〈倶子オフィス〉
粟津 祐逸・短歌 1
あわづ ゆういつ
昭和35年発行
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潟口
はろばろと海につながる潟口の群れだす鴨に落目軍かがよふ たえまなく吹雪のつのる潟ぐちに 無縁の斑(ぶち)犬追はねばならぬ
鴨 みづかきをつちに擦りつけ飛ぶ鴨は 中州を越えて海へいでけり わが住まう潟のほとりに鴨がきて雪はらひたる路はひとすぢ いま潟に一羽翔けたるを見つつゆく真鴨の黒きさびしと思ふ
斜陽 韃靼の海も夕づき波だたむ 斜陽のかなた潮ゆらゆらと満つ 歌集「八郎潟」より
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