ティムは新人監督がお好き?


という訳でもないんでしょうけど……。

ティムのフィルモグラフィを観てみますと、新人監督、あるいは

キャリアの浅い監督と率先して仕事をしているように見えます。

ティムと新人監督たちについて、考えてみました。

 


 

 ティムの出演作リストを見ていると、その作品が、監督にとっての初監督作であるとか、映画監督としてはキャリアが浅いということが、目立って感じられます。


 まぁ、その出演作を眺めてみると、キャリア充分の監督たちともたくさん組んでるんですけど、新人監督との仕事はやはり目立つ。

有名なところでは、タランティーノの『レザボア・ドッグス』ですよね。
あれは彼のデビュー作にして出世作でした。


 ひとつには、ティムがインディペンディンス系の映画つくりを積極的に支援したいという心積もりであるらしいこと、もうひとつにはティムが、自分の出演作にこれまでにない面白さを求めている、そうなると自ずと新人監督の作品に食指が動く、ということのようです。


 一言でいって、演じがいがあるということなんでしょう。

 


 彼がこれまで関わった、新人というか若々しい監督たちは以下の通り、


 年次・作品タイトル 監督名 備考
1988 『ワールド・アパート』 クリス・メンゲス 監督2作目。最新作は『ロスト・サン』(ダニエル・オートゥユ主演)
1988 Modern World: The Ten Great Writers (mini) キム・エヴァンス 新人。これ以後作品なし
ディヴィッド・ヒントン 新人。この後もう一作。
デヴィッド・トーマス 新人。これ以後作品なし
ナイジェル・ワッティス 製作・監督デビュー作。
1990 『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』 トム・ストッパード 初監督作品。
1990 Farendj Sabine Prenzina 初監督作品、これ以後作品なし
1991 『ブロンクス/破滅の銃弾』 Jeff Stanzler 初監督作品、この後もう一作。
1996 Mocking the Cosmos Jeff Stanzler 監督2作目、これ以後作品なし
1991 Backsliding Simon Target 初監督作品、これ以後作品なし
1992 『レザボア・ドッグス』 クエンティン・タランティーノ 初監督作品。97年以降監督休業中…?
1994 『愛に囚われて』 アンジェラ・ポープ 初めての劇場用作品。
1994 Who Do You Think You're Fooling? Mike White 初監督作品。
1994 『リトル・オデッサ』 ジェームズ・グレイ 初監督作品。この後もう一作。
1997 『ノー・ウェイ・ホーム 孤独の絆』 Buddy Giovinazzo 監督二作目、この後もう一作。
1997 『グリッド・ロック』 ヴォンディ・カーティス・ホール 初監督作品、2001年に久々新作制作
1997 『ライアー』 ペイト兄弟 監督二作目、この後もう一作。
1997 『夢の旅路』 マイケル・ディ・ジャコモ 初監督作品。
2002 Emmett's Mark Keith Snyder 初監督作品。


 なかにはすでにキャリアは充分だったけど、劇映画は初めてだったという人もいます。まぁ、その全てが傑作という訳ではなく、また、その後のキャリアも順風満帆という訳でもないみたいですが。

 


 一方で名の通った巨匠といわれる監督のオファーにも応えています。

以下がその監督たちです。


アラン・クラーク 1982 Made in Britain
マイク・リー 1983 Meantime
スティーブン・フリアーズ 1984 『殺し屋たちの挽歌』
ジム・ゴッダード 1987 Metamorphosis
アグネシュカ・ホーランド 1988 『ワルシャワの悲劇/神父暗殺』
ピーター・グリーナウェイ 1989 『コックと泥棒、その妻と愛人』
ロバート・アルトマン 1990 『ゴッホ』
ニコラス・ローゲ 1994 『真・地獄の黙示録』
ウディ・アレン 1996 『世界中がアイ・ラブ・ユー』
ジュゼッペ・トルナトーレ 1998『海の上のピアニスト』
ヴィム・ヴェンダース 2000 『ミリオン・ダラー・ホテル』
ローランド・ジョフィ 2000 『宮廷料理人ヴァテール』
ケン・ローチ 2000 Bread and Roses
ティム・バートン 2001『Planet of the Apes 猿の惑星』
ピーター・ハイアムス 2001 『ヤング・ブラッド』
ヴェルナー・ヘルツォーク 2001 Invincible


 ジム・ゴッダードとかはイロモノかなあなんても思いますが……(苦笑)。

さて、実際並べてみると、新人:ベテランの対比は17作:16作。やはり別に新人監督に偏っているという訳でもないみたいですねえ。

『海の上のピアニスト』以降、一時は、名うての監督との仕事が続いて少々驚きでしたが、最新作「Emmett's Mark」の監督は新人。ベテランも新人もバランスよく……というわけでも、また、ないんだろうなぁ(笑)


 でも、巨匠たちの作品と違って、こうした新人監督との仕事はなかなか公開されなくって哀しいですね。期待の新星とさえいわれているマイケル・ディ・ジャコモとの「夢の旅路(Animals)」だって、ゆうばり国際映画祭がなければ、日本公開されたかわからないし、公開されてもやっぱりヒットには程遠かったようだし。鳴り物いりのティム・バートン『猿の惑星』との扱いの落差ったら、ないし……。


「Inside Job」なんてクリストファー・ウォーケンとの共演ですよ〜。バリバリのNYインディーズなんでしょうか?! ああ、すっごくみたい。観たいよ〜。

日本公開されることを祈ります。


*:’02年秋、この企画は一から仕切り直しになることが明らかになり、ウォーケンとの共演は夢と消えました。ちなみに監督はそのままで、主演はヴィンセント・ギャロを主演だそうです。




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