ラスベガスのカジノで働きたい!
アメリカのカジノ就職

アトランティック・シティがあるニュージャージー州では、ジョン州知事と州議会が売上税の問題で期限までに予算を成立させることが出来なかった。そのためカジノ運営を監督する州職員への給与のコントロールが出来ず、7月5日営業停止を強いられた。

 消防署、病院など一部の部門を除き、政府としての機能は休眠状態。市内には12のカジノ・ホテルがあり、一日の損害額は、営業収入1万6,000ドル、売り上げの消費税130万ドル、休日は200万ドル(レストラン、モール、ブランド専門店を除く)。カジノは正にニュージャージー州アトランティック市の基幹産業であり、命綱である。

 カジノ開業28年来初めての出来事は、幸いにも7月8日に再開。この未曾有のニュースは全世界に広がった。

 カジノ産業が雇用する5万人の内、25%がアジア系米人で、ベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポールの華僑、中国大陸の中国人、韓国人で占められている。

 コネチカット州のフォックスウッドとメヘガン・サン両社は、毎日100台のバスをボストン、ニューヨーク、コネチカットとアトランティック・シティの間を往復させて顧客の送迎をしてきた。休日、祭日にはバスを倍増。一日の客数4万人のうちアジア人が3分の1を占め、近い将来40%に増加すると予測されている。

 20人以上のパーティ、慰安旅行、会議の場合は指定の場所まで送迎してくれる。客の支払いは車代が10ドルで、引換に12ドルの食券と40ドルの贈答券をもらう。クリスマスを除いて年中無休、24時間営業。

 顧客の30〜40%がアジア人だから、アジア・カジノ・トレーニング・センターとアカデミーが、チャイナタウンの東、ブロードウェーにある。訓練期間は3か月、週4回、授業料は2,000ドル。

 基本のコースはバカラ、ブラックジャック、パイゴーの3つのゲームを習うこと。修業試験をパスした後、申請書をカジノに提出。さらに実技と口頭試験、専門用語のテストを受け、パスしたら350ドル払って州政府のライセンスを得る。

 彼等の仕事はかつて、汚い(K):煤煙、油煙、狭苦しいスペース。厳しい(K):売り上げのノルマ達成によるストレス。きつい(K):4時間立って20分のトイレ休憩、就労時間の不規則、朝早く夜遅い、体調の不調、仕事性関節炎(背中と腰の痛みをこらえて長時間立つことによる)、年に何回も時間のカット、レイオフ、オーバータイムの繰り返し、という3Kだった。

 しかし彼等は遂に自己救済に立ち上がり、ブルーカラー・クラスからホワイト・カラー・クラスへ移行した。

 32年前、ラスベガスの時給は1ドル、毎日のチップ$60、月収2,000ドル。当時のハイテックのコンピュータ技術者の月収が700ドル、タウンハウス1軒が2万ドルという古き良き時代であった。

 
今年ディーラーの初任給は時給$5、1時間に$15〜45のチップ、年収は3万5,000ドル〜10万ドルもし5種類のゲームをマスターしたら7万5,000ドル〜10万ドル。ホストの年収は4万ドル、管理職は20万ドル。

 フレキシブルな稼働日数、給食、送迎バス、医療保険、退職年金と我々には全くあり得ないアラビアン・ナイトの物語。誕生日のお祝い、病人の見舞い、就職の紹介から結婚の媒酌まで、そこはアジア人の「県人会」会場であり、就職口であり、同胞と巡り会う憩いの場所でもある。アジア系のアメリカ人としては、アメリカ大陸の中にある新大陸であり、砂浜の中にあるオアシスである。



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