提案

□敷地が約16坪と狭小な為、車庫は近隣の有料施設を借りて人が住める部分を広くとり1階は親夫婦・2階はリビングルーム・
 3階に子世帯として考えそれぞれの家族は2階の広いリビングルームに集まる。
 (話し合いの結果:近隣駐車施設が高いため1階に駐車場はやむを得ないという事になりました)
□敷地が狭いから家は狭くて当然というんではなく開放的で広く感じるような家をつくる。
□引き戸を多用し広く使いたい時は開ければワンルームに、閉じれば個室に変身するように考える。
□自然素材を使い空気の流れを読みながらシックハウスのない健康な住宅を提案する。但し自然素材の特長を説明する。
□門や塀は避け開放的な建物とする。
□六甲山の借景を生かす。
□3階にロフトを設置して空間の有効利用を考える。
□家具(食器棚・収納タンス・脱衣収納・洗面化粧台・小物収納など)やキッチンは空間に調和するものとして考え予算とのバランスで
  うまくいくならオーダーメイドでつくる。

□玄関の横に一本の木を植える。そうする事で気分がやわらぎ家族や来客を『いらっしゃい』『おかえり』『いってらっしゃい』
  という人を温かく迎える玄関本来の顔になる。
□家とはこういうもんだという既成概念を捨てて『こんなふうに暮らしたい』というものを一緒に見つけていく。



外観
・電線を隠すため
手摺は濃茶としました。
『影』で見えにくくする
っていう考えから。
ベースカラーは
薄いグレーです。
3階は最上部のロフトの
窓から光と風が入ります。









3階ホールより室2を見る
・間仕切り壁の上部は
オープンにして間接照明を
設置しています。
家族の気配を感じると共に
空間の連続と広がりを
感じます。
ハシゴはロフトへと続きます。
天井にはトップライトを設け
昼間は照明は不要です。
遮光ブラインドを付けています。



 
 

上:エントランス(夕景)
・ポーチに木が植えられ
その影が建物に写りこむ
ようになれば完成です。

下:2階LDK
・向かって右側の建具を
引くと1部屋が2部屋に
また左の建具で3部屋に
変化します。
そしてまた建具を引き込むと
ワンルームに戻ります。
使い方によって変化していく
デザインです。



  
1階玄関ホール
(ギャラリー空間)           
      兼小応接

・左はスギの無垢材で
つくったベンチです。
右の壁の白い部分は
車庫を将来部屋に
また車庫への直接の
出入り口としてリフォーム
する事もできます。
コンクリートブロックに
漆喰を塗っています。




 




■兵庫県氷上郡製材所にて撮影
 
 
   
上:2階LDK

・正面はオーダーキッチンです。
長く使うことを考えて扉は
ブナ材を積層にしています。
金物もそれに合わせて丈夫な
ドイツ製のヘティヒを採用しました。
何万回開け閉めしても狂いにくい
金具といわれています。
古くなるにつれて美しく変化して
いくデザインです。

下:2階LDK
・左がキッチン右は寝室兼居間
建具で仕切れます。
床はスギの無垢材です。
古くなるにつれ、あめ色に輝き
美しくなっていきます。

  




   
2階ホール

・左が階段です。
中央の壁はスギにして小口を
荒っぽく見せ空間に変化を
与えています。
さらに右にパーチクルボードの
素材を活かしたオーダー家具の
食器棚です。
空間に調和したデザインです。






■地松


■米松

 
■板材


 

■天然林と人工林の違い  
  (左)   (右)

天然林は年輪(目)が
細かく人工林は年輪の
間隔が荒い。
樹種は米松です。



■スギ
同じスギでもそれぞれ
表情も違うし、含水率も
違います。

六甲の家に使われた
加工されたスギ達です。
自然からの贈り物
まさに
‘大地は母なり
ですね





■スギ
小口から赤身と
白太がわかります。

■建物概要
所在地:神戸市灘区
用途:住宅
設計、監理期間:
2002年9月〜2003年8月
規模:延床面積116.00u
構造:混構造地上3階建
    2,3階:木造
     1階:鉄筋コンクリート造

