消化器疾患(下痢・軟便)




 人間の下痢と違って、ハムスターには致命的な病気です。
2〜3日続くと脱水が進み、危険な状態になってしまいます。下痢をしているようならすぐに病院へ。様子を見ているうちに死んでしまいます。日頃から、下痢にならない環境作り(清潔な環境、適した食事)に徹して下さい。
 また、病院に行く前に下痢が改善しても、病院で糞便検査をし、虫卵の有無を確認した方がいいでしょう。虫卵があれば、駆虫薬を飲ませましょう。




  (消化管内)寄生虫  

 消化管内寄生虫には、小型条虫(じょうちゅう)、縮小条虫(じょうちゅう)、ハムスター盲腸蟯虫(ぎょうちゅう)、トリコモナス、ネズミジアルジア、クリプトスポリジウムなどがあります。

症状

 
軟便・下痢・体重減少。

原因

 消化管内寄生虫が増殖したため。(消化管内寄生虫は、
ストレスや全身症状の悪化により増殖し、下痢になる)
 一般的には母ハムから感染することが多い。ペットショップで多頭飼いされているときに、感染することもある。

処置

 病院での糞便検査(検便)で、虫卵を確認できる。
虫卵が確認できたら、各寄生虫に効力のある投薬を。(寄生虫が原因の場合、この原因を早く除去することが先決)。下痢止めの抗生剤は、消化管の細菌を一時的に抑えるために使用。
 感染したハムスターのフンがついたものは、よく消毒することが必要。定期的に検便をすると良い。


 下痢をすると脱水症状が続くので、家ですりおろしたりんご、はちみつを溶かしたもの等、
カロリーの高いものを与え、水分補給をしてあげよう。皮膚をつまんで、すぐに戻らない場合は脱水が進んでいる証拠なので注意!(ブドウ糖等の補液も必要)

予防

 購入間もない時期には、過度のストレスがかかるので、
1週間はそっとしておいてあげよう。




  増殖性回腸炎(ウエットテイル)  
症状

 急性の下痢を起こす。
若いハムによく起こる(購入間もない時期など)。生後3〜4ヶ月までに多い。
 下痢のほか、食欲低下・脱水症状も起こす。
 直腸脱(ちょくちょうだつ)や腹膜(ふくまく)炎を伴うこともある。
 完全な下痢でない場合は、消化管内寄生虫の可能性もあり。

原因

 
環境の変化のストレス。
 
また、カンピロバクター・クロストジウム・大腸菌等の細菌が原因。

 ウエットテイルは、細菌性・真菌(しんきん)性・寄生虫性などからくる下痢の総称。腸内細菌のバランスが崩れて下痢をし、ハムスターのしっぽが濡れることからこう呼ばれる。正式名称は「伝染性回腸過形成炎」。

処置

 
早急に病院に行き、抗生剤・ビタミン等の投与をし、腸内細菌の活性化を!しかし、重度(補液の効き目がない)場合、数日で死んでしまう場合も。
 下痢により急激な脱水を起こすため、急性の下痢の場合は早急に病院へ行き、抗生剤等の投与をしてもらおう。


 下痢をすると脱水症状が続くので、家ですりおろしたりんご、はちみつを溶かしたもの等、
カロリーの高いものを与え、水分補給をしてあげよう。皮膚をつまんで、すぐに戻らない場合は脱水が進んでいる証拠なので注意!(ブドウ糖等の補液も必要)

予防

 購入間もない時期には、過度のストレスがかかるので、
1週間はそっとしておいてあげよう。ストレスをかけない生活を!




  脂溶性下痢  
原因

 
脂肪分の高い種子類を与えすぎてしまったため。(塩分の多いものも下痢になる。)
 脂肪分が多いと、小腸に取り込める脂肪の量を超えてしまい、大腸に脂肪分が流れ、大腸の水分吸収が低下し、下痢になる。

処置

 
初期であれば抗生剤の投与で回復する。下痢がひどい時には脱水して弱り、数日で死亡してしまう。末期の場合は助かる可能性が低くなるので、下痢を起こしていたら早急に病院へ。

 下痢をすると脱水症状が続くので、家ですりおろしたりんご、はちみつを溶かしたもの等、カロリーの高いものを与え、脱水が進まないように水分補給をしてあげよう。皮膚をつまんで、すぐに戻らない場合は脱水が進んでいる証拠なので注意!(ブドウ糖等の補液も必要)
 ペレットで栄養を摂らせて、低タンパクなものを与えよう。

予防

 
脂肪分の高いものは極力与えないように。
 また、牛乳やチーズで下痢をする子もいます。腸内細菌のバランスが崩れてしまうハムもいるので、
乳製品には注意して下さい




  腸重積(ちょうじゅうせき)  
症状

 元気がなくなり、
食欲不振が起こる。重症の場合は、肛門から腸がはみだす。

原因

 
下痢のしすぎからくる、腸の機能不全と変形。

処置

 緊急事態なので、
早急に外科的処置をする必要がある。
 開腹(かいふく)手術を行うこともある。治療が遅れると命に関わる。


 下痢をすると脱水症状が続くので、家ですりおろしたりんご、はちみつを溶かしたもの等、カロリーの高いものを与え、脱水が進まないように水分補給をしてあげよう。皮膚をつまんで、すぐに戻らない場合は脱水が進んでいる証拠なので注意!(ブドウ糖等の補液も必要)
 ペレットで栄養を摂らせて、低タンパクなものを与えよう。

予防

 日頃から下痢をさせないような環境に心がける。




  腸閉塞(ちょうへいそく)  
症状

 
食欲不振・便秘などを起こし、次第に痩せてくる。
 
治療が遅れると死亡する可能性が高い。

原因

 トイレ用の固まる砂・タオル生地・ふわふわした綿製の素材などを食べ、それらが
消化されずに腸に詰まってしまう。

処置

 消化管の運動をよくする
内服薬の投与、もしくは開腹手術を行う。

予防

 原因となる物質をケージ内に置かないこと。




  その他の原因による下痢  
補液による下痢

 栄養点滴で下痢になってしまった場合、水分の補液のし過ぎ等の原因が。このような場合、下痢を先に止めなければいけないので投薬をしよう。
 (点滴は、脱水症状時の栄養状態を改善するために使用します。)

ウィルス感染

 下痢で死んだ子が使っていたケージに、新しい子を飼うと、また下痢をしたりします。
 細菌類は煮沸消毒でも死なないので、ケージについていた細菌が繁殖して、新しい子に感染してしまいます。新しいケージを使おう。

便に血が混ざっている

 粘膜(ゼリー状)が炎症を起こしている可能性が。抗生剤・消炎剤などを投与してあげよう。

給水ボトルの細菌・カビ

 給水ボトルに細菌やカビがついていることにより、下痢を起こしたりするので、給水ボトル等は綺麗に洗って使おう。





 下痢には上記以外に、
真菌(カビ)腸内細菌のバランスの崩れ水分の過剰摂取抗生物質の複数投与等の原因があります。
 どんな原因であろうと、下痢はハムにとって致命的な病気なので、
早急に病院にいくことをおすすめします。様子を見ているうちに死んでしまいます。
 下痢になって2〜3日で死に至ることが多いので、ハムを飼う前から病院を探しておかないと、探しているうちに死んでしまいます。気をつけて下さい。





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