施工:山本工務店
家具:ワイズ





■主な仕上
□外壁:ベースモルタル櫛引仕上
1階はコンクリート素地仕上
(撥水材塗布)
□屋根:ガルバリウム鋼板タテハゼ葺
□アプローチ土間:火山灰シラス土
               タタキ仕上
□内部床:スギ無垢材厚30ミリ無塗装
□内部壁:珪藻土、EP塗り
□内部天井:EP塗り・スギ床板現し
□家具:オーダー家具
     オーダーキッチン

■主な設備
エアコン

■材木
□構造材-兵庫県氷上郡のスギ
  土台は兵庫県氷上郡のヒノキ
□造作材-兵庫県宍粟郡のスギ

このように産地のわかる材料を
しっかりとした骨組みとして家に
利用したいと考えています。
六甲の家ではプレカット(木材を
工場で加工する)していますが
昔ながらの大工による手加工を
する場合もあります。



concept
□狭い敷地を広く有効に使う
約16坪の敷地に、二世帯三世代住宅をつくる計画です。
それぞれの世帯のライフスタイルを考えながら空間を広く連続させるため引き戸を多用し状況に応じて
閉じたり開けたり出来る様に考えています。
引き戸は天井までの建具とし引き込むと広いワンルーム空間となるように計画しています。

□生活にメリハリのある空間をつくる
クライアントの、お家で基本計画について打ち合わせをしてる時、ふと私の目にとまったのは1枚の絵でした。
『どなたの作品ですか』ってお聞きしたらクライアントのお兄様の作品でした。
『兄は私と違ってとっても器用で』って楽しそうにおっしゃりながら、お兄様から頂いた何枚かの絵を
見せていただきました。


とても心のこもったいい作品でした。その時ふと思ったのはお兄様の絵や
お孫さんの絵などを飾るギャラリーとして1階の玄関ホールをつくれば…と考えました。
クライアントにお話したら『それはおもしろい!』って事になり
1階玄関ホールはギャラリーが実現しました。
展示される絵などは定期的にかえていき、お友達や近所の方達と楽しいサロンのように進化していけば
理想だと考えています。
また玄関ホールにはスギの無垢材でベンチを設置しています。
多目的に使いながら状況に応じて応接間としての機能も考えています。


バイオリンの演奏会
 
■音がロフトの天井に      ■後ろのスタンドはヒノキを
ぶつかりさらに吹き抜けの    スライスしたものです。
天井へと響いていきます。   (照明作家のデザインです)
                     
                           
 
住まいは、その場その時の生活シーン
を想像しながらつくっていきます
建物完成の後、バイオリンの演奏会が行われ
喜びをみんなで共有する事ができました。

とても楽しいひとときでした。
建築主様に喜んでいただいた事がなによりでした。

□光と風の行き渡る空間
建物全体を光と風の行き渡る空間としています。
各部屋二方向に窓を設ける事で実現しています。
特に3階は片流れの曲面天井として高さにメリハリをつけロフトと共にトップライトを設けています。
とても明るくて風が通る気持ちのいい空間です。昼間は照明がいりません。
また夏は西側の窓から神戸独特の涼しい西風が入ります。
                

□将来への対応
空間の構成は各階で世帯を分離し、2階は寝室とキッチンでありながら可動の建具により
キッチン⇔ダイニング⇔居間のワンルームとして状況に応じ広く使えるように考えています。
3階はライフスタイルや将来の家族構成の変化に対応するため間仕切り壁には筋交いや電気の配線は入れずに
ワンルームとして使う事も考えています。

□計画について
親子2世帯3世代住宅をつくる計画です。
基本設計の初案、6案から1案を選び、そこから少しずつ変更しながらこの案にまとまりました。
それぞれの世帯が幸せになる為にどういう家づくりを進めていくか、それが主題でした。

できた後で『ああすればよかった』なんてことのないよう設計に時間をかけました。
話を重ねるうち玄関、キッチン、バスルーム、は共有としトイレ、洗面等はそれぞれ別々につくる事になりました。
車庫については近隣の有料施設を借りる事も視野にいれましたがこの地域は駐車代が高いため
1階につくる事となりました。
                
1階は車庫と共有ゾーン(洗面脱衣場・バスルーム)とし夜遅く帰宅しても気を使うことなく入浴できます。
2階は親世帯、3階に子世帯とすることでまとまりました。
建材は揮発性化合物のない自然素材を使い、健康に配慮した家づくりを考えています。

                

上棟











       
木の骨組
 


階段室から
3階天井を見る



 


土間に植物の
模様が入りました




 



3階トップライト





外観(西面)



■完成してから3ヶ月
□大変快適にお住まいになられているとの事ですが一部調子が悪い箇所があるそうです。早速調査して来ました。

Q:1階床下収納の蓋が開きにくい
A:床板が自然素材のスギ板なので湿度で床板が伸びています蓋だけ合板に変えるか検討します。

Q:2階床スギ無垢材と階段が歩くとギーギー音が鳴り3階のご家族に気を使う
A:自然素材の床板は加工されてからも生きており乾燥した冬は湿気を出し、湿気の多い夏は吸ってくれます。
  伸び縮みしていますので所々こういう音がします。時と共に音が聞こえる位置も変化していきますのでしばらく様子を見て
  いただく事にしました。
  今では床鳴りの場所も変わり音が鳴る場所も少なくなっているようです。自然素材はこういう事は起こりますが反面、夏は
  湿気を吸ってくれてとても快適に過せます。

Q:3階部分のアルミサッシと網戸が一部開閉しにくい
A:再度調整いたします。

Q:木製建具が一部柱からすいている
A:木製建具の調整を再度行います。

Q:バスルームの塗り壁にヘヤークラックが入っているが
A:塗り壁はどうしても夏場の急激な乾燥でヘヤークラックが入ります。構造的にはなんら問題ありませんが、見てくれの問題があります。
  しばらく様子を見てから対処します。
Q:柱と壁の間がすいている
A:自然素材の塗り壁は多かれ少なかれそうなります。あまりひどくなる場合は調整致しますが自然素材というのは壁紙や新建
 材、集成材のように全然狂わないようにつくるのは困難です。冬は暖房し、夏は冷房で木や塗り壁も急激に乾燥したりします。
 でもおおらかに考えていただけるなら、これが最もシックハウスになりにくいつくり方なんです。

Q:木製建具の鍵が合いにくい
A:再度調整いたします。

Q:階段室がオープンなので冬は寒い
A:吹き抜けや階段室は冬は確かに寒いです。だからといって全部閉じると夏は暑く風が通らないので冬だけブラインドや布の
 ノレンのようなものを床まで設置していただく事にしました。この辺はお施主様の考え方によります。

■不具合部分は早急になおしていきます。様子を見るところは1年点検でまた検査していきその時点でなおした方がいい所、
 そのままでいい所もう少し様子を見たほうがいい所などを決めていきます。

□このように住宅は大変複雑でデリケートなものですから、いくら、きっちりとつくったつもりでも何らかの不都合が起きたり、
 ちょっと工務店に頼みたい事がでてきたりするものですがそんな時スムーズにいかせるためには、工事中から施工者と
 いい関係をつくっておく事が大切です。

 

                                   

                                                       YOKOTA Architect Office
                                                                     〒657-0011
                                                                        神戸市灘区鶴甲4-1-7-103
                                                                T/078-821-9751
                                                                              F/078-821-9726

                                                          mail: sna16772@nifty.com